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市川猿之助、尾上右近らが朗読劇『天切り松 闇がたり』9/6~8京都で上演

チラシ表面ビジュアル

累計150万部突破の浅田次郎による人気シリーズ「天切り松 闇がたり」を市川猿之助、尾上右近、石橋正次ほかが「闇がたり」による朗読劇で、9月6日(月)~8日(水)に京都芸術劇場 春秋座にて上演する。

田次郎原作の「天切り松 闇がたり」シリーズは、「月刊小説」1990年の七月号誌上に手発表され、その後、浅田が『地下鉄に乗って』で第16回吉川英治文学新人賞を受賞した翌年の96年に単行本で発刊、現在『第1巻 闇の花道』、『第2巻 残侠』、『第3巻 初湯千両』、『第4巻 昭和残侠伝』、『第5巻 ライムライト』の5巻が刊行され、累計150万部を突破する人気シリーズとなっている。

大正・昭和の帝都に名を馳せた義賊「目細の安吉」一家の活躍を描く物語で、夜更けの留置所に現れた不思議な老人が、六尺四方にしか聞こえないという夜盗の声音「闇がたり」で、遥かな昔を語り始める。

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市川猿之助、尾上右近、石橋正次ほか「愉快な仲間たち」が、今や失われつつある粋で小気味の良い江戸ことばで現代に甦らせる。

また、朗読劇の後には、来場した観客の皆様にも「愉快な仲間たち」入りをしていただき、場内に設置された「仲間箱」に、なんでも聞きたいこと、日ごろ疑問に思う事、軽めの人生相談などを投稿いただければ、猿之助たちが回答するというアフターイベント「猿之助と愉快な仲間たちと語りまショー」の開催も予定されている。

市川猿之助 <コメント>
今回、猿之助と愉快な仲間たちと題して、朗読劇を行う運びとなりました。
残念ながら、コロナ禍が、もはや日常となっている今では、ただただ立ち止まるのではなく、様々な制約の中で、できる限りのことを模索し、やっていくしかありません。
ということで、第一回の公演として、朗読劇を上演いたします。題材は、浅田次郎先生の大人気シリーズ「天切り松」です。あの独特な文章のリズム、描かれる時代の雰囲気は、〈闇がたり〉とあるように、まさに言葉で紡ぎ出す音の世界にぴったりな作品であると思います。
尾上右近さん、石橋正次さんをはじめ、スーパー歌舞伎Ⅱ「ワンピース」「オグリ」で共演した素敵な仲間たちと送る、浅田次郎先生の描かれた、心温まる人情の物語。現実をしばし忘れ、せめて劇場にいるひと時、妖しくもまた、不思議な世界にお遊びいただければ、幸いでございます。

尾上右近 <コメント>
以前、猿之助のお兄さんがまだ10代だった私に向かって「俺の真似をするな。孤独になるぞ。」と仰ったことがありました。闘う男は敵を作ってでも闘わねばならないというような意味だったと受け止めています。そのときのお兄さんの姿と「天切り松」が、私の中ではどことなく重なる気がしております。
また、この作品に出てくる盗っ人達は、悪の中にも秩序や美学があって、野暮なことはせずに生きようとする真っ直ぐな人間達という印象です。もっとも「目細の安吉」が盗人になったのも、「さよ」が遊郭の世界に入ったのも、そうやって生きていくしかないという時代だった訳ですが。だからこそ、美学を持って生きる人達には影や哀愁があり、この作品には、とても魅力的なキャラクターが多く登場します。
今回はその中でいくつかのお役をつとめさせていただくことになりました。いずれのお役も筋の通った人間として大切につとめたいと思います。

石橋正次 <コメント>
登場人物が織りなす見事なまでに粋な男の心情美しく悲しい作品です。純な男の心意気が消えて行く現代に光あれ。きっと最年長の私、老骨ながら粋に演じてみたいです。猿之助さん、スーパー歌舞伎Ⅱ「新版オグリ」にて大変お世話になりました。又この度、愉快な仲間達に入れて頂き有りがたき幸せ。

大学開学30周年記念・劇場20周年記念公演
猿之助と愉快な仲間たち 第一弾公演
朗読劇 天切り松 闇がたり
~闇の花道~

原 作 : 浅田次郎 『天切り松 闇がたり 第一巻 闇の花道』(集英社文庫刊)
脚本・構成 : 青木江梨花  演 出 : 長部聡介

出 演 : 市川猿之助 尾上右近
市川弘太郎 市川段之 市川段一郎 市川郁治郎 市川翔乃亮 市川喜介
市瀬秀和  石橋正高 下川真矢 穴井豪 / 石橋正次

2021年9月6日(月)~8日(水)  京都芸術劇場 春秋座

【主催・企画・製作】 株式会社ケイファクトリー 【提携】京都芸術大学 舞台芸術研究センター