2⽉16⽇にIMM THEATERにて、五関晃⼀・梅⽥彩佳・⻑江崚⾏・永島敏⾏が出演する舞台『もしも彼⼥が関ヶ原を戦ったら』が開幕した。眞邊明⼈による⼤⼈気⼩説を原作に、佐野瑞樹が演出する。 初日を控えて取材会とゲネプロが行われた。
原作は、10万部を突破し2024年に映画化もされた大ヒットビジネス小説「もしも徳川家康が総理大臣になったら」(眞邉明人・著)の第二弾作品「もしも彼女が関ヶ原を戦ったら」。
名門歴史ゲーム制作会社に勤める星聖児(五関)、大祝みやび(梅田)が、経営不振に陥った会社の起死回生を狙う開発中の極秘ゲームのテストプレイを任された。石田三成とその軍師となって戦国武将たちに挑むメタバース空間と、現実での会社での物語がリンクしていく。会社の命運は?関ケ原の戦いを覆せるのか?
取材会で五関は本作を「歴史やビジネスに詳しくなくとも楽しめるスピード感と世界観のある物語」と紹介。その言葉どおり、殺陣や戦術策謀もたっぷりのエンターテイメントとなっていた。
【取材会】
永島敏行 長江崚行 五関晃一 梅田彩佳 佐野瑞樹(演出)
セリフの8割は1人でしゃべっているのでは、と言われた五関。「僕はゲームも歴史も大好きなので、すごく楽しみにしていましたが、まさかこんなに専門用語や人の名前が難しかったり山の名前があったり、セリフの情報量がこんなにあることに現段階でも追われてる状況です。本番で噛んだり詰まったりしないかと心配ですけれど、噛んだり詰まったりしても不安や失敗を見せないように頑張りたいと思います。決して噛みませんとは言いません」と五関が言うと、梅田が「人間だから噛みますよね」とチームワークもばっちり。
その梅田は「学校とかで歴史をあまりやってこなかったタイプだったので、台本を読んだ時にやばい!と思ったのですけれど、みやびのセリフの「5歳からの関ヶ原という本を読みました」みたいな感じで「これだけでわかる関ヶ原」みたいな感じの本を実際に買って読みました。原作と史実とは違うけれど、歴史にこういうことがあったんだと思いながら調べていると、登場人物は本当に生きていた人なので、責任を持ってやらなきゃいけないなと強く思えたので、噛みはすると思いますけれど本番も頑張りたいと思います」と意気込んだ。
現実世界でゲームプログラマー・海野一役を演じる長江崚行。「舞台上で皆さん武将の皆様と絡む瞬間は割と少ないんですけれども、僕は歴史が好きな方なので、好きな武将が出てきたりして、袖や舞台の端から見てるのがすごく楽しかったので、お客さんにもそんな気持ちで見ていただけたらと思っています。噛むこともありますし、誰かが間違えたりするかもしれませんが、その時はプログラマーとして一時中断させてくださいっていう気持ちでみんなをサポートできたたらいいなと思っています」と真面目に挨拶するも、五関に半袖半ズボン姿を「鼻声なんだけど、すごく寒いんじゃない?」と心配されて「花粉症で。僕だけ服がおかしいんです。私服じゃないです、衣裳です。すごく寒いですけど、皆さんは怪我とかにも気を付けていただいて、僕は風邪に気を付けて頑張りたいと思っております」と笑って応じた。
ゲーム会社の副社長・多々良を演じる永島は「子供の頃から体に悪いから勉強するなと親に言われていて、学生時代の年号しか覚えない歴史の勉強は大嫌いでした。(劇中でも)武将の方に絡まず、会社経営の方に出演しております。みなさんもいろんな組織に属してるといろんな人間関係があると思うので、歴史だけじゃなく、その人間関係の複雑さも楽しんでいただければなと思います」と挨拶。
演出の佐野は「普段は小さめ劇場の会話劇をメインにやっていて、これだけ大掛かりな舞台の演出は初めてだったのでプレッシャーもあったし、これだけのそうそうたるメンバーが揃っているので緊張もしましたが、皆さんが本当すごく協力的で、いろいろアイデアも出していただけて、なんとかここまで来れてほっとしつつも、あとはお客さんに見てもらって、どういう反応をいただけるかと、ドキドキもあり、緊張しつつ不安もありつつも、楽しみにしているという心境です」。
演じる役について、五関は「僕はゲームの世界に入った時、石田三成になるんですよ。でも石田三成を勉強して、どういう人だったかよりは、僕が演じる星聖児のままゲームの世界に入るので、特に石田三成に関しての役作りはしなかったんですけれども、話を聞くと、すごくおしゃれだったとか、かっこよかったと聞くので『じゃあ、なおさら役作りいらないな』と。(笑) (長江が「本気なのかボケなのかわからない」とつっこみ)星聖児もちょっと余計な一言を言って、正しいこと言ってるのに周りをイラッとさせてしまう性格なので、そこが僕とは真逆なので(永島が「真逆なんだ」と言葉を挟んで、また笑いがおきた)、そこだけちょっと頑張って嫌な人にならないとなと思ってます」と解説。
梅田が「佐野さんと作り上げたみやびちゃんは、空気読めない一言、みんなが聞けないような一言をポンと普通にでちゃうような可愛げのある感じなので、役作りはいらなかったなかな。(笑)」と言えば、長江は「ゲーム開発を任されているプログラマーという立場で、年も20代前半で、ある種優秀な部分もあり、あそこが僕と近いとこ…やめときます!(笑)流れでボケようとしたけど、頭の中で恥ずかしさが勝ちました」と、自我自賛コメントを取りやめて大爆笑。稽古場でも笑いが絶えなかったこと伺える会見となった。
最後に五関は「僕自身もゲームが好きだから、疲れたり煮詰まった時には、ゲームはすごくリフレッシュできる。皆さんにとって趣味ってそういうものなんだろうと思うので、観に来ていただいたお客様にこの作品がリフレッシュできたり、肩の力抜けるような作品にできたらと思いますし、この舞台の先も僕自身が皆さんにとってそういう存在になれるように頑張りたいと思います」と述べて会見を終え、ゲネプロへと向かった。
【ゲネプロ】
ゲーム会社の社員、大祝みやび(梅田彩佳)と星聖児(五関晃一)は、開発中のプロジェクトをめぐり副社長の多々良健一(永島敏行)とも対立。開発期限を切られてしまう。
プログラマーの海野一(長江崚行)を信じて、自らがメタバースの世界に挑むことにした聖児とみやび。時代は戦国、1600年。
石田三成となった星聖児。
その軍師となったみやび。ふたりは西軍を勝利に導けるのか?!
小早川秀秋を演じた山井飛翔(上)について、「頑張ってましたね。めちゃくちゃ頑張った。殺陣が初体験らしくて、1人で残ってずっといろんな方に教わって、立ち姿から学ぼうとしてる姿勢はすごく見てて伝わったので、頑張れと思ってました」と五関。
公演時間は休憩15分を含み、約2時間30分。2月24日(月・休)まで東京後楽・IMM THEATERにて上演。
舞台『もしも彼女が関ヶ原を戦ったら』
2025年2月16日(日)~2月24日(月・休) IMM THEATER
原作:「もしも彼女が関ヶ原を戦ったら」眞邊明人・著(サンマーク出版)
脚本:早川康介
演出:佐野瑞樹
出演:五関晃一 梅田彩佳 長江崚行 山井飛翔
中村誠治郎 瀬戸祐介 竹石悟朗 影山達也
清水昭博 [特別出演]
永島敏行
ほか
公式サイト: https://moshiseki.com/