加藤シゲアキ主演舞台、パルコ・プロデュース 2023「エドモン~『シラノ・ド・ベルジュラック』を書いた男~」が、4 月 1 日(土)より新国立劇場 中劇場にて上演される。初日を控えて、フォトコールと囲み取材が行われた。
本作は、映画監督としても活躍するフランスの若手劇作家・演出家アレクシス・ミシャリクによって、2016 年にパリで初演され、上演回数 700 回を超えるロングラン・大ヒット作。フランス・モリエール賞7部門ノミネート、5冠を獲得している。
描かれるのは、初演から 120 年以上経た今もなお、世界中で上演され、ミュージカル化、映画化もされ愛され続けている舞台劇『シラノ・ド・ベルジュラック』の誕生秘話。
2年以上新作が書けないでいる劇作家、エドモン(加藤シゲアキ)が、たった3週間でいかに「初演」の「初日」を迎えたのか。そのドタバタの日々を描く。共演は、大谷亮介、平祐奈、細田善彦、安蘭けい、金田明夫 他。12人の出演者でおよそ50役を演じ分ける。
フォトコールで公開されたのは、新作を酷評されて落ち込むエドモンが、次の新作のヒントを得るまで。
妻に愛されつつも、生活費にも事欠く日々。
劇作家が主人公だけに、華やかな舞台のシーンもあり。
公開されたのは、ほんの一部だったが、その中でもキャストの早変わりや、意外な配役を発見できた。舞台写真の中から、是非とも安蘭けいさんを探してみてください。
【囲み取材】上演台本・演出のマキノノゾミ、出演する加藤シゲアキ・平祐奈・金田明夫が登壇した。
前日3月31日のNHKあさイチで、本作の稽古場で加藤が汗だくで稽古している様子が放送されたことから、加藤は「そうなんです、サウナに入ってる(ようで)。でも(本作の)話は冬なので、衣装も冬服なんです。ただ本当に文字通り汗をかかないと。≪捧腹絶倒のドタバタ幕内コメディ≫とチラシに書いちゃったから。誰だ!誰だ!誰が書いたんだ!どこのパルコだ!という話です」と話すと、マキノも「(抱腹絶倒と書いたのは)僕じゃないです」と否定し「すごいプレッシャーです」。
加藤は「書いてあるのだから、マキノさんもそうしなきゃいけないだろうと、合い言葉のように“抱腹絶倒”と叫びながらやっていました」と明かした。
舞台転換もキャストたちが行い、早着替えは200回以上あり、全員が大忙し。上演中は全員一人も楽屋に帰れないとのこと。
ベテランの金田も「もう何十年も舞台やらしていただいてますけど、こんだけわんちゃかわんちゃかするっていうのは、初めての経験で、多分最初で最後くらいの場面転換の量でしょうね。台本いただいた時に、映画の台本だと思ったくらい。これが2時間続きまくりますから、ジェットコースターなんてもんじゃないです」と大変さを吐露。
加藤は「喜劇って、登場人物たちは悲劇というか、追い込まれてるんですよね。それを周りから見てると面白いっていうのが喜劇の基本なので、文字通り追い込まれてるんです。僕ら全員、誰も余裕ないですだから、相当面白いと思います。(作家という役が自身に似ているかと聞かれて)書いているからですね。でも普段の自分に似ているのかなと思う瞬間もないです。ずっと締め切りに追われているんで。締め切りをこぼしているんです。先月に終わらせたかったけど、全然できなかったです。(これから、まだ続きますよと言われて)知らない!もう言わないで。ここで追い込まないで!日々、今を生きるのでいっぱいいっぱいなんです」と叫ぶように応じて、取材陣から笑いが起きた。
加藤は「実は昨日、通し稽古を行うはずが出来なかった。ゲネがいきなり本番なんで、どうなるか、わからないです。もう、追い込まれているでしょ」と苦し気な表情を見せつつ、「多分追い込まれたいんです。そこをクリアした時の快感というのはある。これは困ったもんですね」とも話した。
平は「稽古初日からバタバタで、皆さんずっと一緒にいたので、仲良くなったスピードもすごく早くて。大先輩の皆さんなんですけど、すごくよくしていただいて、私はすごく楽しいです。(演じる)ジャンルは言葉にどんどん酔っていってしまうので、日本人にはなかなかない感情だったりして、そこがちょっと難しいんですけど、自分で酔いつつ、楽しめていけたらと思ってます」
偶然にも、155年前のこの日、4月1日にエドモンが生まれたということで、加藤は「運命を感じますね。どっかで見てるかなと。怒られないように頑張りたいと思います」と意欲をのぞかせつつ「ホントに(劇中の)エドモンと同じ気持ちで、これ、大丈夫なのかなとまだ思ってますけど、大丈夫でしょう」と笑顔で取材会を締めくくった。
パルコ・プロデュース 2023 「エドモン~『シラノ・ド・ベルジュラック』を書いた男~」
作 アレクシス・ミシャリク
上演台本・演出 マキノノゾミ
出演 加藤シゲアキ
大谷亮介 平祐奈 細田善彦
福田転球 三上市朗 土屋佑壱 津田真澄 佐藤みゆき 章平
安蘭けい 金田明夫
スタッフ 翻訳=堀切克洋 音楽=斎藤ネコ 美術=石原 敬 照明=原田 保 音響=清水麻理子
映像=松澤延拓 衣裳=三大寺志保美 ヘアメイク=河村陽子 振付=前田清実 アクション=渥美 博
演出助手=金澤菜乃英 舞台監督=松下清永
宣伝=ディップス・プラネット 宣伝美術=榎本太郎 宣伝写真=森﨑恵美子 宣伝衣裳=森保夫
宣伝ヘアメイク=KEIKO(加藤シゲアキ)・大宝みゆき・石部順子 宣伝映像=山口崇司
企画・製作=株式会社パルコ
公式サイト https://stage.parco.jp/program/edmond
ハッシュタグ #舞台エドモン
【東京公演】2023 年 4 月 1 日(土)~16 日(日)新国立劇場 中劇場
【大阪公演】2023 年 4 月 22 日(土)~24 日(月)東大阪市文化創造館 Dream House 大ホール