6歳の目を通して世界を描く 辰巳雄大主演 舞台「ぼくの名前はズッキーニ」上演中

ふぉ～ゆ～の辰巳雄大主演の舞台「ぼくの名前はズッキーニ」が、２月２８日に東京・よみうり大手町ホールにて開幕。２７日にゲネプロと囲み取材を行った。　よみうり大手町ホールでの公演は３月１４日まで。３ 月 19 日（金）～3 月 21 日（日）には、大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA TT ホールにて上演。

ノゾエ征爾　稲葉友　　辰巳雄大（ふぉ～ゆ～）　川島海荷　　平田満

原作は、2002 年にフランスで発刊されるや世界中でベストセラーとなり、映画アニメーション版 は第 89 回米アカデミー賞長編アニメーション部門、第 74 回ゴールデングローブ賞長編アニメーション賞にノミネートされるなど世界中の名だたる 映画賞を席捲した小説「ぼくの名前はズッキーニ」。

主人公の母を亡くして養護施設に引き取られた６歳のズッキーニ役を辰巳雄大、養護施設で共にくらす仲間を川島海荷、稲葉友、上村海成、三村朱里、本多力、彼らをとりまく大人たちを伊勢佳世、宍戸美和公、ノゾエ征爾、平田満が演じて、厳しい現実に向き合う子供たちの心の動きと成長をつづる物語。

囲み取材で「6歳の姪っ子の動画をすごく見た。勉強になりました」と辰巳。

子供を演じることには苦労したようだが「日に日に作品が形になっていく、自分たちが作っていくというのが強い作品だった。演劇ものとしてターニングポイントになる作品」と語り、舞台演劇の面白さと手ごたえを感じているようだった。

「見た目が子供なので、この公演中に27歳になるのですが、すごく似合っていると言われて逆に恥ずかしいですが、その童顔を自信にがんばりたい」と川島。

「ちゃんといろいろ思って（舞台に）立ったら、お客様が6歳にしてくれるのではと。飛び込んでいけるかな」と稲葉も役作りには苦労した様子がうかがえた。「チークがかわいい」と言われて「リーゼントにチークを合わせているのは、日本でたぶん僕だけ」と笑顔になった。

ズッキーニを保護して施設についれていく警官役の平田満。不器用だが、優しさがじわっと伝わってくる役柄。
「こどもたちはかわいいし、自由奔放になっている姿がほほえましい」とのコメントからも見守る大きな優しさを感じた

脚本・演出を担い、デゴー役でも出演しているノゾエ征爾。

 「大人が子供を演じることにはこだわった。大人が子供役をやることで、大人が子供の時から失ったもの、なくしたかったものもあるでしょうし、はかなさが物語とは違うところでこぼれてくるといいなぁと思っています」

こどものまっすぐな表現と輝きを感じて、大人が演じる違和感はなかった。

子供を通して、世の中の残酷さが胸に迫ってくる。

様々な個性の子供たちが、物語が進むにつれて、どんどんいとおしく感じられてくるから不思議だ。

背景の絵は、上演中に舞台背景に描かれる。見る度に違った感動を呼び起こされる気がする、大きな作品だ。

「ぼくの名前はズッキーニ」
原作：ジル・パリス
脚本・演出：ノゾエ征爾
音楽：田中馨
出演：辰巳雄大（ふぉ～ゆ～）、川島海荷、稲葉友、上村海成、三村朱里、本多力／
伊勢佳世、宍戸美和公、ノゾエ征爾、平田満
＜東京公演＞
日程：2021 年 2 月 28 日（日）～3 月 14 日（日） 全 19 公演
会場：よみうり大手町ホール
チケット代：￥10,000（税込・全席指定）
お問い合わせ：チケットスペース 03-3234-9999（平日 10:00～12:00/13:00～15:00）
＜大阪公演＞
日程：2021 年 3 月 19 日（金）～3 月 21 日（日） 全 4 公演
会場：COOL JAPAN PARK OSAKA TT ホール