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エンターテインメントに魅入られた総ての人々へ贈る『SLAPSTICKS』開幕! 木村達成 桜井玲香 小西遼生 壮一帆出演

ケラリーノ・サンドロヴィッチ作、三浦直之演出、 木村達成 桜井玲香 小西遼生 壮一帆、他の出演で贈るKERA CROSS 第四弾『SLAPSTICKS』が、12月25日(土)にシアター1010にて幕を開けた。25日夜公演からレポートしたい。  写真提供/東宝演劇部

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本作は、サイレント映画からトーキーへ、転換期を迎えるハリウッドを舞台に、激動の時代に映画作りに情熱 を注ぐ人々を、映画への愛と希望に溢れる一人の青年を通じて描くロマンチック・コメディで、ケラリーノ・サンドロヴィッチ(以下、KERA)のサイレント映画への愛から生まれた。

それはエンターテインメントに魅入られた人々の大いなる喜びと、その喜びが大きければ大きいほどに求められるのかもしれない残酷なる代償をも描き出した感動作だ。
エンターテインメントがなければ生きられない総ての人へ贈る、笑いと涙のエンターテインメントだ。

劇場に足を踏み入れると、舞台上を覆うように大きな額縁が据えられていた。それは映画のスクリーンだった。

そのスクリーンの前に登場したのは二人の男。時代はテクニカラーの映画「風と共に去りぬ」(1939年)公開後らしい。

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かつてサイレント映画の助監督をしていたビリー(小西遼生)と、映画の配給会社につとめるデニー(元木聖也)

ビリーはデニーにサイレント時代のかつての人気喜劇俳優、ロスコー・アーバックルの映画をリバイバル上映してもらおうと奔走していた。というのも、時代はとっくにカラー映画の時代。人々はサイレント映画への興味は薄かったのだ。ビリーはあの手この手でデニーを説得しにかかる。

(ロスコ―は実在の人物。チャップリン、キートンにハロルド・ロイドが「世界の三大喜劇王」と称されることが一般的だが、更にロスコーを加えた4人で「世界の四大喜劇王」と称されることがあるそうだ)

そして物語は、ビリーの青年時代(1920年代)へさかのぼる。アメリカは空前の好景気。大量生産・大量消費がはじまり、 狂騒の20年代とも呼ばれる。禁酒法の時代でもあった。

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映画が大好きな若き日のビリー(木村達成)

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ビリーはチャールズ・チャップリンを初めて映画に出したプロデューサーであり、監督・俳優で、「喜劇王」として知られるマック・セネット(マギー)の元、助監督として働いていた。

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美しき人気喜劇女優メーベル・ノーマンド(壮一帆)とも奇妙な出会いをし

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「ふとっちょ」というあだ名の大人気の喜劇俳優、ロスコ―・アーバクル(金田哲)とも不思議な縁が。

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そしてアリス(桜井玲香)との甘く切ない恋も…

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実在の人物と実際に起きた事件を交えて描かれる華やかな100年前の映画界。その光と影・・・。

ビリーの毎日は思わぬ展開の連続。それがまさに映画界?!

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そして映画を深く愛するが故に、ビリーの人生は、そして登場人物たち人生は思わぬ方向へと進んでいく。

「SLAPSTICK」とは、この無声映画の時代にマギー演じるマック・セネットが作りあげたドタバタ喜劇のスタイルのこと。

この舞台のスクリーンに、ときおり映し出されるのは、まさに「SLAPSTICK(スラップスティック)」。だが、予想に反して、単なるパントマイム映画ではなかった。ジャッキー・チェンだってやらないに違いない、まさに命がけのアクションの数々が続々と映し出される。100年近く昔の映像にハラハラドキドキ、手に汗握ってしまう。

やがて、そのドタバタの裏にある、100年前の人たちの汗と涙と情熱と苦悩とが、今に生きる人たちにもオーバーラップして見えてきて、どうにも涙なくしては見ることができない。どうしてそう思えてしまうのか?!なんという演劇の魔法だろう。

本作の題名『SLAPSTICKS』と「SLAPSTICK」。題名に一文字増えた“S”に込められた思いを感じに、笑いと、甘酸っぱい恋と、熱い涙あふれる魔法の劇場へ、どうぞおいでください。

本公演はシアター1010では12月26日まで。その後、大阪・福岡・愛知公演を経て、2月3日(木)~2月17日(木)には日比谷シアターにて上演。

 

◆木村達成(ビリー・ハーロック) コメント
やっと待ちに待った初日の幕が上がります。楽しみながら千秋楽まで怪我なく無事公演ができるように、最後まで気を緩めず演じていきたいと思います。クリスマスが初日、浮かれつつもいい緊張感の中、皆様にクリスマスプレゼントとしてこの作品を届けられればと思いますので、お楽しみに!!

