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山本一慶インタビュー 傑作コメディ再演!『Run For Your Wife』 

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昨年7月に上演された山本一慶主演のロンドンコメディ『Run For Your Wife』が再演される。
イギリスの劇作家レイ・クーニーが描いたドタバタコメディで、二重婚生活を送っていたジョンが、一つの嘘から大騒動を巻き起こしていく抱腹絶倒の物語。再演を記念して山本一慶に話を聞いた。

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≪コメディへの壁がなくなりました≫

―再演が決まってどんな想いですか?
好評だったからこそ半年後に再演ができるのはすごくありがたいことです。僕としてもこの作品が大好きなので、また新しくメンバーを迎えて『Run For Your Wife』を作れることにワクワクしますし楽しみで、レベルアップしていけたら。

―前回を振り返って、今だから言えることは?
「まずはルーさんがめちゃくちゃ面白かったですね。もう次元が違うなと。今だからこそ言えますが、お芝居を超えていました。ルーさんがたまに台詞と違うことを言うことがあって、アレンジを加えてくださるんです。そこで即興というエチュードが始まると言いますか、面白い脱線を元のルートに戻すという作業があったんですけど、その時は最強のルーさんがそこにいるんです。
ある日、僕がルーさんの代りに即興をしたことがあって、そうしたらルーさんが『そうだ、それをいつも忘れてしまうんだよ』と舞台上で言ったんです。この人はもう次元が違う!舞台を凌駕していると(笑)。
経験豊富なルーさんの存在がこの作品に本当にありがたくて助かっていて、何があっても大丈夫なんだなって。ドタバタコメディなのでハプニングはつきものですが、いろいろあったとしてもどうにかなるんだという不思議な自信を与えてくれる存在です。でもそれってすごく舞台では必要で、若い子達の作品では“絶対に間違えられない”っていう空気がありますが、逆にここまでルーさんが大きくいてくれるので、僕らがすごく伸び伸びやらせていただいているなと。
今回もルーさんはご出演いただけるということで、とてもありがたいと思います。

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―どの回を観ても違うルーさんがいました。毎回新鮮にできたのでは?
本当にそうです。毎回ハラハラドキドキできてコメディの良さが出ました。でもあっという間に公演が終わってしまったので、またできることは本当に嬉しく楽しみです。
前回、初のコメディ作品だったので自分としてもどうなるのか不安もありましたが、やってみてお芝居の根底は変わらないことがわかりました。
かみ合っていない面白さがそこにあり、突然面白い事をするのではなく、舞台自体が面白く描かれていて基盤がしっかりしていたので、普段の舞台とやることは何も変わらないんだなという印象を受けて、コメディへの壁がなくなりました。

―自信になった作品ですね。拝見していて、山本さんがヘトヘトになっていた印象もありました。
(笑)そうなんです。照明が近くて凄まじく暑いんです。毎日全力、体力勝負でびしょびしょでやってました。でも逆にそれがいい意味で視覚的に追い詰められている主人公のジョン・スミスに結び付くような演出になったのかな。

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―発見はありましたか?
本番にお客様が入ってコメディは完成すると、あらためて思いましたね。コメディはお客様の笑いがあってこそなんですよね。お客様の笑い声を聞いた時に『あ、今日はここで笑うんだ!』とか『あれ笑わない』とか、それは新鮮でしたね。ルーさんも『今日笑ってくれたな』とか突然本番中に言ったり(笑)。
お客様との距離も近いので、笑い声でたまにセリフが聞こえない時があって、それくらい笑ってもらえると想いが届いた感じでそれは嬉しかったですね、笑い声がパワーになりました。

―あらためて本作品の魅力は?
ジョン・スミスにとっては日常ですが、お客様にとっては非日常であって、奥様が2人いてその時点でありえないと思っちゃいますが、この作品ではありえてしまう。すごく悪いことをしているのにどうしても憎めないキャラクター。それがお客様をのめりこませ、どうしようもない奴を愛してしまう。悪いことをしているのに悪く見えない、観ていて素敵な気持ちにしてくれる、それがこの作品の魅力なのかな。
なので、新しいメンバーとできるのは本当にありがたいです。
役者として凄い経験にもなり、新しい挑戦だなって思います。純粋にお客様には笑いに来て欲しいですね。

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≪純粋な笑いを提供いたします≫

――今作では妻が2人、新キャストになります。
はい、3~4人目、なかなかこんなペースで妻が増えることはなく(笑)夫婦仲は良くしていきたいですね。前回より強そうでパワーを感じるので、もっと汗だくになりそう。アクの強い妻とマイナーチェンジして挑みます。
そして根本正勝さんとの共演は凄く久しぶりなんです。舞台『裏切りは僕の名前知っている』で一緒で8年ぶりになるのかな、根本さんのボビー早く見たいな~!ちょっと一周まわった深いゲイが生まれそう(笑)前回の鮎川太陽くんとは違うどんな変化が起きるか楽しみですね。
そして(安井)一真も舞台『あんさんぶるスターズ!』では演劇部どうしで、一真が先輩役で僕が憧れているそんな関係性があって、違う作品で共演したいと思っていたので今回の共演は嬉しいです。一真はトラウトン警部役で(トラウトンは笑わないキャラ)一真はゲラ(笑い上戸)なんで本番中笑っちゃいそうで(笑)まずルーさんと目を合わせても大丈夫にならないと。
そして我善導さんはもう毎日面白くて!今回も癒されると思います。

―では最後にメッセージをお願い致します。
再演を迎えられたのは皆さんの声があったからこそで感謝しています。新しい『Run For Your Wife』を創り上げていきたいと思います。この作品が愛されている理由をもっと感じて更に深めていけたら。純粋な笑いを提供いたしますのでまだ観ていない方は是非、前回観た方もまた笑いに来ていただけたらと思います。劇場でお待ちしております!

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インタビュー:谷中理音
カメラマン:山副圭吾
スタイリスト:タクロウ

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▼公演概要
タイトル:ロンドンコメディ『Run For Your Wife』
公演期間:2020年3月11日(水)~15日(日)
劇場:三越劇場
訳:小田島雄志/小田島恒志  演出:菅原道則
出演:山本一慶(ジョン・スミス)、
舞羽美海(メアリー・スミス)、十碧れいや(バーバラ・スミス)、安井一真(トラウトン警部)、
我善導(ポーターハウス警部)、根本正勝(ボビー・フランクリン)/ルー大柴(スタンリー・ガードナー)

料金:S席:7900円 A席:6900円 税込み、全席指定

企画・製作:アーティストジャパン
お問い合わせ:アーティストジャパン 03-6820-3500
http://artistjapan.co.jp

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