1969年の日本初演以来、松本白鸚が半世紀を超えてミュージカル単独主演を務め続けてきた“『ラ・マンチャの男』。
《ファイナル公演》と銘打ち、2022年2月6日(日)に日生劇場にて開幕し、全25公演を予定するも、新型コロナウィルス感染症の猛威の前に公演が中断されてしまっていた。
その《幻のファイナル公演》が、よこすか芸術劇場にて、2023年4月14日(金)から復活。本日、4月24日(月)に、千秋楽を迎え、特別カーテンコールが行われた。映像提供/東宝演劇部
セルバンテス/ドン・キホーテ役を演じた松本白鸚は、アルドンザ役の松 たか子、サンチョ役の駒田 一、アントニア役の実咲凜音、カラスコ役の伊原剛志、牢名主役の上條恒彦ら、共演者全員が揃うステージに迎えられ、客席を見渡して深々と一礼。キャストたちと手を繋いで、客席へ頭を下げた後にはガッツポーズを見せた。そして、娘でもある松が跪いて花束を捧げると、手を胸に当て感動の表情を見せて受け取った。
松本白鸚は「ありがとうございました。初演して54年。26~27歳の時にブロードウェイに行きましてから、足を運んでくださるお客様のおかげで今年までやれました。これからも命のある限り、芝居を続けて参ります。どうもありがとうございました」と挨拶すると、再び大きな拍手に包まれた。
2002年7月帝国劇場公演より
2012年5月博多座公演より
駒田一が全キャストを紹介した後、松本白鸚が「お名残り惜しいですけれども、皆様と一緒に ♪見果てぬ夢 を歌ってお別れしたいと思います」と音頭をとると、会場が一つになっての大合唱に。
キャストたちが去った後、幾度も会場を見まわし頭をさげた松本白鸚は、駒田 一と共に、スポットライトの向こうへ。その姿が消えても、オーケストラの演奏が続く間、客席からの万雷の拍手は止むことはなかった。
『ラ・マンチャの男』
2023年4月14日(金)~4月24日(月)
よこすか芸術劇場
出演:
セルバンテス/ドン・キホーテ 松本白鸚
アルドンザ 松 たか子
サンチョ 駒田 一
アントニア 実咲凜音
神父 石鍋多加史
家政婦 荒井洸子
床屋 祖父江進
ペドロ 大塚雅夫
マリア 白木美貴子
カラスコ 伊原剛志
牢名主 上條恒彦 他
脚本デール・ワッサーマン
作詞ジョオ・ダリオン
音楽ミッチ・リー
訳森 岩雄、高田蓉子
訳詞福井 崚
振付・演出エディ・ロール(日本初演)
演出 松本白鸚
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