10 ⽉ 6 ⽇(⽊) 〜 16 ⽇(⽇)に東京・博品館劇場にて、10 ⽉ 22 ⽇(⼟) 〜 23 ⽇(⽇)に大阪・松下IMPホールにて上演されるconSeptの新作ミュージカル『SERI〜ひとつのいのち』。そのビジュアル撮影レポートをお届けする。
これまでに心を打つミュージカルや演劇を多く届けてきたconSeptが、Musical Dramaシリーズ第7弾として、今秋にお届けするのは「多様性」の暗闇に光を当てる新作ミュージカル。
目が見えず話すこともできない少女「千璃(セリ)」を巡る実話を、脚本/高橋亜子と作曲/桑原まこの初コンビで描くミュージカル『SERI〜ひとつのいのち』だ。
本作は、「両眼性無眼球症」の子供を持つ母・倉本美香氏が出版した『未完の贈り物(2012年刊)』を原作とし、千璃自身が感じたかも知れない事に想像を巡らせ、人と人が共感し共存するということの本質について問いかける意欲作。
今回、Astageは7月某日に行われた、千璃役・山口乃々華、千璃の母・美香役の奥村佳恵、父・丈晴役の和田琢磨ほか、全キャストが揃ったビジュアル撮影の模様をお伝えする。
稽古に先駆けて行われたビジュアル撮影。たくさんのシアーな布が、都内の新しいスタジオに運び込まれていた。
今回のイメージとして宋プロデューサーは、“見えているけど見えていないもの”をテーマに、人と人の壁、自分自身の偏見、見ているようで見ていない何か、そんなイメージを布に託し、様々な顔を持つ青色とともに表現していくようだ。
まずスチール撮影に挑んだのは奥村佳恵。
最初から布を自由に操り、柔らかく戯れる自然な姿にオノデラカズオカメラマンも驚きながらそれに応える。母としての強さと優しさが次々と垣間見え、シャッター音が鳴り響く。
奥村は「お稽古に入る前に皆さんの顔を見ることができて良かった!マスクをかけてよろしくお願いしますと言うことばかりだったので、全員揃ってご挨拶ができありがたいなと思いました」「乃々華ちゃんはとても可愛くて、母になれるかドキドキしますね。稽古でもっと距離を縮めていけたら。頑張ります!」とコメント。笑顔がとってもチャーミングな奥村さんにスタッフも癒されていた。
次に現れたのは和田琢磨。
カメラマンとベストな角度をじっくり探り合う。ムード作りはお手のもの。静かに受け止めるような眼差しや想いを巡らせる視線など次々に繰り出しすべて絵になる余裕のかまえ、初の父親役に期待が膨らむ。
和田は「全員初共演の方との作品なんです。最近は年に一回、誰も知らないところに飛び込むようにしていて、素敵な人ばかりで楽しみです」続けて「親になること、子供がいる役が初めてですが、子供がいてもおかしくない年頃なので、自分の環境を生かしてできたら。歌は久しぶり(笑)挑戦がたくさんあり頑張ります。この作品は人間ドラマが色濃く描かれているので、その本に負けないようにしっかりと自分も物語について行って楽しくやりたいなって思っています」と意気込みを語ってくれた。
ここで3人の家族写真を撮影することに。山口乃々華が加わり、一気にSERIの世界、イメージが現場に溢れた。
この日が初対面でも、漂う雰囲気はすでに家族。カメラマンからは「少しぎこちなく」など難しい注文をされるも、ほがらかに撮影は進んだ。
山口さんは両親について「バリキャリな感じの母・美香さんを演じる奥村さん、優しくうなずいてくれる感じの父・丈晴さんを演じる和田さんがキャラクターのイメージにぴったりですよね!家族になれることが嬉しいです」と手応えを感じているよう。
続いて山口はメインのムービー撮影へ。青空のもと開放的な空気感の中でシューティング。風を味方に培ってきた得意なダンスを織り交ぜて、指先から全身たおやかに舞う姿は天使か天女か!?プロデューサーは「とてもピュアで真っ直ぐな印象。身体能力の高さを見せてくれたので稽古が楽しみ」と太鼓判を押す。炎天下にも負けず女優魂で千離の心を全身で表現していた。
その屋上では出演者の集合写真も撮影、太陽が眩しくて誰かが目を瞑ってしまうハプニングも。地面に黒い布を広げ反射をやわらげる裏技と掛け声で無事にシューティング。空と都会のビル群を背景に立つ演者たち。このビジュアルは合成ではありません! 公演チラシなどで確認してくださいね!
スタジオではキャストたちの撮影が引き続いて行われた。役に合わせたイメージで身体をひねったりポージング。演出もそれぞれ工夫を凝らしアクティブ&パワフルな撮影に関わらず、繊細で透明感あふれるビジュアルが次々に誕生していった。
そして最後に、山口のスチール撮影がスタート。
ここでも完璧に布を動かし自分の物にし、“布の魔術師”と言われて笑ってしまう場面も。カメラマンとの熱い攻防を繰り広げつつ、撮影された画像を見返してポーズのチェックを怠らない山口。静と動を使い分け、様々な表情を見せてくれた。撮影の感想を尋ねると「とても開放的で楽しかったです。気難しく考えず物語の中とちょっと違う次元に存在することも考えながら挑みました。すごく優しく温かくおだやかな方が多くて、とても安心しましたし、こんな感じなら千離ちゃんが頑張って生きた時間を演劇としてきっと表現できると思って楽しみになりました」
今作では“実体”と“魂”2つの千離が存在する。山口は「嬉しい千離の魂を表現する時、もし私が目が見えなくなったらを考えつつ、きっと思いっきり楽しくやっている方が私も魂も嬉しいという感じで、自分がと言うよりも、千離ちゃんだったらこんな風に楽しむんじゃないかな?みたいな事を考えながら撮影しました」とニッコリ。自信を持って答える姿と柔軟な表現力、公演が益々楽しみになった。
今後はロングPVも公開予定。公演は10月4日から東京、大阪にて上演される。
≪公演概要≫
conSept Musical Drama #7 『SERI~ひとつのいのち』
東京:10 ⽉ 6 ⽇(⽊) 〜 16 ⽇(⽇) 博品館劇場
⼤阪:10 ⽉ 22 ⽇(⼟) 〜 23 ⽇(⽇) 松下IMPホール
出演:山口乃々華 奥村佳恵 和田琢磨
植本純米 小林タカ鹿 樋口麻美 辰巳智秋 内田靖子 長尾純子 小早川俊輔
原作:倉本美香『未完の贈り物』
脚本・作詞:高橋亜子
作曲・音楽監督:桑原まこ
演出・振付:下司尚実
演奏:桑原まこ(Key.)、成尾憲治(Gt.)、山口宗真(Reed)、平井麻奈美(Vc.)
アソシエイト・プロデューサー:川村徹也
プロデューサー:宋元燮
後援:一般社団法人未完の贈物 / 製作支援:杉本事務所
企画・製作:conSept / 主催:conSept、関西テレビ放送
(C)2022,conSept LLC
公式サイト: https://www.consept-s.com/seri/
ハッシュタグ: #舞台SERI #舞台セリ