2020年10月9日(金)~29日(日)に池袋サンシャイン劇場にて上演される劇団スーパー・エキセントリック・シアター第58回本公演『世界中がフォーリンラブ』の合同取材が、9月25日(金)に行われた。
今作のテーマは「純愛」。41年目を迎えた劇団スーパー・エキセントリック・シアター(以下SET)が、次の10年への第一歩として贈る作品への意気込みを聞いた。
三宅裕司は開口一番「今だからこそ観客が大笑いして元気になって明日から頑張るぞと思って頂ける舞台をやろう」「40年続いてきた劇団(SET)が、(公演を)やらない手はない」と固い志を述べた。
今作について「コメディ劇団としてやってきてパロディは重要視している」「今の状況を設定に利用した」として「感染すると誰でも好きになってしまうウィルスが蔓延する世界から物語は始まる。ワクチン開発をめぐる2つの製薬会社を描く中、本当の愛を探す物語」だと、今の状況だから生まれた作品であることを説明した。
ソーシャルディスタンスを保つなど、困難な稽古が予想されるが、その点については該当シーンに出演するキャストだけが稽古場に来るように、全出演者の仕事のスケジュールやダンス等の先生方の予定も調整して分刻みで稽古の予定を組み立て、稽古場の様子は各自が自宅で全員がリモートで見られるようにしているとのこと。普段は一挙に行うアクションシーンの稽古も3つに分けて密になることを排除。細心の注意を払っての稽古が行われていることがうかがえた。
今作で霊媒師を演じる小倉久寛が「僕なんて以前は毎日稽古場に来ていたのに、今は3日に1回。出てないシーンは見てないからわからない。何の芝居をやっているのだろうとお客さんと同じ感じ。本番がすごく楽しみ」と話すと、三宅が「台本読めよ!」とすかさずつっこみ。
すると小倉も「台本も日に日に変わって、携帯に100ページ以上送られてくる。最初は読んでいたが、そのうち読みたくなくなって…」と愚痴もポロリ。
マスクをしての稽古についても三宅は「稽古場に最少人数しかいないので、コメディの場面でもしーんと静かで受けるのかどうか確かめることができない。判断は40年の経験に頼るのみ。初日にカットや変更がでないことを祈っている」と苦労を語る。
だが対策のひとつとして「飛沫防止、ムレにくくくもりにくい。表情が見え、洗って何度も使える」という「超透明コンパクトマスク」を採用。なんと本作の冒頭で厚生労働大臣が「政府公認マスク」と宣言するシーンがあるとのこと。何事も前向きに活かしきる精神が、たくましい。
テーマの純愛についての個人的なエピソードを聞かれると、三宅が「私は純愛の塊みたいなもの。小学4年の時に出会った女性と高校3年で付き合い始め、7回別れて35歳で結婚した。これは純愛でしょう。腐れ縁という言い方もありますが、純愛を貫いたと言った方が、今後の結婚生活はうまくいく」。
小倉は「100回位結婚してくれと言った。結婚してもらったという感じなので、何でも言うことは聞くし、何を言われてもハイハイと。これは純愛の一種でしょう」と話す。すると三宅は「奥さんは分かっていて100回言わせたんでしょうね」とつっこみ笑いが広がった。
最後に観客にむけて三宅が「万全の体制でお迎えするので、自由にエンターテイメントが楽しめる社会を取り戻すために、お客様にも一緒に戦って頂きたい」と熱い呼びかけで取材会を終えた。
劇団スーパー・エキセントリック・シアター 第58回本公演
ミュージカル・アクション・コメディー
「世界中がフォーリンラブ」
■脚本 吉高寿男 ■演出 三宅裕司
■出演 三宅裕司 小倉久寛 劇団スーパー・エキセントリック・シアター
■日程・会場
◆サンシャイン劇場 2020年10月9日(金)~10月25日(日)◎全22公演
■チケット価格 S席 8,500円 A席 7,000円 こども券 2,000円
※こども券は当日に年齢を証明できるものをご持参ください。
アンダー25当日券 4,000円
※中学生~25歳以下対象です。※平日公演限定。 ※座席指定は不可。数量限定。
※当日に年齢を証明できるものをご持参ください。
公式 HP : http://www.set1979.com/