美貌の王に近付けるために減量12㎏橋本良亮 ミュージカル『スワンキング』

芸術に傾倒する若き美貌の国王・ルートヴィヒ二世をA.B.C-Z橋本良亮が、退廃的な天才作曲家・リヒャルト・ワーグナーを別所哲也が演じるミュージカル『スワンキング』が、6月8日(水)に開幕。初日に先立ちゲネプロと取材会が行われた。

本作はルートヴィヒ二世とワーグナーの史実に魅了されたG2が書き下ろし・演出。
共演は、ワーグナー役に別所哲也。さらに梅田彩佳 渡辺大輔　今江大地（関西ジャニーズJr.）　牧田哲也　夢咲ねね　他。三谷幸喜作品を多数手がける荻野清子が20曲以上を生み出し、全編をゴージャスな音楽で綴る。

バイエルン王国の第4代国王・ルートヴィヒ二世(橋本良亮)

神話に魅了され長じては建築と音楽に破滅的浪費を繰り返した「狂王」と言われるルードヴィヒ二世。ノイシュヴァンシュタイン城やバイロイト祝祭劇場を残す。若き頃は白鳥王と称されるほど美貌に恵まれ、多くの肖像画が残されている。

作曲家リヒャル・ワーグナー(別所哲也）に入れ込み、芸術の力で平和とドイツ統一を目指す

音楽の天才ではあったが、女性と金で問題を起こしてばかりいたワーグナー

ワーグナーの音楽を支えていた指揮者ハンス（渡辺大輔）と妻コージマ（梅田彩佳）

リストの娘コージマはワーグナーの創作を支えるうち、次第に彼に魅かれていく

ルードヴィヒ二世は、同じヴィッテルスバッハ家の一族のオーストリア皇后エリーザベト（夢咲ねね）には心を許していた

だが戦争と浪費がルードヴィヒを追い詰めていく…

【取材会】

梅田彩佳　別所哲也　橋本良亮　夢咲ねね

―新作ミュージカルということで、今のお気持ちをお聞かせください。
橋本：いよいよ初日を迎えるんですが、こういうときはいつも緊張でいっぱいなんですが、今回は早くやりたいという気持ちというか、ワクワクがいっぱいで、ゲネも本番同様にやらせてもらったのですが、早く本番ををやりたい「早く本番来い」という気持ちになりました。気持ちが前に前にすごくいってて早く皆様に見てもらいたいという新作です

別所：せっかちなもんですから、僕も前のめりです。ワーグナーという男も音楽に関してはかなり前のめりで、そのためにはなんでもやろうという男で、今回、この役をこういう形でやらせて頂いて、ミュージカルを愛する人間としても非常に嬉しいです。橋本さんの初主演の作品ですからね、一緒に出演できて光栄に思っております。

梅田：私もすごく楽しみで早くやりたいなと思っています。楽曲もすごく素敵なのでたくさんの方に早く見て頂きたいと思っています。

夢咲：こうして初日を迎えられることが嬉しく、早くこのルードヴィヒの世界を見て頂きたいと私もワクワクしています。

―ミュージカル初主演の橋本さん、プレッシャーは？
橋本：プレッシャーだらけですが、皆さんがおっしゃるように早くみせたいという気持ちでいっぱいです。初主演ミュージカルなんですが、初じゃないような感覚がしていて、自分でびっくりしている。
（歌が多いですね）歌は多いです。水を飲むタイミングも無くて、何曲か口がからからのまま歌いました。
歌のレッスンはかなりやらせてもらいました。歌のレッスンってこう発声の仕方とかあるんだとか、いままでなんでやってこなかったのかと後悔しました。
アイドルで舞台で歌うのとミュージカルで歌う感覚はこんなにもちがうんだと実感して、でもそれが楽しくなり「もっとやるぞ！」となりました。

―別所さんとは？
橋本：別居さんもワーグナーも大好きです。
別所：僕も大好きですよ、ルードヴィッヒが。だからこそあえて憎しみが夢が重なり合ってね。
橋本：稽古場でも別所さんが癒してくれるんです。別所さんの周りは笑いが絶えない。
梅田：別所さんがしゃべると絶対笑いがおきるんですよ。朗らかな空気を出してくださるのでｓ。
別所：（笑いをとろうとしているわけでは？）全然違います。ワーグナーは怖い役じゃないですか、すぐ怒るような。ただ発声のために「アイッ！」と言ってると、それでみんながすごくなごんでくれるので。
橋本：別所さんの発声練習はひとつだけ
橋本＆別所：アイッ！（爆笑）

