2024年2月10日(土)から東京・パルテノン多摩 大ホールにて、日本初上演となるミュージカル「ウィリアムとウィリアムのウィリアムたち」のプレビュー公演が開幕する。9日に取材会とゲネプロが行われた。
本作は、2023年春に韓国で誕生した大人気ミュージカル。出演は、この作品がミュージカル単独初主演となるAmBitiousのメンバー、大内リオンと、豊富なキャリアと実力を持つ岡 幸二郎、駒田 一の3人のみ。上演台本・訳詞を板垣恭一が、元吉庸泰が演出を手掛ける。
岡 幸二郎 大内リオン 駒田 一 元吉庸泰(演出)
18世紀のロンドンが舞台。ウィリアム・シェイクスピアを愛するがあまり、偽作の渦に巻き込まれた父(駒田一)と息子ヘンリー(大内リオン)、ふたりに関わる様々な役どころを演じるMr.X役を岡幸二郎が演じる。ピアノとヴァイオリン、チェロの生演奏と共に贈るノンストップの100分間。
事件の結末がどうなるのかにハラハラしつつ、ふたりの心の奥の思いと圧倒的な音楽に心揺さぶられる濃密なミュージカルとなった。
プレビュー公演は2月12日(月・祝)まで、パルテノン多摩 大ホールにて。その後、2月15日(木)~18日(日)に兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール、2月28日(水)~3月4日(月)に東京・サンシャイン劇場にて上演する。
大内:初ミュージカルで初主演なので、緊張しているのですが、一ヶ月間稽古に打ち込んできたので、まずは明日の初日を頑張りたいと思います。楽しみに待っていてください。
ヘンリーは14曲くらい歌い、ほぼ舞台に出っ放しなので、いろいろな表情が見えて、成長していく過程や、演じていて自分でもうるっとなるシーンがたくさんあるので、そこを見て頂きたいです。(うるっとするのは)お父さんにすべての告白をするところ。胸の高まりがエグイです。
稽古では、岡さんと駒田さんには自分の武器になるものを引き出してもらって、元吉さんには演技の楽しさを教わって、いろんなスタッフさんからアドバイスをもらって、すごく成長できたと感じます。岡さんからは裏声の使い方を教えてもらって、元吉さんは台詞のひとつも見逃さないくらい細かいところまでアドバイスくださり、1対1で話す時間も長くとってくださいました。(駒田から「俺はないの?」と言われて、爆笑の後)僕のことを息子のように見てくれて、辛子明太子やソーセージとかくれて、癒されました。(爆笑)
岡:日本初演で楽しみに稽古に参加しました。大内くんは稽古場でガンガン吸収して、このふたり(岡、駒田)が全然成長しなくて足をひっぱりまくっていましたが、何も言わず自分だけ成長していった大内くんに、私たちもようやく今日追いついてきたかなと。
ヘンリーの理想の人間や、父子ふたりの頭の中を表現したり、裁判官になったりと微妙な難し役をいただきまして、それがどう見えるのか、楽しみではあります。見どころのひとつとして、楽曲が素晴らしい、そして難しい。こんなに四苦八苦したのは珍しい。でも出来上がって観たお客様は、難しさは感じないような素敵な曲ばかりが揃っています。
駒田:韓国ミュージカルが3作目で、3作品とも3人の芝居でした。岡さんとは久しぶりにできるので楽しみにしておりました。稽古場は大内さん筆頭に楽しく、厳しく、でもピリピリすることなく、面白い稽古場だったという印象です。それをそのままお届けできたらと思っております。
大内んはスポンジのように吸収して、すごい!
(キャラクターについて)父親というよりも、いまだに自分が作家になりたい、自分が自分がという父で、ヘンリーの成長物語と言われますが、お父さんの成長物語でもあるのではと思っている作品です。
元吉(演出):いい稽古場だったと思っております。韓国ミュージカルのパワーを伝えていきたいと思います。野心的な脚本、音楽もK-POPのいいメロディだったりして、エンターテイメントとして「どうやったらお客様を喜んでくれるか」「どうやったら演劇的におもしろいか」にあふれた脚本で、初めて見たときは羨ましいと思いました。このメッセージを余すところなく伝えられるように、立ち位置、ニュアンス、映像などで工夫を凝らしています。韓国側から「そのままやらないで変えて欲しい」とオーダーされて、これは挑戦状だと思うので、韓国側が僕らを観に来て「羨ましいな」と思っていただけるように頑張らしてもらおうと思っています。
最後に大内は「このミュージカルが終わっても、こういうことを続けていきたいと思っています」と語った。本作が新たなミュージカルスター誕生のきっかけとなるやも、と感じさせた。
ミュージカル「ウィリアムとウィリアムのウィリアムたち」
出演:大内 リオン 岡 幸二郎 駒田 一
脚本・作詞:キム・ヨンミ
作曲:ナムグン・ユジン
Original Production by The Best Plays Inc. (株)演劇列伝
演出:元吉庸泰
上演台本・訳詞:板垣恭一
音楽監督:堀 倉彰
プレビュー:2月10日(土)〜12日(月・振休)パルテノン多摩 大ホール
兵庫公演:2月15日(木)〜18日(日)兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
東京公演:2月28日(水)〜3月4日(月)サンシャイン劇場
公式HP:https://www.musical-www.com/