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花總まり、谷原章介W主演 舞台化不可能な舞台『銀行強盗にあって妻が縮んでしまった事件』が開幕!

4月1日に日本青年館ホールにて、花總まり、谷原章介のW主演で舞台『銀行強盗にあって妻が縮んでしまった事件』が初日を迎えた。開幕に先立ち初日会見と公開ゲネプロが行われた。

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本作の原作は、カナダ生まれの作家、アンドリュー・カウフマンの傑作小説。
“奇妙な銀行強盗に13人が“魂の 51%”を奪われた。被害者の一人だった妻は、事件の3日後、自分の身長が縮み始めていることに気づいた―。” という、ファンタジーでありながら怖さやスリルもある「舞台化不可能」と言われている物語。

今回は、演出を手掛けるG2が豊かな創造力と卓越した演出技を繰り出し、主演の花總、谷原と身体能力と表現力に優れたキャスト陣がこの舞台化不可能な作品を舞台にしてしまった。表現が目を楽しませてくれるだけでなく、物語も奥が深く、意味深だ。2度3度と観たくなってしまうかもしれない。

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銀行強盗はその場に居合わせた銀行員と客の13人に「一番思い入れのあるものを差し出せ」と言った。

13人がそれぞれ一番大切なものを差し出すと銀行強盗は「私はあなた達の魂の51%を手にした。それによりあなた達の身に奇妙な出来事が起きる。自らの魂の51%を回復しない限り、命を落とすことになるだろう」と言い残し去っていった。そして、13人の身の上に不思議なことが起き始めた。

どんな不思議なことが起こるのか。例えば、ライオンのタトゥーをしていたドーンは、ライオンがタトゥーから逃げ出し追い回される。自宅で神に遭遇する人、夫が雪だるまになってしまった人…

それをどう表現するのか?見どころです。

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銀行強盗に電卓を渡したステイシー(花總まり)は、少しずつ自分の身長が縮み始めたことに気が付く。

だが夫(谷原章介)は気のせいだと言う。少し前から擦れ違いがあったふたりの間が、さらに厳しいものになりそうで…。

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ステイシーは日に日に縮んでいった。やがて彼女は縮むペースから、自分が8日後には消えてしまうことを知る。

ステイシーはどうなるのか?他の12人はどうなるのか?

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【取材会】
花總:一昨日と舞台稽古をみっちりやりまして、今日初めて通すので、今は、初日の前にまず1つ大きな通しという山を越えなければという緊張感でドキドキしております。

谷原:今回僕は役名がなくて、“僕”という役なんです。 唯一銀行強盗事件の当事者ではなく、なおかつ銀行強盗(事件)は、“僕”がステイシーから話を聞いて脳内再生しているものがこの舞台で展開されるので、 やりがいがあると同時に、どう取り組んだらいいか、迷いながらも5週間稽古してきました。
ストレートプレーで、5週間は長い稽古時間なんですけども、あっという間に過ぎました。花總さんとのセリフのやり取りは少ないですけれども、夫婦としていい形が作れたのかなと思うと同時に、ステイシーが、アカペラというのか、旋律を美しい声で歌うところがあるので、そこが大好きでほんとに素敵です。

ーお気に入りのシーンを教えてください。
花總:私はよく取材でも言っていたんですけど、2人で買い物に行くシーンが(お気に入りです)。その場面のコンセプトを最初にG2さんから聞いた時に「ほんと、これ?」と思うくらい。「でもちょっと面白いかも」と思ったので、 ぜひ皆様にもなかなかない光景を目に焼き付けて頂きたいなと思うシーンになっております。

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谷原:僕が出ていないシーンですけれども、銀行強盗に遭ったサム・リビングストンが水中の中でいつの間にか浮遊している、その後ろで中山祐一郎さんが寝っ転びながら「サムか~い?」という場面があるんですよ。あそこが僕は大好きで「やっぱり祐一郎さん最高だな」と思いながら毎回見ています。

