藤間勘十郎文芸シリーズ 其の五『其噂妖狐譚』ーそのうわさだっきものがたりーが、京都公演に続き、本日2月18日(火)より池袋・あうるすぽっとにて開幕した。(カメラマン:桂秀也 (C)其噂妖狐譚 舞台写真は京都公演より)
冨岡健翔 舞羽美海 三林京子 白石加代子 藤間勘十郎 朝月希和、荒井敦史
本作は、宗家藤間流の家元をつとめる舞踊家、歌舞伎の演出家として活躍する藤間勘十郎が上演台本・演出・振付・音楽を手掛け、文学に古典芸能のエッセンスを取り入れ、伝説の九尾の狐や妲己を題材に100%歌舞伎の演出で作りあげたオリジナル作品。
出演は、白石加代子、朝月希和、荒井敦史、沢白勢未生、冨岡健翔、舞羽美海、三林京子という現代演劇の俳優達が演じ、 藤間勘十郎率いる和楽器チームの生演奏が妖の世界を引き立てる、豪華な歌舞伎作品となっている。
公演は、一幕:50分 休憩:20分 二幕:40分を予定。2月24日(月・祝)まで、あうるすぽっとにて上演される。
主演・賎の女(しずのめ)実は金毛九尾の狐役には白石加代子
白石加代子 コメント:踊ることが大好きな私にとって、日本舞踊のお家元よりお声がけいただけた本作はとても光栄なことです。
心地よく生の演奏を聴きながら稀代の悪を演じます。
2/18からの東京公演にも是非お運びくださいませ。劇場にてお待ちしています。
妲己(だっき)実は金毛九尾の狐役・朝月希和
朝月希和 コメント:京都春秋座にて初日を迎えました。初めての挑戦尽くしの作品で、緊張しておりましたが、幕が上がりますと、お客様 の舞台への集中が心地の良い緊張感となり、会場を纏っていると感じ、いつもより少し大胆に、そして集中する事が できました。 “妖狐”の顔と、妖狐が乗っ取っている”妲己”の顔の違いの演じ分けは、宗家に細かくご指導を賜り、役作りをしており ます。更に沢山お教え頂きまして、見得切りや、花道を舞いながら捌けて行く、という挑戦もしております。歌舞伎さ ながらのお舞台、そして和楽器の演奏には迫力があり、皆様にお楽しみ頂けると思います。 妖艶に妲己を演じて参りますので、千秋楽までどうぞよろしくお願い申し上げます。
玄奘法師(げんじょうほうし)/紂王(ちゅうおう)役・荒井敦史
荒井敦史 コメント: それぞれの役がとても魅力に溢れていて、歌舞伎や日本舞踊ならでは の演出もあります。春秋座とあうるすぽっとでは、また異なる魅せ方になると思いますので、お楽しみ頂けたらと思 います。 千穐楽までこの作品を存分に楽しんでいきます!
そして側臣 費仲(ひちゅう)役・冨岡健翔
冨岡健翔 コメント:今作では藤間勘十郎さん指導の下、歌舞伎という普段の演劇とは全く異なる挑戦をさせていただいております。 僕が演じる費仲は国の行く末を案じる真面目で武骨な男です。 お芝居は勿論、立ち回りや舞、素敵な生演奏にも是非ご注目いただければと思います。ご期待ください。
費仲の妻 張楊(ちょうよう)役・舞羽美海
舞羽美海 コメント:費中の妻 張楊役を務めさせて頂きます。妖怪退治の為に舞台上で命をかけて力強く生き抜きたいと思います。見どころでもある素晴らしい生演奏に負けない様!張楊として大胆に、そして儚く使命を全うしたいです。
御宗家の元で今回も沢山の事を学ばせて頂き、文芸シリーズにまた参加させて頂けて本当に幸せです!
御一緒させて頂きます大先輩方のお背中を見て、身の引き締まる思いでいっぱいでございます。
妲己乳母 胡喜媚(こきび)実は妖怪雉鶏精(ちけいせい)三林京子
三林京子 コメント: 時空を越え現実離れした異空間で、たっぷり悪事を働く楽しさ…フッフッフッ… 邦楽の生演奏の迫力と深さに、改めて日本の音楽のすごさを感じています。 若けりゃ、“妲己 実は金毛九尾の狐”を演ってみた~い!!
藤間勘十郎文芸シリーズ 其の五『其噂妖狐譚』ーそのうわさだっきものがたりー
上演台本・演出・振付・音楽:藤間勘十郎
製作:アーティストジャパン
出演:白石加代子
朝月希和、荒井敦史、沢白勢未生、冨岡健翔、舞羽美海/三林京子
◆京都公演:2025年2月11日(火・祝) 12:00/16:00 京都芸術劇場 春秋座(公演終了)
料金:S席9,500円 A席7,500円(税込・全席指定)
◆東京公演:2025年2月18日(火)~24日(月・祝) あうるすぽっと
料金:9,500円 A席8500円(税込・全席指定)
お問合せ:アーティストジャパン 03-6820-3500
HP:https://artistjapan.co.jp/sonouwasadakkimonogatari_2025/
【物語】
玄奘法師は、元は猟師の十作と言ったが最愛の妹を妖怪に殺され、その死別により出家した。
修行の旅の途中、那須野ケ原で道に迷い、俄かに見えた一ツ家に一夜の宿を借りる。
そこの主が一夜のなぐさみに、糸繰りの唄にのせ、妖怪の話を語り始める。 ―――時は殷王朝末期。皇帝紂王の弟・薄雲は王朝を我が物にするため、兄・紂王に人心を乱すと噂のある、天竺の国の秘宝花陽夫人の姿絵を見せる。紂王はその絵の術にかかり心奪われ絵姿の女を求め逐電してしまう。
その石が割れて中より絵姿に生き写しの女が現れ「妲己」と名付けて館に連れ帰る。
側臣・費仲は薄雲の行いを「謀反」と言いたてた為、追放されてしまう。 一方、松江の浜にある殺生石まで来た紂王は、そんなある日、追放となった費仲の夢枕に観世音菩薩が立つ。今の紂王は妲己の言いなりで悪政を行っていること、 そしてその妲己こそ実は金毛九尾の狐で、薄雲と結託してこの国を我が物にしようと企んでいる事を告げられる。
さらに、その妖力を破るのに必要な「獅子王の剣」を費仲に授け、もう一つの「水神の鏡」は王宮にあるが妖力によってその力が弱っており、龍の年月揃った夫婦の血を注げば光を取り戻し、必ず妖魔を退治できることを告げられて…。