2月5日(日)に東京・東京グローブ座にて、ジャニーズWEST神山智洋 主演の舞台『LUNGS』が開幕。12月23日(木)まで上演されている。初日先立ち、ゲネプロと取材会が行われた。
本作は、2011年の初演以降世界中で上演され続け、<現代戯曲の最高傑作>ともいわれるダンカン・マクミランの二人芝居。
丸い舞台の三方を客席が取り囲み、他にはセットらしいセットは一切なし。音響、照明などにも頼らず、二人の俳優が、その演技力のみで時間の経過と物語を描き出す。観客の想像力を刺激し続けることで創り上げる100分の演劇作品だ。
出演は、今作が初の単独主演となるジャニーズWESTの神山智洋と、蜷川幸雄作品でデビュー以来、舞台に映像に活躍する奥村佳恵。演出に谷賢一を迎えての日本初上演で、11月に大阪で上演し、約一か月を隔てての東京公演となった。
描かれるのは、若いカップルが“子供を持つべきか”という問題に直面することを発端に、人生の大きな岐路について、ささやかな日常の出来事について悩み、考え、立ち止まり、そしてまた前に進もうとする姿。
ふたりの演技はまるで本当のカップル。その直面する問題も現実的なことばかり。リアルなドキュメンタリーを見ているようにも感じられ、世代にかかわらず心揺さぶられる物語となっていた。
【取材会】
谷 賢一 神山智洋 奥村佳恵
神山:この舞台ができることの喜びや誇らしさを噛みしめながら今日のゲネプロをやっていました。東京の全23公演、観てくださった皆様に、何か届けられるもの、考えさせられるきっかけをたくさん与えられたらと思っています。
奥村:大阪公演のステージも踏みましたが、安定するというよりも、むしろだんだん振れ幅が大きくなっている感覚があって、振り落とされないように必死です。神山さんがどっしりと安定感と安心感をもたらしてくださっているので、私は大あばれできたらいいなと思っています。がんばります。
谷:夜のステージの前にちゃんとダメ出しをしようと思っています。(笑)大阪で初日、二日目だけ見て離脱したのですが、本当に変化と成長が見られたし、東京で稽古を重ねる中でも日々見違えて変わっていく作品です。今日のゲネプロと本番でもまだ完成と思わずにしっかり最後の仕上げを頑張ろうと思っています。
―100分の公演、二人しかない舞台、大変ですよね。
神山:出演者は二人しかいない舞台で、照明や音響・時間経過の表現も一切なし、セットもなし、円形のステージだけ。いろいろなものをそぎ落としたシンプルな舞台になっているので、どっちかの台詞が止まると舞台が止まるので、二人ともドキドキしながらやっています。でも稽古期間から大阪公演での公演もふくめると2か月以上、一緒に力を合わせてやってきているので、反射的に台詞が出るくらいになっています。人間らしさというか、大枠でいえば、男女のカップルの話し合い、痴話げんかがベースになっている。お客様にはその世界観に入って頂いてのぞき見をしてもらう舞台です。
ドキドキするシーンもあります。でも舞台の上は二人だけの世界ということもあり、僕たちもドキドキ・ワクワク・ハラハラしながら100分(の公演を)走り抜けている感じです。
―奥村さんはいかがですか?
奥村:神山さんのおっしゃるとおりで。
神山:舞台を終えた後は、プールに入った後のように疲れると言ってましたね。
奥村:なんだか眠くなるんです。プールに入った後は眠くなるじゃないですか。まるでそのように眠くなるんです。(笑)
―リフレッシュはどうしてますか?
神山:それは気になります。(公演と公演の)合間に何をしてるのか。僕はゲームしています。僕は基本的に家のベットでないと眠れなくて。基本的には家のベットで枕で、ここ(傍ら)に猫ちゃんが居て寝るんです。公演の合間には、何か食べているか、ゲームしているかのどっちかなんです。
奥村:私はプール入った後なので、シャワー浴びてさっぱりして全部ゼロにして、すぐお化粧して、モグモグ・モリモリ食べて、気づいたらもう開演時間…みたいな。開演直前のヘアメイクの時間に眠くなって「あかん、あかん。今寝たら、全然リズムが整わない」と思って寝ない。
谷:ご覧の通り、二人ともポップな人たちなので、つらいシーンがありますが、終わった後は気持ちを切り替えて冗談を言い合ったり笑ったり、始まる前も明るく挨拶を交し合ったりしているので、お二人の人柄の良さ、明るさのおかげで現場は随分楽に呼吸できている感じがします。
神山は膨大な台詞を覚えるために、記憶に適している色を調べ、適しているという青色の蛍光マーカーで台詞にラインをつけるのが効果的であることを奥村にも話したために、二人の台本は真っ青だそう。しかも奥村は蛍光ペンを1本使いきって、途中でまた買いに行った…というエピソードも披露。
また奥村は「初めましての本読みで、神山さんが台本を伏せたまま台詞を投げていらして、絶望しました」と、神山の知られざる努力家ぶりも明かした。
公演は12月23日(木)まで、東京・グローブ座にて。二人の熱い情熱がぶつかる芝居を、是非劇場でご覧ください。
『LUNGS(ラングス)』
作 ダンカン・マクミラン
演出 谷 賢一
出演 神山智洋(ジャニーズWEST) 奥村佳恵
【大阪公演】
公演期間 2021年11月3日(水)~9日(火)(終了)
会場 サンケイホールブリーゼ
チケット料金 S席:9,000円/A席:8,000円 (全席指定・税込)
※未就学児童入場不可 ※営利目的の転売禁止
お問合せ キョードーインフォメーション 0570-200-888(11:00~16:00 ※日祝休業)
【東京公演】
公演期間 2021年12月5日(日)~23日(木)
会場 東京グローブ座
チケット料金 S席:9,000円/A席:8,000円/B席:6,000円(全席指定・税込)
※未就学児童入場不可 ※営利目的の転売禁止
お問合せ 東京グローブ座 03-3366-4020
※チケット発売日などの詳細は、後日公式サイトにて発表いたします
主催・企画製作 東京グローブ座
公式サイト https://www.lungs.jp/