8/16まで配信中！稲垣吾郎×門脇麦 佐々木蔵之介 × 小池栄子　プレミアムリーディング「もうラブソングは歌えない」配信観劇レポート

佐々木蔵之介、小池栄子、稲垣吾郎、勝村政信、木村多江、りょう、門脇麦、 YOU、三宅弘城、マキタスポーツら豪華出演者が二人一組で出演するプレミアムリーディング「もうラブソングは歌えない」が、東京国際フォーラムCで8月8日（土）～10日（日）まで上演された。
9日（日）午後に上演された稲垣吾郎×門脇 麦の「カラマツのように君を愛す〜小説『しあわせのパン』より」と、佐々木蔵之介 × 小池栄子出演の「ひとりのふたり」を配信で観劇したのでレポートしたい。【撮影　田中亜紀】

この公演は、「男と女の“距離”」をテーマに、テレビ界・映画界・演劇界それぞれで活躍する気鋭のクリエイターによるラブストーリーを、一流の俳優陣が「朗読劇」という形で演じ、劇場でもライブ配信でも鑑賞できる…という、新たな試みだ。
公演は終了したが、8月16日（日）までアーカイブ配信を行っている。https://www.tbs.co.jp/event/moulovesonghautaenai/

稲垣吾郎×門脇 麦　出演「カラマツのように君を愛す〜小説『しあわせのパン』より」
原田知世 大泉 洋が出演した映画『しあわせのパン』でも知られている三島有紀子の小説が原作。今回は三島自身が脚本、演出を手掛ける。

配信が始まると、きらめく客席がひろがり、やがてまばらに座る観客の頭が見え始め、その向こうにステージが見えた。
広い舞台には大きい机と椅子が一組。そして小さな椅子がもうひとつ。

東京での暮らしに生きづらさ感じていた水縞（稲垣吾郎）が、りえ（門脇麦）と出会い、二人で北海道に移り住む。そして、そこで会った人たちや出来事を、水縞が自らの日記を読み上げるかたちで物語が進む。

深い悲しみを抱えたりえを見つめ、どんどん魅かれてく水縞。その恋する喜びと拒まれることへの怖れやせつない言葉が、稲垣を通して音になることで色や温度を帯びて放たれる。見えないはずの北海道の広さが見え、焼き立てのパンの香しさを感じたような気持ちにしてくれる。

りえは、言葉ではなく、たたずまいで語る。舞台だからこそ見せることができる全身の動きで、内包する悲しみを、そして彼女の心のうごきを描きみせてくれる。

そして彼女に変化が起きたとき、その細やかな表情の輝きを、配信は漏らさず捉え伝えてきた。
舞台を時に俯瞰し、時に俳優に寄って見せる。配信ならではの楽しみを味わえる作品でもあった。

佐々木蔵之介 × 小池栄子　出演「ひとりのふたり」
『 １リットルの涙 』 『あなたには帰る家がある』『凪のお暇』などで知られる大島里美による脚本を、『花より男子』シリーズなどを手掛けた石井康晴が演出。

ステージ後方にはコントラバス、クラリネット、ギターが控えるのが見え、「生演奏あり！」にテンションがあがる！

ステージ中央に大きなベンチ、その両脇に椅子が一脚ずつ。

会社員で独身の梲夫（佐々木蔵之介）42歳

　名刺売り場に勤める毬子（小池栄子）42歳

ふたりは、趣味の音楽教室で20年ぶりにばったり出会った。聞けば、少し前から梲夫はコントラバスを、毬子はクラリネットを習い通い始めていた。
それからは月に2回、梲夫のレッスンが終わって毬子のレッスンが始まるまでの15分間のおしゃべりが恒例に。そして次第にそれを楽しみにするようになる。

繰り返される15分のおしゃべりと、ついこぼれてしまう独り言で物語は進む。

この年齢になって再会した今、相手に聞きたいけど聞けない疑問、これまでの人生で感じてきた自分の“身の程”への葛藤と、ほのかな恋への期待…。
画面を見まもるこちらでは「あ～、そこまで言っちゃう?!」と思わず声をあげたり、思い切り吹き出したり。配信ならではのリラックス鑑賞を満喫。
ひとりでなく、誰かと一緒にワイワイ言いつつ見るのもきっと楽しいだろう、いや、今はできない・・・と思い至ったところで

劇中にもコロナ禍が登場。リモート出勤や自粛生活で生まれた心境の変化も鮮やかに語られる。

切なさに笑いも満載したシナリオの上手さと、それをリアルに身近に見せてくれる二人の俳優に脱帽！
生演奏は素敵な音楽を届けてくれたのはもちろん、エピソードの大切でユニークなエッセンスとして大活躍。

片時も見逃したくない、１つのセリフも聞き逃したくないと思える1時間。
キャスト違いとなる勝村政信×木村多江が演じるバージョンもぜひ見てみたい。この先のふたりのそれぞれの物語も、是非どこかでお願いします！
公演は終了したが、8月16日（日）まで見逃し配信あり。
公式サイト：https://www.tbs.co.jp/event/moulovesonghautaenai/

プレミアムリーディング
「もうラブソングは歌えない」

［出演者］（※上演順）
「ひとりのふたり」
佐々木蔵之介×小池栄子
勝村政信×木村多江
「カラマツのように君を愛す」
稲垣吾郎×門脇 麦
「大山夫婦のこと」
りょう×三宅弘城
YOU×マキタスポーツ　ほか
「Re:」(アールイー)
田中俊介×大塚千弘
松本利夫(EXILE)×野波麻帆
古川雄大×葵わかな　ほか

［スタッフ］
「ひとりのふたり」　　　 脚本　大島里美　 演出　　　　石井康晴
「カラマツのように君を愛す」 脚本・演出　三島有紀子
「大山夫婦のこと」 　　　脚本・演出　足立 紳
「Re:」(アールイー)　　　 脚本・演出　土田英生

企画・製作・主催　　　　　　　　　　 　 ＴＢＳ

公演は終了。8月16日（日）まで見逃し配信あり。
公式サイト：https://www.tbs.co.jp/event/moulovesonghautaenai/