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開幕しました!ミュージカル『ジェーン・エア』ゲネプロレポート

上白石萌音と屋比久知奈が役替わりのW キャストで出演するミュージカル『ジェーン・エア』が、3 月 11 日(土)に初日を迎えた。初日を控えて取材会と上白石萌音がジェーン役、屋比久知奈がヘレン役を演じた公開稽古が行われた。共演は井上芳雄、春野寿美礼、仙名彩世、樹里咲穂、大澄賢也、春風ひとみ 他。
東京公演は4月2日まで。その後4月7日から13日まで大阪の梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティにて上演。4 月 1 日(土)17:30 公演と4 月 2 日(日)12:30 公演は配信あり。

本作は、1847年に刊行されたシャーロット・ブロンテの長編小説を原作に、『ナイツ・テイルー騎士物語―』『千と千尋の神隠し』を手掛けたジョン・ケアードによる新演出の世界初上演。

上白石萌と屋比久知奈は、主人公ジェーン役と、幼い彼女に大きな影響を与える友人ヘレン役をWキャストで演じる。
井上芳雄は、ジェーンを家庭教師として雇う、エドワード・フェアファックス・ロチェスター卿を演じる。

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屋比久知奈 井上芳雄 上白石萌音

取材会には上白石と屋比久、井上が登壇した。

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上白石:すごく緻密に素敵なお稽古を積み重ねてきたので、この成果を…素敵な作品ですので、早くお客様に観て頂きたいという気持ちでいっぱいです。
(屋比久さんの素敵なところは?)アスリート気質だというところ。笑みを絶やさずに、ストイックに己を磨き上げていく姿を見ていて刺激をもらって、本当に大好きな人です。生涯の宝です。

屋比久:今回はオンステージシートもあって、お客様が入って完成する作品なのかなと感じているので、お客様に勇気をもらいながら頑張りたいと思います。
(上白石さんの素敵なところは?)常に地に足が着いていて、とても周りを穏やかにする、周りを安心させる空気感があって、それがこの作品の中でもジェーンとしてもヘレンとしてもすごく表われていて、なんて素敵な対応力のある人だと見ています。一緒に舞台に立てるWキャストはなかなか無いと思うので、ここからまた更に二人で支え合いながらやっていきたいと思います。

井上:作品的には、まだ日々変更がある舞台稽古を数日やっての今日なので、まだ確固たるものが全然ない。固まったものをお見せするのがいいとも思わないので、このまま生きた舞台をお見せできたらいいのかなと。本作は見ているのと、やるのとは全然印象が違う作品。やってみると、複雑な作品だなと思っています。
(上白石と屋比久は)ほんとに仲が良くて、僕が知っている限り、ミュージカル史上、一番仲の良いWキャストです。同じ役をやるライバルでもあるのですが、ふたりは共鳴し合っている感じがして、僕の入る隙は無いくらい一つになって稽古していました。でも出てくるものは全然違うので、人間って面白いなぁと思っていました。遠目にはほとんど一緒なんですけれどね。(笑)
(稽古中のエピソードとしては)髪型が全然決まらず、今は付け毛で、このスタイルは今初めてしました。舞台稽古からいろんな付け毛をして、まだ決まらない。写真を撮って頂いたけど、本番を見たら違う髪型になる可能性もあります。全編通して、ジョンの演出も固まらずふくらんで進展していくし、舞台に上がってから変わるところもある。「敢えて固めず、その瞬間瞬間で」とジョンは言ってましたが、今回は髪型も含めてそうなんだなと。それはドキドキするし、不安でもあるのですが、それを楽しめる稽古場でした。髪型はまだどうなるか、わかりません。(笑)

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【公開稽古】この日のゲネプロでは、ジェーン役は上白石、ヘレン役は屋比久が演じた。(ネタバレあり。ご注意ください)

