シェイクスピアの全ての作品を横糸とし、江戸末期の人気講談「天保水滸伝」を縦糸として織り込んだ絢爛豪華な祝祭音楽劇、井上ひさしの傑作戯曲による『天保十二年のシェイクスピア』が、本日、2024年12月9日(月)に日生劇場にて新たな姿で幕を開ける。初日を控えて行われたゲネプロの模様をダイジェスト動画と写真でお伝えする。(初日前囲み会見の動画も追加しました。12/9)
主演は2020年の同公演で「きじるしの王次」役を演じた浦井健治。2020年公演に出演した唯月ふうか、土井ケイト、阿部裕、玉置孝匡、章平、梅沢昌代と木場勝己に加え、今回、新たに大貫勇輔と猪野広樹、綾凰華、瀬奈じゅん、中村梅雀が出演する。
2020年公演より引き続き、演出は藤田俊太郎、音楽は宮川彬良。
【ゲネプロ】幕開けは、天保の庶民代表・隊長(木場勝己)の前口上から、宮川彬良のゴキゲンな音楽が鳴り響き、「もしシェイクスピアがいなかったら」という歌詞が乗った楽しい音楽へ。日生劇場の広い舞台の両脇には字幕が登場。井上ひさしならではの同音異義語をふんだんに含んだ弾むリズムを堪能していると、江戸時代末期の下総国清滝村へとタイムスリップ。
村で豪勢を誇る鰤の十兵衛(中村梅雀)の跡継ぎ選びへと話しは進む。
鰤の十兵衛は、美辞麗句を並べ立てて父親に取り入ろうとする長女・お文(瀬奈じゅん)と次女・お里(土井ケイト)ではなく
父を真心から愛する三女・お光(唯月ふうか)に身代を譲ろうと思っていたのだが、お光はおべっかのひとつも言えず、家を出るハメとなってしまった。
それから年月は流れ、天保十二年。
お文とお里が角突合せ勢力争いを続ける清滝村に、醜い顔と身体、歪んだ心を持つ佐渡の三世次(浦井健治)が現れた。この争いに付け込んで漁夫の利を得ようとたくらんだ三世次。達者な口に物言わせ、一触即発の種を巻く…。
そこに父親の死を知ったお文の息子・きじるしの王次(大貫勇輔)が帰って来た・・・。
なんとシェイクスピアの37作品を織り込んだ本作。コメディかと思いきや、毒を含んだ人間模様が心理サスペンスとなっていく?! バラエティーに富んだ音楽に乗せられて描かれる2幕3時間40分。(休憩15分を含む)
唯月ふうかは双子の姉妹の2役
『天保十二年のシェイクスピア』
2024年12月9日~12月29日 東京 日生劇場
2025年1月5日~1月7日 大阪 梅田芸術劇場
2025年1月11日~1月13日 福岡 博多座
2025年1月18日~1月19日 富山 オーバード・ホール 大ホール
2025年1月25日~1月26日 愛知 愛知県芸術劇場大ホール
作 井上ひさし
音楽 宮川彬良
演出 藤田俊太郎
振付 新海絵理子
日本舞踊 花柳寿楽
アクションコーディネーター 諸鍛冶裕太
美術 松井るみ
出演
浦井健治 大貫勇輔 唯月ふうか 土井ケイト 阿部裕 玉置孝匡 / 瀬奈じゅん 中村梅雀 /
章平 猪野広樹 綾凰華 福田えり / 梅沢昌代 木場勝己
妹尾正文 新川將人 / 白木美貴子 出口雅敏 武者真由 森加織 山野靖博
斎藤准一郎 下あすみ 鈴木凌平 中嶋紗希 藤咲みどり 古川隼大 水島 渓 水野貴以
公式サイト:https://www.tohostage.com/tempo/index.html