Open Close

梅芸の日英プロジェクト再始動!加藤拓也作・演出『One Small Step』9月からロンドン上演

OSS_Keyvisual_クレジットArtwork design Pyjama Media
Artwork design: Pyjama Media

梅田芸術劇場が英国チャリングクロス劇場と共同で演劇作品を上演する日英プロジェクトが再び始動する。若手脚本・演出家として活躍が目覚ましい加藤拓也の作・演出による『One Small Step』が、9月からロンドンのチャリングクロス劇場で上演される。

チャリングクロス劇場は、世界的な演劇の拠点である英国ウエストエンドの中心部に位置し、150年以上の由緒ある歴史を持つ、オフウエストエンドの中で今最も注目を浴びている劇場の一つ。
梅田芸術劇場の英国とのプロジェクトとしては、第一弾が同じチャリングクロス劇場とのミュージカル『VIOLET』(藤田俊太郎 演出)、そしてメニエール・チョコレート・ファクトリー劇場との共同制作ミュージカル『Pacific Overtures(邦題:太平洋序曲)』英国キャスト版(2023年11月~2024年2月メニエール劇場 大野拓朗出演)がある。
『One Small Step』は、近未来のとある夫婦の物語。二人は大手ゼネコンで人類の月への移住計画という大プロジェクトで働いている。月に生まれる新しい街で理想の人類の暮らしが始まる。スタッフとして、また、先駆者として月へ移住する準備を始めている二人だが、ある問題が発覚する。それぞれの立場で悩みを抱える夫婦は、徐々に互いの不平不満が募り・・・。

観客を月と地球の異空間に誘いながら、生命の誕生という人智を超えた領域に直面した時浮き彫りになる男女のテーマや人類が向かうその先を切り口に、鋭い台詞劇が描かれる。

☆加藤拓也 コメント
この秋に新作をチャリングクロス劇場で上演できることをとても楽しみにしています。これから地球から月へと住
む場所が移り変わっても、人間は進化していないかもしれません。また平等からエクイティへと意識が移り変
わっても、まだ現実には解決しそうにないことが沢山あります。これは少し未来の話に見えるかもしれませんが、
確実にそこまで来ている未来の、そして日本で働くカップルが持つプライベートな今の問題であり、それは人類
が抱えている問題だとも言える、社会に流れ続ける母親神話に対する疑問を投げかけていく物語です。私た
ちの文化とまた違う文化との隙間から、新しい作品を産み出せるとワクワクしています。

加藤拓也プロフィール
脚本家・演出家・監督。劇団た組主宰、わをん企画代表。17歳でラジオ・テレビの構成作家を始める。18歳でイタリアへ渡り、映像演出と演劇について学び、帰国後、劇団た組を設立する。近年の舞台作品には、「MISHIMA2020」の「『真夏の死』(『summer remind』)」(作・演出)、『友達』(演出)、『博士が愛した数式』(演出)、漫画『惡の華』の舞台化、『ザ・ウェルキン』(演出)、『ドードーが落下する』『綿子はもつれる』(作・演出)など様々な作品を手掛けている。
第10回市川森一脚本賞、第30回読売演劇大賞優秀演出家賞、第67回岸田國士戯曲賞等、数々の賞を受賞。映画では、 2023年に日仏合作映画「ほつれる」が第45回ナント三大陸映画祭でDISTRIBUTION SUPPORTAWARDを受賞。同年、Forbes JAPAN 30 UNDER 30 2023を受賞した。

『One Small Step』 公演概要
■作・演出=加藤拓也 ■会場=チャリングクロス劇場
■プレビュー=2024年9月27日(金)~9月30日(月)/本公演=10月2日(水)~10月9日(水)
■企画・制作・主催=梅田芸術劇場