◆桜井玲香(アリス・ターナー) コメント
遂に幕が上がるという高揚感で胸がいっぱいです。
夢みる人たちが、その夢のため一生懸命生きる姿に奮い立たされる瞬間が沢山詰め込まれています。
儚くかけがえのない時間が流れる、素敵な作品に仕上がっています。劇場でお待ちしております。

◆小西遼生(中年のビリー) コメント
過ぎた時間を思い出す時、バタバタと忙しなく生きていた時間ほど、それは鮮明に蘇り、愛おしく感じます。もちろんその分、後悔もきっと沢山。
喜劇は悲劇、嘘とまことの境界にある曖昧な感情を、それぞれの人生と重ね合わせ楽しんで頂きながら、映画を愛し命をかけていた人たちの姿を通して、ご覧頂く皆様の今日の喜びや、明日への活力になればと思います。そして、サイレントコメディ映画の魅力も知って頂けたなら幸いです。

◆壮一帆(メーベル・ノーマンド) コメント
いよいよ初日を迎えようとしている今、ワクワクとドキドキが止まりません歌もダンスもないストレートプレイはほんの少しの緩みがリズムを狂わせてしまうので、本番に向けて良い集中ができるよう調整していきたいですし、何より観に来て下さるお客様とこのストーリーの面白さを共有したいです!
カンパニーの良い空気が良いお芝居に繋がるよう、心してのぞみたいと思います

◆金田哲(ロスコー・アーバックル) コメント
皆様!12月25日に最高のクリスマスプレゼントを用意させて頂きました!凄く素敵なモノが出来上がりました!ほんとにいいです!名作です!1920年代のハリウッドに登場する個性豊かなキャラクター達が放つピュアな気持ちと喜劇と悲劇を彷徨ったロスコー・アーバックルを是非、ご堪能ください!

◆元木聖也(デニー) コメント
いよいよ『SLAPSTICKS』始まります!無声映画の面白さや、この時代にあったいろんな困難や葛藤など見どころがたくさんあります!昔の人は「こんなふうに映画を作っていたんだ」というのも、この舞台を観ていただければ分かるとおもいます。また、この舞台に出てくる役で、本当にその時代に生きていた人も出てきます。そんな事を思いながら観て、観終わった後に調べてもらったりしたら、より面白いかもしれません。映画にかける熱い想いを持った人達がたくさん出てくる、『SLAPSTICKS』楽しみにしててください!

◆黒沢ともよ(ヴァージニア・ラップ)
初めて台本を読んだ時に感じたわくわくがどんどん色や湿度を変えて、さらにさらにと膨らんでいくのを感じています。
“わたしたちの『SLAPSTICKS』”をたくさんの方に体感してもらえたら嬉しいです。大切に誠実に努めます。よろしくお願いいたします。

◆マギー(マック・セネット)
私、このカンパニーの最年長おじさんの経験をもってしても、今回の作品が、どんなお客さんたちに、どんな風に届くのか、幕が開くまで皆目、見当がつきません。そんな初舞台のような不安とワクワクで迎える初日。笑いに命を懸けた先人たちの熱い思いを込めて。若者たちとともに、いざ。

『SLAPSTICKS』
作:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
演出:三浦直之

出演:
木村達成 桜井玲香 小西遼生
壮一帆 金田哲 元木聖也 黒沢ともよ マギー

亀島一徳 篠崎大悟 島田桃子 望月綾乃 森本 華(以上、ロロ)

東京公演
2021年12月25日(土)・26日(日) シアター1010
お問い合わせ:03-5244-1011(シアター1010 センター)

大阪公演
2022年1月8日(土)~1月10日(月) サンケイホールブリーゼ
お問合わせブリーゼチケットセンターTEL.06-6341-8888

福岡公演
2022年1月14日(金)~1月16日(日) 博多座
お問合わせ博多座電話予約センターTEL.092-263-5555

愛知公演
2022年1月28日(金)13:00 日本特殊陶業市民会館ビレッジホール

東京公演
2022年2月3日(木)~17日(木)会場:シアタークリエ
お問い合わせ:03-3201-7777(東宝テレザーブ)

企画・製作:東宝/キューブ
公式サイト https://www.tohostage.com/slapsticks/