9月2日より品川プリンスホテル クラブeXにて、辰巳雄大(ふぉ~ゆ~)主演、林 翔太出演の「ネバー・ザ・シナー -魅かれ合う狂気-」が開幕した。初日に先立ち、行われたゲネプロと取材会の模様をお伝えする。(舞台写真:木村直軌)
映画「グラディエイター」「ラスト・サムライ」を手掛けた脚本家ジョン・ローガンが生み出した舞台『ネバー・ザ・シナー -魅かれ合う狂気-』は、ミュージカル『スリル・ミー』の題材ともなった実際の「ローブとレオポルド事件」を基に、ミュージカル『スリル・ミー』よりも早く生まれた戯曲。
辰巳雄大(ふぉ~ゆ~)と林翔太が恋人同士を演じること、「踊る大捜査線」シリーズの君塚良一が初めて舞台の演出を手掛けることでも注目を集める作品だ。
主人公は裕福で恵まれた家庭の前途有望な大学生ローブとレオポルドの二人。
同性愛関係にあった二人が、裕福な家の少年、ボビー・フランクスを誘拐して殺害した事件を描く。
凶悪犯罪の裏には、何があったのか⁈ ミュージカル『スリル・ミー』とは違った視点から、またミュージカル『スリル・ミー』では描かれなかった裁判の様子や細やかな二人の物語を描いて、一気に見せる。
『スリル・ミー』ファンに必見の舞台であるだけでなく、「ローブとレオポルド事件」を知らない方も、一瞬たりとも目が離せないスリリングな物語にひきつけられるに違いない。
【ゲネプロ】物語の舞台は1920年代、アメリカ。
活躍目覚ましい辰巳雄大(ふぉ~ゆ~)が演じるのは、犯罪をリードするリチャード・ローブ(辰巳雄大 右)。
自らを“超人”だと考え、実験と称して少年を殺し、捨てる犯罪を実行する。
その犯罪の共犯者となったのは、ネイサン・レオポルド(林翔太 左) 。
登場した瞬間から、時代の雰囲気をまとい、“超人”を心に秘めた、これまで見たことがない姿で登場する辰巳。その姿を林は「ずっとセクシー」と表現。辰巳は「1920年代の品のある男」を演じようと「ヴァレンティノの映画や、「華麗なるギャツビー」のディカプリオを参考にした」と言う。
物語は時間を前後しながら、二人の物語を描いていく。
少しずつ解けていく謎…一層深まる謎…
辰巳と林が紡ぐふたりの物語が中心であり、目が離せないのは無論だが、 彼らを取り囲む、ガールフレンド・新聞記者(前島亜美)、弁護士(磯部勉)、新聞記者・医者(山岸拓生)が、生き生きとして、そのひとこと一言が、直球で心に飛び込んでくる。
サスペンスとしてのスリルと、二人の関係という秘密に、観客は絡めとられ、釘付けになる。
たとえ事件の結末を知っていようと、スリリングな展開であり続ける、この生々しさ!
この事件の最終弁論(書籍「最終弁論―歴史的裁判の勝訴を決めた説得術」に収録)に立ち返りたくなるリアルを感じ、スリルにあふれた2時間あまりだった。
【取材会】ゲネプロ終了後にキャスト全員がフォトセッションに登場。
荒木健太朗 姜暢雄 磯部勉 前島亜美 山岸拓生
辰巳雄大 林翔太
「元々同じグループに属していた時期もある」と言う辰巳と林。今回の共演では「その時の自分にあきらめずに頑張ればこうした景色がみれるよと伝えてあげたい」と辰巳。
林も「こんな日が来るとはね」と同意。辰巳との共演は「(辰巳は)お兄ちゃん的存在で、ずっと教えてもらってきた」と親しみと信頼を感じながらも「見定められるのではないかと」と緊張もしたようだ。
そんな林を「真っ直ぐで可愛い後輩・頼れる一面もある」と辰巳。
取材陣のリクエストに応えてのポーズ。辰巳は、最初は作品の表情で
「実際に、二人の恋人関係はありえますか?」という質問に、林は「ありえます!」
一方の辰巳は「稽古前には有りと言ってましたが、今は無しかな。母性のような優しさを感じつつも、手のひらの上で踊らされているように感じる時もあって、尻にしかれそうなのでやめておこうかと」と回答。さらに「後輩、仲間だけどライバルという面も出てきた」とふたりの関係を表現した。
しっかりタッグを組んで磨き上げた本作の公演があるからこそ、変化しつつある二人の関係だろう。
公演は9月22日(日)まで、品川プリンスホテル クラブeXにて。その後、9月18日(土~19日(日)にCOOL JAPAN PARK OSAKA TTホールにて上演。
『ネバー・ザ・シナー -魅かれ合う狂気-』
作:ジョン・ローガン
演出:君塚良一
出演:辰巳雄大(ふぉ~ゆ~)
林 翔太
荒木健太朗
前島亜美
山岸拓生(拙者ムニエル)
姜 暢雄
磯部 勉
公式サイト:http://www.nts-stage.jp
公式Twitter:@nts_stage ※ハッシュタグ : ♯ネバシナ
<東京公演>
日程:2021年9月2日(木)~12日(日)
会場:品川プリンスホテル クラブeX
チケット料金:9,900円(全席指定・税込)
<大阪公演>
日程: 2021年9月18日(土)~19日(日)
会場:COOL JAPAN PARK OSAKA TTホール
チケット料金:9,900円 (全席指定・税込)