4月9日に日生劇場にて、高畑充希主演のミュージカル『ウェイトレス』が開幕。ゲネプロの模様を舞台写真とキャストコメントと共にお届け。出演は、高畑充希に加え、森崎ウィン、ソニン、LiLiCo ほか。東京公演は、4月30日(水)まで。5月には愛知・大阪・福岡にて上演される。
本作は、アメリカ、映画「ウェイトレス~おいしい人生のつくりかた」(2007年)をベースに製作された、ブロードウェイミュージカル。楽曲を手掛けたサラ・バレリスを始め、脚本、作曲、演出、振付の主要クリエイティヴを全て女性クリエイターが担当。女性の妊娠・出産・離婚・自立・養育など人生の岐路を、主人公の周りの人たちの人生模様と合わせて、時にユーモアいっぱいに、時にシリアスに描いて、2016年3月にブロードウェイにて上演を開始し、全米ツアー公演、ロンドン・ウェストエンド公演も大盛況となった人気作。高畑自身も作品が大好きになり現地で何度も観劇。そして主演した2021年の初演で第46回菊田一夫演劇賞を受賞。今回も主演を務める。
高畑とLiLiCo、おばたのお兄さんは、2019年の日本初演からの出演。今回新たに森崎ウィン、ソニン、水田航生、西村ヒロチョ、 田中要、 山西惇が出演する。
主人公はアメリカ南部の田舎町。そこにとびきりのパイを出すと評判のダイナーで働くウエイトレスのジェナ(高畑)。
幼い頃から母のパイ作りを見て育ち、ジェナがその時々の思いを込めて作るオリジナル手作りパイは店の看板メニュー。
レストランのオーナー・ジョー(山西惇)が毎日、ジェナのパイを食べに来るほど。
レストランの同僚のドーン(ソニン)とベッキー(LiLiCo)は、ジェナのソウルメイト。「何はなくとも、こんな友達さえいれば」と思わせてくれる理解者だ。だがジェナは幸せそうではない。
というのも、夫のアール(水田航生)は、たいした仕事もせず、ジェナから金をせびり取るだけでなく、暴言・暴力…。アールから離れることを考えていた矢先、一夜の過ちでジェナはアールの子を妊娠してしまう。水田航生のアールは、見事に「根は悪い人ではないんだろうけど、もう無理!」と思わせてくれる。
訪れた産婦人科でポマター医師(森崎ウィン)と出会い、なんと恋に落ちてしまう。
ジェナもポマターも既婚者。許されない関係の二人・・・・。
この恋のドキドキとハラハラがパワーアップ!恋する喜びと、それ故の愚かさがない混ぜとなった二人がカワイイ。でも大人の展開です!
ジェナの親友、奥手のドーンの見せ場は、オギ―(おばたのお兄さん Wキャスト)との恋物語。
ユーモアたっぷりに描かれて、劇場の笑いを独占するコンビ!
オギ―(西村ヒロチョ Wキャスト)も是非観たい!
そして、もう一人の親友・ベッキーの人生も、女性の現実も厳しさを突きつけてくる。だが、それに負けない強さと明るさをLiLicoが体現。初演では初ミュージカルなのに、あまりにも歌が上手くて驚かされたが、そこにも磨きがかかってます!
仲良し3人組を厳しく管理しようとする店長のカル(田中要次)。彼の人生も打ち明けられて、群像劇の面白さもたっぷり。
妊娠したことで、ますますアールから離れようと思い始めるジェナ。いろんな思いを込めて、ジェナはパイを焼く。
子どもを産む決心をしたジェナと、仲間たちの人生はどうなっていくのか?! 高畑充希の歌声は折り紙つきだが、益々進化!高音の透明感が、ジェナの堅い決意をきらめかせてくれ、心に元気を注いでくれる。
ミュージカル『ウェイトレス』は一幕75分、休憩25分、2幕65分。
【キャストコメント】
「WAITRESS 」2025、
初日の幕がやっと上がりました!
