森保まどかが主演を務める舞台「くちびるに歌を」が12月10日(土)に東京・かめありリリオホールで初日を迎えた。
本番に先駆け、ゲネプロをマスコミに公開。ゲネプロ後には囲み取材を行い、森保まどか、神志那結衣、仲村ナズナ役の夏目愛海、向井ケイスケ役の平松來馬、長谷川コトミ役のHinano、桑原サトル役の西川岬希、三田村リク役の大原由暉、辻エリ役の徳岡明が登壇。レポートと写真が届いた。
本作は、NHK全国学校音楽コンクールの課題曲になった「手紙 ~拝啓 十五の君へ~」にインスパイアされた中田永一の小説「くちびるに歌を」(小学館文庫)を原作に、脚本・演出を長門勝彦が手掛けて、初舞台化されたもの。長崎県五島列島にある中学合唱部が物語の舞台。合唱部顧問の音楽教師・松山ハルコ(神志那結衣)が産休に入るため、松山の中学時代の同級生で東京の音大に進学した柏木ユリ(森保まどか)が1年間の期限付きで合唱部の指導を行うことになった。美人の柏木に魅せられ、それまでは女子部員しかいなかった合唱部に男子生徒が多数入部。男女混声で合唱コンクールに出場することとなったが、女子部員と真面目に練習しない男子部員が対立し始める…。
主演の森保は、「稽古期間はあっという間で、私は舞台の経験は浅いですが、スタッフの皆さん、共演者の皆さんに支えていただきながら稽古に臨むことができました。合唱がもちろん見どころですが、他にもたくさんの人間ドラマがあったり、観ていただく皆さんにどこか共感していただけるポイントがあるんじゃないかと思いながら作品づくりを行ってまいりましたので、たくさんの方にご覧いただきたい舞台になっています」と稽古時を振り返りながら、初日に向けての意気込みを語った。
主人公ユリの中学時代の同級生・松山ハルコを演じるのは、森保と同じくHKT48のメンバーとして活躍していた神志那結衣。「私は先生で妊婦の役なんですけど、しっかりと生徒のみんなと一緒にユリを引っ張っていけるように努めて参ります」と役柄を説明しつつ意気込みを伝え、「しばらく会っていなかったので、最初はちょっと壁があったような気がするんですけど、稽古を重ねていくうちに思い出してきて、最終稽古に近づいた頃には親友という関係が出来上がっていました」と森保との共演についての思いを語った。
合唱部の女子部員・仲村ナズナ役の夏目愛海は、「ここ3人(森保、神志那、夏目)は同い年何です。25歳になって中学生を演じるというのはめちゃくちゃ体力が要りますし、思っているよりもパワーが必要だと感じました(笑)。合唱にも舞台にも言えることですが、みんなで一つのものを作るのは楽しいことだなと思いました」と作品づくりの楽しさを伝えた。
同じく合唱部女子部員の長谷川コトミ役のHinanoは、「私は高校2年生なので、2年前、コトミちゃんと同じ歳だったんですけど、中学2年の時にコロナウイルスの影響を受け始めて、中学3年生の時はほとんど学校での授業がなくて、仲間とケンカしたり、合唱コンクールに出場したり、体育祭があったりとか、そういうことが全くありませんでした。でも、実際にはできなかったことを舞台でやらせてもらえたことで、失くした青春が戻ってきたような気がしましたし、間違いなく皆さんの青春の1ページに刺さる作品になったと思います」と中学時代の欠けていた部分を補完できる喜びを語った。
合唱部女子部員で指揮を担当する辻エリを演じるのは徳岡明。「実際に中学3年生だったのは12年ぐらい前なんですけど(笑)、役を研究したり、昔のことを思い出したりしながら演じています。指揮はやったことがなかったんですけど、歌唱指導の方にすごく教えてもらって、皆さんの歌がどんどん変わっていくのも感じたので、調子に乗ってやらせていただきました」と新しいチャレンジに手応えを感じている様子。
合唱部男子部員・向井ケイスケ役の平松來馬は「初日をこれから迎えることになりますが、ここまで来るまでに積み重ねてきたもの、スタッフの皆さんやキャストの皆さんと一緒に作り上げてきたものは確かなんじゃないかと感じられるゲネプロになりました」とゲネプロでより自信が持てたことを明かした。
