KAAT神奈川芸術劇場、京都ロームシアター、豊洲 PIT で上演される草彅剛主演『アルトゥロ・ウイの興隆』が、11月14日(日)からの開幕を控えて13日にゲネプロが公開された。
本作は、ヒトラーが独裁者として上り詰めていく過程をシカゴのギャングの世界に置き換えて描いた ベルトルト・ブレヒトの問題作。演出家・白井晃は、ギャング団のボス役に草彅剛を再び主演に迎え、共演には、神保悟志、渡部豪太、松尾諭、小林勝也などが続投。さらに『サンソン—ルイ 16 世の首をはねた男—』で白井晃作品初参加となった榎木孝明、2012 年『幻蝶』以来 9 年ぶりの白井作品出演となる七瀬なつみが、新たに座組に加わった。
劇中の音楽は、オーサカ=モノレールが生演奏。キング・オブ・ソウルと呼ばれるジェームス・ブラウンの楽曲を中心にオーサカ=モノレールの楽曲も加えて、物語に生き生きとしたエネルギーと迫力を与える。
オープニングから音楽があふれ、草彅を筆頭に全キャストが踊り歌い叫び、ほとばしるエネルギーでのし上がっていく男の物語を綴る。
懇願、葛藤、恐喝、殺人、放火、そして裏切り…
アルトゥロ・ウィ(草彅剛)は、あらゆる荒波をパワフルに超えて、周囲にもそのエネルギーを伝播させ巻き込んで突き進む。
個性的なキャスト陣が、ひとクセもふたクセもある人物を鮮烈に描き見せる。
貪欲に生きるアルトゥロ・ウィと仲間たちのエネルギーが、客席に広がり、観客をも熱し、沸騰させてしまうに違いない。
ブレヒトの描くヒットラーの物語の激しさと共に、白井との対談で「自分の持っているスキルを余すことなく発揮できると思っています」と語った草彅の、ほとばしる魅力を堪能して欲しい。
演出 白井晃 コメント
初演から2年弱の間に世界は大きく変わりました。
あの時問題にした政治的状況も一見変化したようで、実は益々深刻になっています。
それだけに、この作品の必要性が増してくるように思います。リハーサルの中で、草彅さん演じるウイも益々鋭角的に研ぎ澄まされてきています。全神経をこの作品に注ぐ姿は清々しくもあります。キャスト・スタッフともに更にパワーアップされて、世界を突き抜く作品がお見せできそうです。この瞬間を是非とも目撃ください。
アルトゥロ・ウィ役 草彅剛コメント
シカゴギャング団のボス、アルトゥロ・ウィはとにかく野心に溢れた人物。
ウイの気持ちを受け止めて演じること、そして歌に踊りに、心身ともに大変な舞台ですが、自分の積み上げてきた全てを出せる集大成となる舞台だと思っています。
今回は横浜・京都・東京と3都市で上演できることも楽しみにしています。
コロナ感染対策も十分行って、ご覧になられた方たちに、舞台からエネルギーを伝えられるよう、2022年まで、カンパニー全員で突っ走ります!!
『アルトゥロ・ウイの興隆』
【作】 ベルトルト・ブレヒト 【翻訳】 酒寄進一
【演出】 白井晃
【音楽・演奏】 オーサカ=モノレール
【出演】
草彅剛
松尾諭 渡部豪太 中山祐一朗 細見大輔 粟野史浩
関秀人 有川マコト / 深沢敦 七瀬なつみ 春海四方
小川ゲン 古木将也 ワタナベケイスケ チョウヨンホ 林浩太郎
Nami Monroe FUMI suzuyaka
神保悟志 小林勝也 / 榎木孝明
【日程・会場】
2021 年 11 月 14 日(日) — 12 月 3 日(金) KAAT神奈川芸術劇場<ホール>
2021 年 12 月 18 日(土) — 12 月 26 日(日) ロームシアター京都 メインホール
2022 年 1 月 9 日(日) — 1 月 16 日(日) 豊洲 PIT