42年目を迎えた『ピーター・パン』が今年も上演される。
2022 年 7 月 23 日より、東京・東京国際フォーラム ホール C/大阪・梅田芸術劇場メインホールにて上演される青山メインランドファンタジースペシャル ブロードウェイミュージカル「ピーター・パン」の製作発表記者会見が、6月23日(水)に行われた。
ピーター・パン役の吉柳咲良とウェンディ役の岡部麟によるパフォーマンスに続き、出演する吉柳咲良、小西遼生、岡部麟、田野優花、壮一帆と演出の森新太郎が登壇した。
披露されたパフォーマンスは、♪ネバーランドと♪飛んでいる の2曲。
ピーター・パン役の吉柳咲良とウェンディ役の岡部麟
吉柳の伸びやかでエネルギッシュな歌声と、キュートな岡部のパフォーマンスは、わずか2曲ながらミュージカル「ピーター・パン」の楽しさを思い出させる楽しさ。
質疑応答で岡部が「咲良ちゃんの歌が本当に透き通っていて、毎晩毎晩咲良ちゃんの歌声を聞きながら眠りについています。それぐらい歌声が大好きです。」と話した。その惚れ込み具合もわかる息の合ったパフォーマンスだった。
岡部は「ピーター、ラブです!」とも発言。
【質疑応答】
田野優花、岡部麟、吉柳咲良、小西遼生、壮一帆 森新太郎
一作年から演出を担当。公演は昨年に続き2回目となる森新太郎。
森新太郎:昨年初めて挑むにあたり、これまでの記録映像を見て、私の心を一番強く感動させたのは、初代の榊原郁恵さんのピーター・パンでした。無邪気で生き生きして心を奪われて、昨年の稽古中は吉柳咲良に「郁恵さんみたいにやれ」「郁恵さんを目指せ!」と何度も言い続けた覚えがあります。結果、吉柳咲良は予想をはるかに超えて自由奔放で勝手気ままで生きる喜びにあふれたピーター・パンを作り上げてくれました。今年は敢えて「郁恵さんを超えろ」と言いたいと思います。
吉柳が今年で最後になってしまうのは、私にとっても非常に寂しいことですが、吉柳はこれまでよりもっと軽やかに力強く我々をネバーランドに導いてくれると思います。
すべての歌も踊りも、昨年より確実にグレードアップしておりますので、ぜひともわくわく心を弾ませて劇場にお越しいただきたいと思います。
ピーター・パン役を13歳で初めて演じ、今年で5回目。18歳となって、ピーター・パン役は今年が最後となる吉柳咲良。
吉柳咲良:こんなにほめていただけると思っていなかったので、びっくりしましたが、やっぱり最後はプレッシャーをかけられました。(笑)
自分では最後という感じがしていないのですが、どこか集大成だからという思いもあって、どこかフワフワした気持ちで稽古に入ったのですが、本当に楽しくて、私が子供でいていいと思える場所はここだと思うので、誰よりも楽しんでアホなピーター・パンを精一杯演じたいと思います。
つらかったのは去年。演出が変わるとセリフや歌詞が変わり、ベースが変わると今までやってきたのはなんだったのかと思ったほど。森さんのピーター・パンは破天荒で、面白くて自分でやりながら笑ってしまうほどで、体力的には大変だったけれど、舞台はこんなに楽しいんだなと、いろんなことを実感し直せた去年の公演でした。
5回もやったピーター・パンは成長したと思ってもらえるように、すごくすごく期待して待っていてほしい。
昨年からフック船長役を演じている小西遼生。
小西遼生:昨年初めてこの作品に出演して、客席のエネルギーを舞台上の人がたくさんもらって演じる作品で、大変なことも乗り越えてきたのですが、その中でうれしかったのは子供たちの声援や拍手。たとえば僕の先輩の俳優は子供を連れて見に来てくれたのですが、その子は演劇を見るのが『ピーター・パン』が初めての体験で、そういう大切な時間を僕らが代表で演じている。本当の世界だと思って観てくれている方がたくさんいる舞台だと認識しています。なので、今年も去年以上に生き生きとした世界を、そして咲良の最後のピーター・パンなので、僕らも力を使って彩れるように頑張りたいと思います。
初めて参加するウェンディ役の岡部麟。
岡部麟:誰もが知っているピーター・パンの世界に、私も仲間入りできることがとても光栄で嬉しいと思っています。きっと観ている方もいろんな方がいらして、特にお子さんたちがピーター・パンを見て、「そういえば、昔、『ピーター・パン』を観たな。ウェンディちゃんがかわいかったな」と思い返してくれたら、そんなウェンディちゃんになれるように頑張りたいと思っています。
タイガー・リリー役を演じる田野優花。
田野優花:先輩でもあり大大大好きな宮澤佐江さんがやられていた役だったので、そのあとを継いだこの役で佐江さんを超えたいと思っています。身長がちょっとちっちゃくなっちゃいましたけれど、パワーは佐江さんより出せると思っているので、そこは頑張らせていただきたいと思っています。(タイガー・リリーといえばアクションだが)アクションには自信があったのですが、森さんがスパルタ過ぎて、けいこ場で立てなくなったのは初めてでした。(笑) でも体力がつくので、有難いです。
壮一帆:役者仲間から森さんの演出はしつこいと聞いていたのですが、うれしいぐらいのしつこさで「やっぱり役者はMでなんぼなんだな」と思って、そのしつこさをありがたく思ってよろこんでやらせていただきます。若い方が多いので、若者に負けないように子供たちを愛して愛してお母さんをやります。ついでに言うと、ダチョウもやります。思った以上に出番も多く活躍しています。お母さんより多いのではないかと思うくらいダチョウでしゃべることもありますので、見に来てくださった方の心に残るように心を込めてダチョウを演じたいと思います。
(とてもエレガントだと言われて)女性に戻って、まだ8年目なので、前の19年は男をやっていましたので、まだまだスカートを振りまくっています。(笑)
「本来、私はこういう人間なんだと、ピーター・パンをやっているときには思う」「私の原点はここ」と言い切きるほどの思いを抱く吉柳。その彼女のラストとなるピーター・パンを是非お見逃しなく!
青山メインランドファンタジースペシャル
ブロードウェイミュージカル「ピーター・パン」
原作:サー・ジェームズ・M・バリによる作品を元にしたミュージカル
作詞:キャロリン・リー
作曲:モリス(ムース)・チャーラップ
潤色・訳詞:フジノサツコ
演出:森 新太郎
出演:
ピーター・パン:吉柳咲良
フック船長/ダーリング氏:小西遼生
ウェンディ:岡部 麟(AKB48)
タイガー・リリー:田野優花
ダーリング夫人:壮 一帆
他
<東京公演>
期間:2022年7月23日(土)~8月2日(火)
会場:東京国際フォーラム ホールC
<大阪公演>
期間:2022年8月13日(土)、8月14日(日)
―8月13日(土)11:00/15:30(貸切)
―8月14日(日)11:00
会場:梅田芸術劇場メインホール