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幼くして両親を亡くしたジェーン・エア(中央)は、伯父に引き取られるも、伯父が亡くなってしまうと伯母から冷たくされ、いとこからいじめられ、ついには劣悪な待遇の全寮制のローウッド学院へ預けられてしまう。そこでヘレン(左端 屋比久知奈)と出会い友となり、心の目を開くことになる。

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成長したジェーンはローウッド学院で教師となるも、
真の自立と自由を求め、ローウッド学院を出て家庭教師となる決心をする。

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ジェーンが得たのは、ロチェスター家での住み込みの家庭教師の職。

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主人のロチェスター氏は影のある皮肉屋。近づき難い男だった。

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だが飾らない率直さを好むふたりは、次第に好意を抱くようになる。

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とはいえ、ロチェスター氏には貴族の暮らしがあり、ジェーンとは身分も年齢も隔たりがあった

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ここから物語は大転換。さらに二転三転していく。

『千と千尋の神隠し』で魔法のような場面転換を見せたジョン・ケアードは、またしても見事な場面転換をしてみせる。しかも今度は舞台セットを変えることなしに。
それにより、物語は流れるようにスムーズに進み、幼いジェーンは子供から娘へ、そして大人の女性へと成長を遂げていく。
井上と上白石の歌も、物語の中に溶け込んで、台詞を聞くように自然に耳に入ってくる。

日本でいえば幕末に当たる時代を生きた原作者シャーロット・ブロンテ自身の人生の多くを反映し、かつ、彼女の希望を込めて書かれたといわれる本作。原作後半のジェーンの苦難時代をさらりと描きながらも、単なるロマンスものに終わらない芯を感じさせてくれる感動作になっている。

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【東京公演】2023年3月11日(土)~4月2日(日)東京芸術劇場プレイハウス
【大阪公演】2023年4月7日(金)~13日(木)梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
【スタッフ】
原作:シャーロット・ブロンテ
脚本・作詞・演出:ジョン・ケアード
作曲・作詞:ポール・ゴードン
翻訳・訳詞:今井麻緒子
【キャスト】
ジェーン・エア役/ヘレン・バーンズ役 … 上白石萌音/屋比久知奈(役替わり、W キャスト)
エドワード・フェアファックス・ロチェスター役 … 井上芳雄
春野寿美礼、仙名彩世、樹里咲穂、大澄賢也、春風ひとみ
折井理子、水野貴以、中井智彦、萬谷法英、神田恭兵
江崎里紗、犬飼直紀、岡田悠李/萩沢結夢/三木美怜
●作品公式 HP : https://janeeyre.jp/
●企画・制作・主催:梅田芸術劇場 東宝

【ライブ配信概要】
ミュージカル『ジェーン・エア』
●LIVE 配信日程
《4 月 1 日(土)17:30 公演》 上白石萌音(ジェーン)/屋比久知奈(ヘレン)
《4 月 2 日(日)12:30 公演》 屋比久知奈(ジェーン)/上白石萌音(ヘレン)
●アーカイブ配信期間
《4 月 1 日(土)17:30 公演》 ライブ配信終了後、準備が整い次第 ~ 4 月 3 日(月)20:30 まで
《4 月 2 日(日)12:30 公演》 ライブ配信終了後、準備が整い次第 ~ 4 月 4 日(火)15:30 まで
●チケット販売期間
《4 月 1 日(土)17:30 公演》 3 月 10 日(金)12:00 ~ 4 月 3 日(月)17:30 まで
《4 月 2 日(日)12:30 公演》 3 月 10 日(金)12:00 ~ 4 月 4 日(火)12:30 まで
●配信チケット料金
・配信視聴券:5,000 円(税込)
・配信視聴券(公演プログラム郵送サービス付き):7,200 円(税込)※送料別途必要
※「公演プログラムの郵送サービス付き」は数量限定販売のため、予定枚数に達し次第、受付終了となります。
※公演毎にチケット購入が必要となります。
●LIVE 配信 HP : https://janeeyre.jp/stream.html