合唱部男子部員の桑原サトル役の西川岬希は“合唱”経験者。「合唱がいいものだということは知ってましたが、歳を重ねてまた歌うことになって。より一層心に残る合唱ができました」と合唱の魅力を再確認。同じく男子部員・三田村リク役の大原由暉は「激しくて、バカな役なんですけど(笑)、それを受け入れてくれる皆さんだったので、稽古場でもたくさん助けてもらいました。“こうした方がいいよ”と教えてもらったことも多いので、そういうのを初日から出し切れるように頑張ります!」と気合を見せた。
HKT48卒業後初の舞台で、主演を務めることになった森保は、「私自身は役柄とは異なっていて、頼りないというか(笑)。指導していただいたり、共演者の皆さんにセリフの覚え方を教えてもらったりして稽古を進めてきたので、本当に助けられました。でも、本番が始まったらみんなのことを引っ張っていけるように頑張りたいです」と座長としてリードしていくことを宣言。長い付き合いの神志那が「まどちゃん(森保)は普段、もうちょっとおちゃらけてるんですけど、座長ということで気を張っていたのかな?」と話すと、夏目が「え? そうなの!? かっこよくて真面目なまどかちゃんというイメージだったので」と、平松も「僕らからしたら、本当に素敵な柏木先生ですし、舞台の真ん中に立っている時にはオーラと存在感を感じていました」と普段の森保のイメージとのギャップに驚いていた。
共演者に助けられていることが多いと話した森保だが、「稽古中、半分は方言指導をしていました(笑)。イントネーションやアクセントの付け方に戸惑っている方も多かったので、役に立てて良かったです。特にナズナが多く聴きにきてくれて、それも嬉しかったです」と、長崎出身の利点を活かして共演者の役に立てたと笑顔で語った。
最後は、森保が「皆さん、日々生活していたら、辛いこととか悲しいこととか忘れたいこととかがたくさん起こると思うんですけど、そういう苦しい時間の中のひとときの光や癒し、励ましになったりとか、プラスのポジティブなパワーをもらえるような作品になってるんじゃないかと思います。皆さんの青春に当てはめて見て欲しいでのもありますけど、実際の学生時代じゃなくても、自分の頑張った時間とか、もしくは今青春してるって思っている大人の方たちも多いと思いますので、そういう方たちに共感していただきたいと思います。素晴らしい作品になったと自信をもって言えますので、ぜひたくさんの方の目と耳とハート、心に届くといいなと思っています」というメッセージを送り、囲み取材を締めくくった。
「手紙 ~拝啓 十五の君へ~」、そして本作のためのオリジナル楽曲「雲を抜けて」の合唱シーンが見どころの舞台「くちびるに歌を」は、12月10日(土)から16日(金)までの期間、東京・かめありリリオホールで上演。12月10日と11日は、シンフォニーヒルズ少年少女合唱団が、13日から16日はオーディションで参加していただいたメンバーが他校の生徒役として出演する。
<公演概要>
タイトル:舞台「くちびるに歌を」
原作/中田永一 「くちびるに歌を」(小学館文庫)
脚本・演出:長戸勝彦
作曲・合唱指導:和田一樹
出演者:
森保まどか(柏木ユリ)
神志那結衣(松山ハルコ)
夏目愛海(仲村ナズナ)
平松來馬(向井ケイスケ)
Hinano(長谷川コトミ)
西川岬希(桑原サトル)
大原由暉(三田村リク)
徳岡明(辻エリ)
冨永さくら(横峰カオル)
花澤美紅(福永ヨウコ)
森山真衣(アイコ)
芦澤木寧(シズカ)
晴野なち(マナミ)
二瓶愛琉(篠崎)
角井楓真(関谷)
湯本柚子(ナズナの子供時代)/本屋碧美(ナズナの子供時代):W キャスト
西山蓮都(アキオの子供時代)
大鳥れい(桑原サトルの母)
鈴木健介(桑原サトルの父)
遊歩(桑原アキオ)
伊藤あいみ(仲村ナズナの母)
香音有希(野口先生)
幸村吉也(塚本先生)
ほか
会場:かめありリリオホール
日程:2022 年12月10日~16日
チケット取り扱い:チケットぴあ https://w.pia.jp/t/kuchibirustage/ (P コード: 515-945)
料金:SS 席7,700 円/S 席5,500 円/A 席3,300 円
公式サイト:http://kuchibiru-stage.com
公式Twitter:@kuchibirustage
主催: キョードーファクトリー
企画制作: 舞台「くちびるに歌を」製作委員会
制作: キョードーファクトリー
制作協力: SANETTY Produce
協力:オールウェーブ・アソシエツ