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ミュージカル『tick, tick…BOOM!』が開幕!ゲネプロ&取材会

シアタークリエにて10月6日(日)よりミュージカル『tick, tick…BOOM!』が開幕。ゲネプロが公開され、出演する薮 宏太、梅田彩佳、草間リチャード敬太が初日前の囲み取材に登壇した。

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草間リチャード敬太 薮 宏太 梅田彩佳

誰もが知る名作『RENT』を生み出しながら、オフ・ブロードウェイでの初日寸前に急逝した伝説的ミュージカル作家、ジョナサン・ラーソン。本作は、彼が下積み時代の経験をもとに発表した作品を、彼の没後ミュージカル化したもの。
2001年にオフ・ブロードウェイにて上演され、日本をはじめ、イギリス、カナダなど各国にて上演。2021年には『イン・ザ・ハイツ』『ハミルトン』で知られるリン=マニュエル・ミランダが監督し映画化され、アカデミー賞 2 部門でノミネートされている。

出演者は3人のみ。
挫折を繰り返し、焦りと不安に苛まれ、折れそうになる心を奮い立たせながら、夢の実現を目指すジョンを薮宏太、ジョンの恋人・スーザンを梅田彩佳、ジョンの親友・マイケルを草間リチャード敬太(Aぇ! group)が歌い、演じる。藪はジョン役のみを演じて、舞台に出ずっぱり。梅田と草間はメインの役の他に早変わりで何役も演じる。

【ゲネプロ】物語の舞台は、1990 年のニューヨーク。ミュージカル作家として成功を夢見ながら、ウエイターで生計を立てながら創作活動に励むジョン(薮 宏太)のアパート。開演15分前から、ジョンがプレショーとして舞台に登場するので、着席はお早めに。

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新作の試演会を控えて、ジョンの神経は高ぶっていた。
30歳まであと一週間。30歳までに成功したい!チック、チック…まるで時限爆弾のように、頭の中に時を刻む音が響き渡る。
ジョンは心の叫びを、ピアノを演奏しながら歌う。

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だがダンサーのスーザンは、別の仕事に就くことを考え、ジョンにも一緒にニューヨークを離れることを提案する。

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マイケルは俳優を目指していたが、その夢に見切りをつけ、ビジネスマンに転身し成功。ジョンにも就職を勧めてくる。

以前、尊敬するスティーヴン・ソンドハイムに褒められたこともあるジョン。だけど、今度の新作の試演を、またソンドハイムは観に来てくれるだろうか。そしてスポンサーがついて、上演することができるだろうか?

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一瞬にして別の役になりきってしまう梅田と草間。

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薮はもちろん、梅田の歌も聞きどころ満載。

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【初日前取材会】

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薮:三人、ほんとに稽古、頑張ったもんね。僕はずっとジョンをやっていますが(梅田・草間の)ふたりは自分の本役以外にもたくさんやっているので、すごい大変だと思うのですが、ゲネプロやってみて「僕は一回も(舞台から)はけてないな」と思いました。シーンが目まぐるしく変わるので集中力を持って臨まなきゃいけないと強く思っています。でもゲネプロでも歓声や笑いが上がったので、本番ではもっと盛り上がるかなと想像しながらやっていましたた。はやくお客様の前で演奏し歌を届けたいと思っています。

梅田:ゲネをやってみて、薮君とリチャード3人なんだなと改めて思ったのと、すごく心強いと思いました。

草間:ゲネの感じをみたら、本番もいけそうだと思いました。ゲネプロの客席が怖すぎて…。めっちゃサプライズで。
藪:そうなんですよ!
草間:ミュージカル『レント』(日本版)のキャストさんが観に来てくれて…。
梅田:一番真ん前にいらしたね。
薮:でも僕は、それを見た瞬間、僕はジョン、ジョナサン・ラーソンじゃないですか。僕が作った音楽で皆、歌ったんだよねと。(笑) そんな気持ちになると、いける!(笑)
梅田:最高です!

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薮:(ピアノを弾きながら歌うことについて)練習して弾いたよという感じではなく、自分の気持ちや感情から出てきた歌なんだとできるまでが、すごく大変だった。幼稚園から小学校まではピアノ教室には行ってたのですが、そこから一切やってなかったので、緊張しました。でもそれ(幼少期のピアノレッスン)がなかったら、今回、できなかったと思うので、両親に感謝しています。今回は、今年の1~2月頃から練習を始めました。

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梅田:セリフの無い役も入れると10役くらいやっているかもしれません。一瞬での早替えはやったことがなかったのですが、相手役の薮くんやリチャードの顔を見ると、その役で見てくれている気がするので、それをいただきながら頑張れていると思います。

草間:僕も役変わりが難しかった。「もっとニューヨーカーになって」「私が一番目立っているでしょというのをやって」と、ずっと言われていたので、そこを掴むのがむずかしかったです。

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薮:そうね。リチャードは、関西の「どや~」という感じでくるかと思ったら、めちゃめちゃシャイなんです。連絡先は、僕から聞いたんですよ。その後、スィングのふたりと5人で焼肉を食べました。
梅田:ありがとうございます。おいしかった!
草間:初日あけたら、またどんどん行けますもんね。
薮:その度に、またお金を下ろしに。。。。(笑)
草間:僕がいけない分、(薮が)どんどん来てくださるので、めちゃくちゃやりやすいです。
薮:ありがとうございます!(笑)

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本作のジョンのような「もやもやした時期」については、薮は「今は(草間に)28歳?29歳?でデビューしたわけでしょ。当時はデビューの年齢が早くて、高校生でデビューするのが当たり前だった。すでにあるグループがデビューするという感じではなく、僕は高校3年生で今のグループに入ってデビューしたのですが、高3でデビューできなかったらやめようかなという感じでした。当時は今のように、高校3年に差し掛かっての1年位はモヤモヤしていた。大学にいくかなと勉強もして。デビューしたけれど大学も行って、それは勉強していてよかったなと思うところもあるのですが、16~17歳ぐらいの時期ですかね。モヤモヤというか、もっとがんばらなきゃと。でも人とのめぐり逢いと運といろんなことがあって、今の活動ができているのが、すごく有難いです」とも語った。

生バンドに支えられ、3人だけですべてを作り上げる本作。3人の力量がジョナサン・ラーソンの迷い苦しみながらも熱く燃やした人生を感じさせてくれ、『レント』という名作の誕生には、これが必要だったのか!と思わせてくれる。上演時間は、休憩なしの約1時間50分。

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『tick, tick…BOOM!』
出演
ジョン:薮 宏太
スーザン:梅田彩佳
マイケル:草間リチャード敬太(Aぇ! group)
スティーヴン・ソンドハイム(声):石丸幹二
Swing AYAKA石川新太

STAFF
脚本・作詞・作曲:ジョナサン・ラーソン
演出:アンディ・セニョールJr.
翻訳・訳詞:高橋亜子
振付:カーラ・プーノ・ガルシア
東京:2024年10月6日(日)-31日(木) シアタークリエ
愛知:2024年11月3日(日・祝)・4日(月・休) 12:00東海市芸術劇場
大阪:2024年11月7日(木)―11月11日(月)COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール

公式HP:https://www.tohostage.com/ticktickboom/index.html