―別所さんははまり役ですね。
別所：ありがとうございます。でも、僕はもうちょっと優しい男ですよ。(笑)
ワーグナーはルードヴィッヒやコージマが支えてくれたお陰でこうしていたんだと、ミュージカルファンやクラシックファンの皆さんに感じていただけるといいなと。
とにかく、ハッシーがとにかくキラキラしているので、そのキラキラ具体をご覧頂けると。

―王座の椅子が動いて出てくるシーンがすごいですが。
橋本：僕も自分のことを前から見たいんです。どう見らえているのかとか。キラキラしていましたか？じゃぁOKです。

―美貌の王を演じるのは？
橋本：王の役作りのために、ちょっと減量して。毎年減量はしますが、今回はポスター撮影から12~3㎏です。検索すると、ルードヴィッヒ二世はこういう感じなので、ちょっと近付けられたかなと。今は56～8kgで、２月くらいです。
それだけこの作品に力を注ぎたいというか、がんばりました。

―別所さんは恰幅よく？
別所：年齢に合わせてね。ワーグナーは金も使うし、趣味趣向、芸術のために一流のものを極める。役作りのために恰幅よく。

―ワーグナーを演じる魅力は？
自分の突き詰める音楽のためなら、この世界にあるものすべて、どんな形でもつないでいく。必要な資金も人のつながりも。そこにルードヴィッヒが現れたことで救われ、コージマに支えられて。
愛や夢のエネルギーがこのミュージカルを支えている気もしますし、当時のご時世でルードヴィッヒやエリザベートはいろいろ考えなきゃいけない時代だったにもかかわらず、音楽に邁進できたワーグナーは幸せだったなと思います。

―夢咲さんにとって縁のあるエリザベート役ですね。
夢咲：ミュージカルがお好きな方は一度は目にしたり耳にしたりしている人物だと思うので、その人物を演じるのは最初はプレッシャーだったのですが、今回描かれているのは、実の家族や親戚に見せる顔なので、新たな一面を表現できる機会なんだなと思って、それを掘り下げるのが楽しみでしたし、ルードヴィッヒとは唯一の本音で語り合える仲。史実にもあるので、そういう部分や希望だったり、という光のような部分もあるのかなと思うので、そういう風に演じられたらと思っています。

梅田：コージマの日記を読んだら、自分のためでなく人のために生きるのが生きがい、それが一番の喜びだと書いてありました。私は普通に生きていて、自分の幸せを一番に考えて生きてきたので、自分のことより他人のために、あまり考えて生きてきたことがなかったので、難しいな、結婚したらわかるのかなと思ったのですが、別所さんのそばでワーグナーを支えることができて、でも普通のときは支えて頂いているので、頑張りたいと思います。

―一番苦労したのは？
橋本：僕は王様になったことがないので、王様ってどういう気持ちなのか？と。金持ちで何でも買えて有言実行できる方じゃないですか。そういうことは僕たちはできない。でも、これだけはいっしょだなと思ったのは、お金はあってもワーグナーの情は買えない。それが買えたらどんなに楽だったかと。でも僕たちでも情は買えないので、そこは僕たちと同じだなと。面白いなと。

―好きに使えるお金があったら？
橋本：今が本当に幸せなので欲しいものはない。この舞台を成功させるのが、僕の夢というか、欲しいものです。

―この後も毎年やっていきたい？
橋本：再演はもう考えています。僕の中で毎年絶対にやります。定着させます。　「日本の代表作は『スワンキング』だ」としていきたいです。もっともっとレベルアップさせたいなと思います。

―最後にメッセージをお願いします。
別所：世界中のミュージカルファンにも届く作品になっていると思います。ぜひ多くの方に一回きりの初演の世界を分かち合って頂きたいと思います。
ハッシーは本物の白鳥が驚くほどの白鳥王なので、その美しさをご堪能ください。

橋本：初日には神社にお参りするのが恒例ですが、今回は皇居周りの白鳥に挨拶してきました。そのくらい気合も入っているし、コロナ禍でこうしてやらせて頂くのは本当にうれしいことなので、スタッフさん・キャストさんが頑張って作っている作品です。一人でも欠けると「スワンキング」という城はくずれてしまうので、ぜひ応援をよろしくお願いいたします。

ミュージカル『スワンキング』

【脚本/詞/演出】G2
【音楽】荻野清子
【出演】橋本良亮(A.B.C-Z)　別所哲也　梅田彩佳
渡辺大輔　今江大地(関西ジャニーズJr.)　牧田哲也　夢咲ねね　他
【公式サイト】https://www.swanking.jp

【東京公演】6月8日(水)～17日(金)　東京国際フォーラム　ホールC
【大阪公演】7月1日(金)～3日(日)　オリックス劇場
【愛知公演】7月9日(土)13時公演／10日(日)13時公演
【福岡公演】7月17日(日)13時・18時公演／18日(月)13時公演