Open Close

加藤シゲアキが世界的名作『グリーンマイル』の初舞台化に挑戦 公開ゲネプロ&囲み取材

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

9月30日に東京グローブ座で、舞台『グリーンマイル』が初日を迎えるのに先立ち、公開ゲネプロが行われた。
1996年にスティーヴン・キングが発表し世界中でベストセラーとなった小説『グリーンマイル』は、1999年にトム・ハンクス主演で映画化され、日本でも大ヒット。この度、小説を原作とし、世界で初となる舞台化が実現。その主演にNEWSの加藤シゲアキが挑戦する。
10月22日(日)まで東京グローブ座にて、11月4日(土)~11月8日(水)京都劇場にて上演される。

314IMG_8119

主演の加藤は、アイドル、小説家とマルチに活躍をしているが、舞台は2014年『中の人』以来3年ぶり5回目の作品だ。前作のコメディーとは打って変わって、今作では、刑務所の看守役とあり、どんな顔を見せてくれるのか楽しみだ。
不思議な力を持つ死刑囚のコーフィを演じるのは元力士の把瑠都。近年は格闘技やタレントなど様々なジャンルで活躍しているが、舞台は今作が初出演。そして、刑務所の所長には、ベテラン俳優として存在感を放つ小野寺昭、さらに、中山祐一朗、鍛治直人、伊藤俊輔、永田涼、加納幸和と個性豊かな俳優が名を連ねた。

314gm_014

314gm_016

 

公開ゲネプロ
1932年アメリカ大恐慌時代の刑務所という重苦しい雰囲気の漂う舞台に、看守の制服をまとったポール・エッジコム演じる加藤シゲアキが登場して物語が始まる。今年7月に30歳を迎えた加藤。部下の伊藤俊輔演じる新人看守パーシーの横暴な言動に悩まされる場面では、まさに中間管理職の悩みといったところで親近感を覚えた。作品全体としてはドキッとするような色気も漂わせ、アイドルを脱ぎ捨てた“大人の男”の魅力全開!!また、新しい扉を開いたようだ。

314gm_011

 そこへ登場するのが、死刑囚ジョン・コーフィーを演じる元大関の把瑠都。人一倍大きな体は存在感抜群だ。一見怖そうな風貌ではあるが、 言葉がうまく出てこない役柄と優しげな眼差しが把瑠都をとても愛らしく見せ、初舞台であることを忘れさせてしまう演技力に魅了された。特に、本来二度と見ることがなかったはずの夜空を嬉しそうに見上げるシーンでは、切なさがあふれていた。
死刑を扱った作品という事で、重い作品であることは確かだが、ただ重苦しいだけではなく、コメディー要素もあり、心通わせる看守と死刑囚の間柄には優しさが感じられる場面も多い。若い世代の観客には見やすく、また、命の重さについても自然に考えられる作品になっているのではないだろうか。

314gm_015

囲み取材
主演の加藤シゲアキ、把瑠都、小野寺昭がゲネプロを終えた直後、衣装のまま登場した。
加藤:今まで舞台化されていなかったのが不思議。トム・ハンクスが演じた役ということなので、友人から“シゲハンクス”と呼ばれています(笑)。把瑠都さんは相撲を辞めてから格闘技をしているのは知っていたので、怖い人なのかな?と思っていたのですが、把瑠都さんを知る友人からは優しいと聞いていて、実際にあったら優しい方で、年齢は、把瑠都さんの方が少し上ですが、可愛いんですよ。それを知ってもらえたら嬉しいです。(-今作は死刑が題材となっていますが?)この作品は1932年のアメリカではありますが、死刑は今、日本でもある制度なので、改めて考え直す機会になってもいいのかなと思っています。(-NEWSの皆さんとも話しましたか?)メンバーとは、死刑については話さないですけれど、今日は小山慶一郎からメンバーカラーの紫の花束が届いていました。みんな見に来てくれると思います。感想はいらないですけれど、見に来てくれるだけでうれしいです。激しい舞台ではないですが、最後までケガなく完走したいです。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

把瑠都:人前に出るのは相撲と一緒だから、緊張しないですね。でも、舞台は若干違うなと、昨日今日わかってきました。(-セリフを覚えるのが大変だったのでは?)そんなに量が多くなかったけれど、みなさん細かく教えてくれて嬉しいです。いろんな活動をしてきたけれど舞台は初めてで、わくわく感がありますね。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

小野寺:把瑠都さんは日常会話ではない舞台の日本語なので、苦労なさっているけれど、それがいい味になっていてこの役は把瑠都さんしかないと思っています。加藤君はまじめでとっても繊細。細かく分析して緻密に計算していくというタイプなので、僕は感覚でやってしまうタイプなのでなるほどな…と思っています。いい作品に仕上がっていると思いますよ!

舞台『グリーンマイル』

2017年9月30日(土)~10月22日(日)東京グローブ座
2017年11月4日(土)~11月8日(水)京都劇場
出演:加藤シゲアキ
把瑠都 中山祐一朗 鍛治直人 伊藤俊輔 永田涼 加納幸和 小野寺昭
上演台本・演出:瀬戸山美咲
原 作:スティーヴン・キング

ストーリー
1932年アメリカ、コールド・マウンテンの刑務所。死刑囚が収監されるこの刑務所では、死刑が執行される電気椅子まで歩む緑色のリノリウムの廊下を、”グリーンマイル”と呼んでいた。
看守主任のポール・エッジコム(加藤シゲアキ)は、厳格なハル・ムーアズ所長(小野寺昭)の信頼が厚く、口は悪いが正義感の強いブルータス・ハウエル(中山祐一朗)やディーン・スタントン(永田涼)とともに、看守としての仕事を実直に勤めているが、最近は持病と州知事のコネで入った新人の看守パーシー・ウェットモア(伊藤俊輔)の扱いに悩まされている。
ある日、ジョン・コーフィ(把瑠都)という大男が双子の少女を虐殺した罪で送られて来る。「もとにもどそうとしました、でも遅すぎたんです」という言葉を繰り返す。それが意味するものをポールは深くは考えてはいなかった。
ならず者の囚人ウィリアム・ウォートン(鍛治直人)が大暴れしたのがきっかけで、コーフィはポールの持病に気付き、不思議な力で治してしまう。さらに、気弱な死刑囚エデュアール・デラクロア(加納幸和)が飼っていたネズミがパーシーに踏みつぶされた時も、不思議な力でネズミの命を救う。
凶悪犯とは思えないコーフィの純粋な心に触れて、ポールは、コーフィが双子の少女を虐殺したことに疑念を持ち始める…。