やっとお客さんと出会えて、劇場中の熱気で、日生劇場が浮き上がりそうでした。
初演時はコロナ真っ只中だったので、稽古も海外のクリエイティブチームがリモートで行ってくれたり、稽古場もマスクが必須だったりと、通常の初演作品立ち上げより困難が多かったように感じます。
今回は普通に演出が受けられること、普通に共演者の顔を見ながらお芝居できること、普通にお客様の笑い声が聞けること。
全ての普通が本当に輝いて見えて、感謝の日々です。
この作品に改めて浸かってみて、メッセージ性の強さ、楽曲の素晴らしさ、キャラクターたちの愛らしさに再び感動しています。
最後までカンパニー一同、元気に走り切りたいです。
応援よろしくお願いします!
高畑充希
**********************************************
ようやく、4年前に観ていた世界の中でポマター医師として生きられる時が来ました。
毎回毎回新しい発見と、刺激や課題をくれる海外演出チームとこうしてご一緒できた事は大きな財産になる事間違いありません。
上演中にもっと自分のものに出来るよう日々精進していきたいと思います。
どうかウェイトレスの世界を堪能しに来てください!劇場でお待ちしております!
改めて、全世界の母たち、ありがとう。
森崎ウィン
**********************************************
9年前にブロードウェイで観劇して以降、必ず日本で上演すべきだと強く思っていた作品に、今回一員になる事ができて感無量です。
再演で演出家が変わり、ドーンというキャラマスコットではなく、実際に生きる女性として、自身と重なる部分を引き出して、稽古していただきました。何度か観劇した印象で脳裏にある私のイメージと戦い苦戦しましたが、現代の人々に共感してもらえるポイントを大切に丁寧に造形作業をしました。
「不安症で、潔癖症で、形ないものへの恐怖心や恋愛においても確実な理想ばかりを求める。溜めてたものが自由に解放された時の人の生き生きとする所や、好きな事には拘りを持って熱を注ぐ所。」普遍的なシーン達の中で、全ての台詞の言い方や仕草や動きに、ドーンの性格や個性や変化に共感し楽んでいただけたら、幸いです。
ぜひ、現代を生きる女性の機微を、可愛いらしいパイの世界と、おしゃれな音楽と、リアリティある生々しい肌感で描く「ウェイトレス」を感じにいらしてください。
ソニン
***********************************
初演のとき50歳でのミュージカルデビューでした。最初にベッキーに出会ったのは最高にラッキーな運命!私はベッキーが大好きで、4年ぶりに再会して、今回作品を作り上げるなかでのお稽古中により深く彼女を理解し、劇中では描かれていないけど彼女が背負う苦悩も感じ取っていただければ嬉しい。ベッキーは全然完璧な人間ではないけど友人としてはとても素敵な存在だと思います。みんなも彼女に寄り添うことが出来る様に頑張ります。正直、ベッキーがLiLiCoにどんどん入り込んで最近では充希ちゃんとソニンちゃんが近くにいて、目が合うだけで心の中に暖かいものが芽生えます。ふたりともミュージカル界の大先輩だけど、守ってあげないといけないという母性本能が毎日メラメラと燃えている。スタッフ・キャストみんなで力を合わせて作品をよりわかりやすく、ディープに、そして登場人物や素晴らしい楽曲もみんなの応援歌になるはず。
さぁ、このどろどろだけど清々しいパイを召し上がれ!
LiLiCo
ミュージカル『ウェイトレス』
脚本:ジェシー・ネルソン 音楽・歌詞:サラ・バレリス
原作映画製作:エイドリアン・シェリー
オリジナルブロードウェイ 振付:ロリン・ラッターロ
オリジナルブロードウェイ 演出:ダイアン・パウルス
出演:高畑充希 森崎ウィン ソニン LiLiCo
水田航生 おばたのお兄さん/西村ヒロチョ 田中要次 山西惇
製作・主催:東宝/フジテレビジョン/キョードー東京
共同制作:バリー&フラン・ワイズラー
2025年4月9日(水)~4月30日(水) 日生劇場
2025年5月5日(月)~5月8日(木) 愛知・Niterra日本特殊陶業市民会館フォレストホール
2025年5月15日(木)~18日(日) 大阪・梅田芸術劇場メインホール
2025年5月22日(木)~5月29日(木) 福岡・博多座
■作品公式WEBサイト https://www.tohostage.com/waitress/