1990年代初頭の南アフリカで活躍した4人の戦場カメラマンのうち、生還した2人が記したノンフィクションをモチーフに、オリジナルストーリーで描く舞台「1993-The Bang Bang Club-」が、7月21日(金)に俳優座劇場にて開幕する。
初日を控えた20日(木)に舞台挨拶とゲネプロが行われた。
後)藤江萌 横山涼 宮下貴浩 伊勢大貴 小笠原健 宮崎卓真
前)高崎翔太 馬場良馬、安里勇哉 石井陽菜
本作の題名となった1933は戦場カメラマン、ケビン・カーターが、翌年のピューリッツァー賞を受賞することになる写真「ハゲワシと少女」をスーダンで撮影した年。そしてThe Bang Bang Clubは、彼と彼のカメラマン仲間が結成した取材チームだ。
馬場は、南アフリカに生まれ育ったケビン・カーター役を演じ
安里はカーターの写真をニューヨーク・タイムズに掲載することを進言した記者のピーター・マクラウド役を担う。
ケビンの撮った1枚の写真をきっかけに、ケビンを取材するピーター。ピーターの目を通して、ケビンの生きた時代、彼と彼の周りの人々の人生や、報道のあり方や人道主義など、多くのものを多角的に描いていく。
30年前の、まだアパルトヘイトの時代を舞台にしながら、まったく古さを感じさせないテーマは、今の私たちに深い問いかけをくれる。
登場人物たちの報道への情熱と葛藤、戦場カメラマンたちのヒリヒリするような生と死のはざまの感覚が、客席にも伝わってくる。熱く骨太の作品となった。
南アフリカに生まれ、育ったケビン・カーター(馬場良馬)はアパルトヘイトに反対し、世界を良くしたいと思って写真を撮る。
馬場良馬コメント:ケビンが30年前に撮った写真が、世界中で論争になった話を、観に来てくださるお客様に知っていただいて、今にも通じる問題だと思うので、生きていく糧になったらいいなと思います。
安里勇哉 コメント:The Bang Bang Clubのメンバーはもちろん、ケビン・カーターをいう人物を追い、観に来て下さるみなさんと一緒に知っていきたいと思います。毎公演、新鮮な気持ちで、実際にこういう人がいたことをしっかり伝えられたらと思います」
The Bang Bang Club のメンバーの1人、グレッグ・マリノヴィッチ(高崎翔太)は、ケビンより早くピューリッツアー賞を受賞するも、自分の才能への葛藤を抱えていた。
高崎翔太 コメント:今日、カメラマンの方々に見られるのが、すごく緊張しますが、頑張っていきたいと思います。
石井陽菜は、ニューヨーク・タイムズの編集長 ナンシー・ビュルスキー とケビンの女神となるカメラマン、ジュリア・ロイドの2役を担う。
石井陽菜 コメント:実際にあったお話ということで、実際に生きた人々に恥じないように精一杯演じ切りたい。
目が離せない上演時間は約1時間45分(休憩なし)。
2023年7月21日(金)~7月30日(日)俳優座劇場
出演:馬場良馬、安里勇哉/伊勢大貴、石井陽菜、小笠原健、宮下貴浩、横山涼、
宮崎卓真、藤江萌/高崎翔太
公式HP : https://bangbangclub-stage.com/