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『ドクター・ホフマンのサナトリウム~カフカ第4の長編~』公開ゲネプロ

ケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)による初のKAATで書き下ろし新作『ドクター・ホフマンのサナトリウム~カフカ第4の長編~』が、2019年11月7日(木)に初日を迎えた。
開幕に先立ち、11月6日にゲネプロが行われた。

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KERAが敬愛する作家フランツ・カフカ。彼の「失踪者」「審判」「城」に続く4作目の長編小説の遺稿が発見された…という奇想天外なアイデアから生まれたのが本作。
「ドクター・ホフマンのサナトリウム」は、40才で結核のため亡くなったカフカが最後の数か月を過ごした療養所だという。
さすれば、カフカ最後の作品ということだろうか。

舞台は、小説の中の世界と、その小説を出版社に持ち込もうとする今・現実世界という2つの世界が入れ替わり現れる。

まず描かれるのは、小説の中の世界。

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カーヤ(多部未華子)は軍への入隊を控えた恋人のラバン(瀬戸康史)と揃って旅に出た。

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だがカーヤはラバンとはぐれてしまう。(多部は引き込まれるような美しさ)

そして、ここからKERAならではの映像オープニング。いつも凝ったオープニング映像を見せてくれるKERAだが、今回はさらにさらにグレードアップ。キャストと音楽との連携も素晴らしい、魔法のようなオープニングを見せてくれた。

次は現実世界のシーンへ。

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カフカの遺稿を発見し、出版社に売り込もうとするブロッポ(渡辺いっけい・中央) 妹(犬山イネコ) 友達(大倉孝二)

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カフカの遺稿を持っていたブロッポの祖母(麻実れい・左)

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一方、ラバンとはぐれたカーヤがラバンの母の元を訪ねると、ラバン戦死の知らせが届く。

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カーヤはラバンの死を確かめようと旅に出る。

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カーヤの旅は、数々の苦難を乗り越えて

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兵士の助力をえながら、やっと戦地に辿り着く

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そこでカーヤが見たものは・・・。

そして、カフカ遺稿の行方は?

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KERAが生み出す2つの幻惑的な世界を行き来する。やがて2つの世界が互いに影響を及ぼしながら移っていく。KAATとKERAが組んだからこそ生み出せた、時間と距離を乗り越えた贅沢な物語。アトラクションに乗り込むように、是非劇場で体験してほしい。

【初日を迎えてのコメント】
ケラリーノ・サンドロヴィッチ
もはや新作を読むことが叶わない、素晴らしい作家が沢山いる。カフカの作品に魅せられて何十年になるだろう。彼が新作を書くことも、もうない。だけど、カフカの場合、まだ見ぬ作品がどこかに隠されているやもしれぬ。そんな淡い期待が、この度、私にこんな悪戯をさせた。カフカの作品が読者を選ぶのと同じように、観客を選ぶ芝居かもしれないが、自分はカフカより(良くも悪くも)ポップだと自負している。
まあ、観てみて頂きたい。皆で楽しみながら作り上げた作品だ。

多部未華子
毎日とても楽しく稽古をしてきました。
そして、やはり舞台はチームワークが大切なんだなと、たくさん感じた日々でした。
これから皆様に観ていただくこと、とても緊張していますが、みんなで気持ちをひとつにして、KERAさんが作った独特の世界観を楽しみながらお届けできたらと思います。

瀬戸康史
出演のお話をいただいた時から楽しみにしていた舞台ですので、いよいよ幕が開くことが嬉しくて仕方ありません。観劇された方がどのような感想を持つのかは、まだ想像しきれませんが、KERAさんを信じて、役者として日々、舞台での一瞬一瞬に向き合っていこうと思います。お楽しみ下さい。

渡辺いっけい
KERAさんの「カフカ愛」がつまったラブリーな作品だと思います。とにかく、台本は面白いです。
だから何とかこの面白さをお客さんに伝えないといけません。役者として、楽日まで楽しく格闘する所存です。
どうぞお楽しみに!

麻実れい
芝居好きの天使たちが集って遊んでいる感じ……。摩訶不思議な世界、モダンで可愛く、恐く、面白楽しく。KERAさんの作られるこの素敵な世界をきっとカフカさんも上の方で喜んで観ていて下さるんじゃないかな。
さわやかな秋の日々は横浜で……。お待ちしています。

KAAT神奈川芸術劇場プロデュース
『ドクター・ホフマンのサナトリウム 〜カフカ第4の長編〜』

【作・演出】 ケラリーノ・サンドロヴィッチ
【振付】 小野寺修二  【映像】 上田大樹  【音楽】 鈴木光介
【演奏】 鈴木光介、伏見蛍、関根真理

【出演】 多部未華子 瀬戸康史 音尾琢真 大倉孝二 /渡辺いっけい 麻実れい
緒川たまき 村川絵梨 犬山イヌコ 谷川昭一朗
武谷公雄 吉増裕士 菊池明明 伊与勢我無

2019年11月7日(木)~24日(日) KAAT神奈川芸術劇場 <ホール>
2019年11月28日(木)~12月1日(日)兵庫県 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール
2019年12月14日(土)・15日(日) 福岡県 北九州芸術劇場 中劇場
2019年12月20日(金)~22日(日) 愛知県 穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール