3月10日(金)東京・東京建物 Brillia HALLにて、4月13日(木)から大阪・COOL JAPAN OSAKA WWホールにて上演される2023年劇団☆新感線43周年興行・春公演 Shinkansen faces Shakespeare『ミナト町純情オセロ~月がとっても慕情篇~』の製作発表が、1月20日(金)にインターネット配信にて行われた。【撮影:田中亜紀】
本作は、シェイクスピアの『オセロー』を翻案した青木豪書き下ろしで、舞台を戦前・戦中の関西らしき場所にある港町を移し、混沌とした時代に生きるチンピラヤクザたちの人情悲喜劇を描く。
12年ぶりの上演となる今回は『ミナト町純情オセロ~月がとっても慕情篇~』として、関西弁はそのままに、物語の時代を舞台を戦後のアメリカ文化が流れ込んできたポップな時代に書き直し、装い新たに上演される。
登壇したのは、青木 豪、 演出:いのうえひでのり と、出演する三宅 健/松井玲奈 粟根まこと 寺西拓人/高田聖子。
いのうえひでのり:久しぶりにシェイクスピア作品のオマージュものです。コロナ禍になって歌って踊れる楽しいもの、明るいものを意識的にやろうと心がけてきましたが、ここらへんでがっつり芝居らしい芝居、セリフを中心とした芝居をやろうと、このオセロをやることになりました。気合が入っております。
脚本を手掛けた 青木豪:12年前に橋本じゅんさんがオセロでしたが三宅さんになる、田中哲司さんがのイアーゴ(伊東郷)でしたが高田聖子さんになると聞いて「再演というより書き換えだな」と思いました。(笑) いのうえさんから「役者をとにかく見せたい』という思いがヒシと伝わってきましたので、僕としては役者さんが輝けるようにセリフに力を込めたいなと思って細かく書き直しました。これが皆さんの元に届くのが楽しみでなりません。
亜牟蘭オセロ役 三宅健:新感線からお話を頂いて、とっても嬉しかったです。新感線に参加するのも、関西弁を話すのも、ハーフ役を演じるのも初めてで、初めて尽くしの作品だと思っています。
(オセロをやる時の驚きは?)僕で大丈夫かなと思いましたが、イノウエさんに「別物になるから大丈夫だ。心配しなくていい」と心強い言葉を頂いたので、イノウエさんにすべて預けて頑張りたいと思って受けました。
(戯曲を読んだときの素直な感想は?)おもしろかったです。悲劇なのに喜劇で、だからこそのもの悲しさが生まれてくるような気がしましたし、初めてシェイクスピアに触れる人たちもすんなり入っていけるのではないかと思いました。
(松井の印象は?)好き同士の役なので、すごく距離が近いシーンがあるのですが、すごく肌がきれいです。(笑) 僕、見ちゃうんです、女性の肌の質感を。どうやってお手入れしているのかと思うくらいスベスベです。(笑) (この二人は)結構ぶっ飛んでいるんで、どうやって二人のシーンを作っていくのか、稽古の中で生まれるものを大切にしたいなと思っています。
オセロの美しい妻 亜牟蘭モナ役 松井玲奈:劇団新感線に出演することが、お芝居をしていく中での人生の目標の一つだと感じていて、今回呼んで頂いて夢が一つ叶ったような気持ちではあります。そこから与えてもらった役を全うしてモナという素敵な役を生きていけたらいいと思います。関西弁に慣れていないので、稽古中は四苦八苦していますが、本番には港町の空気を感じて頂けるように頑張りたいと思っています。
(三宅への印象は?)目がすごくキラキラしていて、吸い込まれそうな。純真さがあるような視線が、今回のオセロ役にぴったりだと思っています。モナが惹かれる気持ちがわかるなと思っています。
モナに横恋慕する三ノ宮一郎役 粟根まこと:キャストもごっそりと変わっており、新鮮な気持ちで臨みたいのですが、私だけは12年前と同じ役です。セリフもほとんど変わりません。
知らず知らずオセロを追い込む計略に巻き込まれてしまうオセロの部下 汐見丈役
寺西拓人:いつか参加したいと思っていた新感線さんの現場で、生イノウエさんや生の劇団員さんを見て緊張して、先輩の三宅君を初めて見て緊張して、緊張ばかりなので、みなさん、優しくしてください。
胡散臭さというか、クスッと笑って頂けるようなお芝居ができるといいなと思っています。
人を操り、オセロを突き落とす、先代組長の未亡人 沙鷗アイ子役(イヤーゴ役)高田聖子:前回はイヤーゴの妻エミリアを演じて、イヤーゴを大変そうだなと見ていました。先日、本読み稽古があり、初めて皆さんの魅力的でフレッシュな声を聞いて「嫉妬できるな」と思って。みなさんのキラキラを糧に、嫉妬の炎を燃やしたいと思います。(笑)追いつめていこうと思います。
Shinkansen faces Shakespeare
『ミナト町純情オセロ~月がとっても慕情篇~』
東京公演 2023年3月10日~28日 東京・東京建物 Brillia HALL
大阪公演 2023年4月13日~5月1日大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール
原作:ウィリアム・シェイクスピア
(松岡和子翻訳版「オセロー」ちくま文庫より)
作:青木豪
演出:いのうえひでのり
出演:
三宅 健 / 松井玲奈 粟根まこと 寺西拓人 / 高田聖子 他
公式サイト http://www.vi-shinkansen.co.jp/othello2023