舞台『歌うシャイロック』が、京都、福岡に続いて、3月16日(木)に東京・サンシャイン劇場にて初日を迎えた。開幕前には囲み取材が行われた。
本作は、鄭義信がシェイクスピアの「ヴェニスの商人」を関西のある町を舞台に再構成し、2014年韓国ソウル、2017年神戸にて上演され大好評を博した傑作舞台。
今回は岸谷五朗が主人公の強欲の金貸しシャイロックを演じ、中村ゆり、岡田義徳、和田正人、渡部豪太、小川菜摘、駒木根隆介、福井晶一、マギー、真琴つばさという個性あふれる豪華キャストが出演。歌もダンスも笑いもたっぷり。1幕80分、休憩20分、二幕115分という大ボリュームでお届けする。
ゲネプロの前に行われた取材会を、ゲネプロでの写真を交えてご紹介する。
後)渡部 岡田 和田
前)マギー 福井 真琴 岸谷 中村 鄭
岸谷:「ベニスの商人」は400年前にシェイクスピアが書いた作品です。その400年前にもうすでに芝居をやってたという南座でやらさせていただき、そして、そのあと博多座に行き、芝居は深く熟してまいりました。そして、いよいよ東京公演ということで、みんなテンションが上がっております。皆様のお力を得て千秋楽まで、俳優20名とチョンさんも、みんなで頑張っていきたいと思っております。
義信さんによって「べニスの商人」は歌うシャイロックとなり、多面的なたくさんのテーマが含まれています。みんなそれぞれが主人公で、多くのものを背負っています。是非その辺も楽しんでみていただきたいと思います。
真琴:今回は ポーシャという50過ぎの行かず後家ということで、やりやすい雰囲気の中させていただいております。全体の物語の趣旨でいうと、私たち…福井さんとよく出てるんですけれども、元気と明るさで包んでお届けしてるような感じがします。
中村:岸谷さん(シャーロック)の娘・ジェシカという役で選択肢の無い環境の中、そうにか抜け出したいとともがきながらも精一杯生きている女性です。大変なことがたくさん起き、ちょっと悲劇的に落ちていく役です、2回公演の翌朝は必ず足がつって起きるという、身を粉にして演じておりますので、私たちの熱演を楽しんでください。
岡田:パッサーニオ役は憎めないやつで、毎公演毎公演一生懸命全力を注いでやっております。そんな元気なパッサーニオをお届けできたらと思います。
和田:中村ゆりさんと自分が駆け落ちをします。簡単にいうと、この作品におけるロマンス担当です。(キャスト陣から笑い)この通り、とても愛されて、純真な好青年を演じております。是非最後の最後まで見ていただければ嬉しいなと思います。
渡部:「ベニスの商人」は私が演じるアントニオという役となっておりますが、先ほど和田さんがおっしゃったようにロマンスは全部引き渡して、私はまっすぐに悩みながら(和田が「俺がまっすぐじゃないみたい」と突っ込む)岡田さん演じるパッサーニオと友情を育んでおります。たくさんの人間関係が交錯する作品なので、見ごたえ十分だと思います。
福井:ポーシャに仕える女中ネリッサ役です。京都・博多と積み上げてきたものを見て頂けるのが楽しみです。音楽劇ということでダンスも歌もありますので、そちらの方も楽しみにしていただければと思います。
マギー:私は音楽劇に一切担当しておりません。今回のお芝居は座長の五朗さんと筆頭に本当に熱量、生の舞台のエネルギーを見て頂きたい。それが一番の魅力じゃないかと思っております。
鄭(作・演出):400年前のシェイクスピアの物語を現代の皆さんにも通じる話としてお届けしたいと思います。素敵なキャストの皆さんと素敵なスタッフの皆さんの力を合わせて、南座から博多座を回って、より充実した作品になっておりますので、多くの方に来てもらいたいと思っております。
芸達者の小川菜摘が1人で何役も演じる。思いがけない場面での登場を見つけるのも楽しい!
『歌うシャイロック』
作・演出:鄭義信
出演:岸谷五朗、中村ゆり、岡田義徳、和田正人、渡部豪太、
小川菜摘、駒木根隆介、福井晶一、マギー、真琴つばさ 他
京都公演 南座 2023年2月9日(木)~2月21日(火)
福岡公演 博多座 2023年2月25日(土)~27日(月)
東京公演 サンシャイン劇場 2023年3月16日(木)~3月26日(日)
公式HP : https://www.shochiku.co.jp/play/schedules/detail/202302_minamiza/