渡辺謙＆宮沢氷魚『ピサロ』本日初日!!　ゲネプロ＆初日前会見

コロナ禍により、２０２０年の公演初日を延期、45回予定のところ、わずか10回の上演となり惜しまれていたPARCO劇場オープニング・シリーズ第一弾公演、主演：渡辺謙　共演：宮沢氷魚の舞台『ピサロ』が、5月１５日（土）よりPARCO劇場にてアンコール上演の幕を開ける。前日１４日に会見と公開ゲネプロが行われた。

『ピサロ（原題：ザ・ロイヤル・ハント・オブ・ザ・サン）』は、『アマデウス』、『エクウス』などで、トニー賞最優秀作品賞、ニューヨーク劇作批評家賞など数多くの賞を受賞した英国を代表する劇作家ピーター・シェーファーによる傑作戯曲。16世紀、167人の寄せ集めの兵を率いて、2400万人のインカ帝国を征服した、成り上がりのスペインの将軍ピサロの物語。

1985年のPARCO劇場での初演では、山﨑努がピサロ、当時まだ無名だった渡辺謙がインカ帝国の王・アタウアルパを演じた。今回は渡辺謙がピサロを、宮沢氷魚がアタウアルパを演じる。

【初日前会見】登壇　渡辺謙　宮沢氷魚

宮沢氷魚     渡辺謙

「僕たちもどういう状況になるのか、先週位から気をもんでいましたが、僕たちの中からは感染者を出さず千秋楽まで行きたい。そういう思いの中で明日の初日を迎えます。この稽古を始めて、僕の中で時計が止まっていたことに気が付きました」と渡辺。
宮沢は「昨年の中止が決まった日に、謙さんの『またやりましょう』との言葉を聞いた時に『間違いなくなるんだな』と信じられたので、悔しい思いや、それをどこにぶつけていいのかわからない瞬間もあったのですが、その言葉を思い出すと前向きになれる自分がいました。1年経って皆さまに披露できるのを幸せに思っています」
さらに宮沢が「再演が初めてですが、自分の成長を少しですが、稽古場やここ何日で感じることができて、作品としても僕個人としても成長できた姿をお届けできるのは光栄に思っています」と続けると、渡辺がすかさず「かなり成長しています」。

その1年前との変化について、渡辺は「（宮沢が演じるのは神とあがめられるインカ帝国の王で）ある種超越している神という存在なので、それを舞台の上でパフォーマンスするのは、非常にハードルが高いと、僕も36年前に思っていたので、相当に悩みました。去年もやっているので、今年はそこ有りきの状態から始められるので、彼（宮沢）としてはさらに何かを足そうと引こうと考えられる良い稽古場だったと思います。僕は一年老いぼれたので、一層役に近づいたかなと思います」
宮沢は「去年は先輩方についていくのにいっぱいいっぱいの時もあったし、自分ももっとできたのにという思いもありました。今回は若手がパワーアップして、先輩方に負けない勢い・力をつけて挑んでいると思います。その中には、僕と大鶴佐助くんは謙さんとのシーンも多いので、謙さんに負けないように若手は勢い良く力強くやっていけるといいなという稽古場でもありました」と期待の膨らむコメントをくれた。

【ゲネプロ】

167人の寄せ集めの兵を率いて、インカ帝国へ乗り込もうとするピサロ（渡辺謙）。

ピサロはまだ15歳の少年・マルティン（大鶴佐助）を小姓に命じる。
左）修道士 長谷川初範　右から2人目）ピサロの副隊長 ソト 栗原英雄

目指すは、
自らを太陽の子と謳うインカの王・アタウアルパ（宮沢氷魚）

インカの民を虐殺し、会うことができたアタウアルパを生け捕りにする。

そして釈放を条件に、ピサロとアタウアルパの交渉が始まる…

舞台という制限を感じない不思議な作品だ。そのスケールの大きさは、インカ帝国の大きさを感じさせ、大虐殺シーンは象徴的な表現でありながら、背筋が凍る思いにさせられた。
野望と己の正義を振りかざし、乗り込むピサロとその傭兵たちの熱と勢い、平和に暮らすインカ帝国の人々の穏やかさ、その両方がヒシと伝わってくる。この体感できる演劇を、多くの方が劇場で味わえることを祈りたい。

PARCO PRODUCE 2021『ピサロ』　（原題：The Royal Hunt of The Sun）
日程：2021年5月15日（土）～6月6日（日）
会場：PARCO劇場
作：ピーター・シェーファー
翻訳：伊丹十三
演出：ウィル・タケット

出演：渡辺謙
宮沢氷魚　栗原英雄　大鶴佐助　首藤康之　菊池均也
浅野雅博　窪塚俊介　小澤雄太　金井良信　下総源太朗
竹口龍茶　松井ショウキ　薄平広樹　中西良介　渡部又吁　渡辺翔
広島光　羽鳥翔太　萩原亮介　加藤貴彦　鶴家一仁
王下貴司　前田悟　佐藤マリン　鈴木奈菜　宝川璃緒
外山誠二　長谷川初範

企画・製作：パルコ
お問合せ＝パルコステージ 03-3477-5858
https://stage.parco.jp/program/pizarro2021