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ーお互いの印象を教えていただけますか。
花總:私は(谷原さんを)最初はもっと近寄り難いかなという印象があったんですけど、 全然そんなことはなくて。すごくおおらかですよね。ポジティブというか。みんながちょっと疲れてても「よし、やるぞ~!」みたいに、。自分に言っているのか、みんなに言ってるのかわかんないんですけど(笑)、声が聞こえてくるので、すごくそれに救われるので、今は安心感を持ってそばにいております。
谷原:花總さんって、とても素敵な役者さんであり、とても素敵な女性で、すごく柔らかい方なんですね。それは今も印象としてはずっと変わってないんですけども、やっぱり芯がすごく強いんですよ。それは人に対して求めることのではなくて、自分に求める。その芯がすごい強くて、自分に対してここまで厳しくしてるからこそ、今までこうしてやってきたんだなと感じていると同時に、 自分が摂取する食べ物に対してもすごく厳しい。

花總:大事です!

谷原:大事なのね。僕が駄菓子とかを買って差し入れとかしたら、袋の裏を見て「しょうちゃん、これね、1番上に書いてあるこれは、いちばん量が多いってことだからね」と、そういうのを教えてもらいました。

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ー最後に楽しみにしている方へメッセージを。
花總:いよいよ初日を迎えます。本当に誰もが舞台化は無理なんじゃないと思っていた作品でしたが、今日現実に舞台で皆様にお届けすることができます。キャストのみならず、スタッフも総動員かけて、誰1人休む間もなくこの舞台を作るために一生懸命動いておりますので、ぜひぜひ皆様にこの作品の持つ力、そしで我々カンパニーが持つ力、エネルギーをお届けできたらいいなと思っております。ほんとに楽しみにいらしていただきたいと思って
おります。ありがとうございます。
谷原:この作品は、役者もそうですし、ダンス、映像、音楽、舞台装置もすごく多く使ってるんです。ここまで転換が激しい舞台ってないですよ。いろんな力が結集してる舞台になってると思います。僕自身はここ出ていないで、客席に行って客席から舞台を見たいと思うぐらいですので、ぜひ皆様にも観に来ていただきたいと思います。
今回ちょっと不思議な世界感をやらせていただくんですけれども、あくまでそれは比喩、メタファーであって、(強盗事件に遭う)登場してくる13人のケースの中では、 救われる人も救われない人もいるんですね。それって、現実の世界で僕たちが生活している中で、運が良くて、あるいは自分の気持ちを変えることで、うまくいかなかったことが良い方向まわっていくってことがあると思うんですけども、まさにそれと同じことがこの舞台上でも起こってきます。ですから、 実はこの舞台は結構ダークでシリアスなコメディ、ダークなストーリーだと思うんですけども、「実はこれコメディなんだよ」とG2さんが言っていました。
この舞台の中で「この人はこうやってうまくいかなかった。でもこの人はこういうことがあったから、こう考えを変えられたからうまくいったんだ」というようなことを、ご自身の生活の中のうまくいってないことを変えたりするヒントになれば嬉しいなと思います。人生自体がどこかコメディだったりもするかなと思う面もあるんですね。なので、いろんなことがありますけども、笑い飛ばせるきっかけになるような舞台になればと思っております。

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舞台『銀行強盗にあって妻が縮んでしまった事件』
日程:
【東京公演】 2024年4月1日(月)~4月14日(日) 日本青年館ホール
【大阪公演】 2024年4月20日(土)~21日(日) COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール
【名古屋公演】2024年4月26日(金)〜28日(日) 御園座
出演:花總まり 谷原章介
平埜生成 入山法子 栗原英雄
中山祐一朗 吉本菜穂子 幸田尚子 楢木和也 西山友貴 吉﨑裕哉 山口将太朗 山根海音 黒田勇  須﨑汐理
【STAFF】
原作  アンドリュー・カウフマン
脚本 / 演出  G2
主催 TBS / ローソンエンタテインメント
公式 HP:https://www.thetinywife.com
Copyright © 2010 by Andrew Kaufman
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