日本初演の1967年から50年。これまでに1380回もの上演回数を誇る名作の幕が、12月5日に開いた。
開幕前に父・テヴィエ役の市村正親、母・ゴールデ役の鳳蘭と、その娘役の実咲凜音、神田沙也加、唯月ふうかがそろって囲み取材に登場した。
5人はこの名作に出演する意気込みと共に、2017年を振り返っての想いを語ってくれた。その姿から、楽しく、仲良い座組みの様子も伝わってくる。
そんな楽しい囲み取材の模様を動画でご覧ください。
唯月ふうか 実咲凜音 市村正親 鳳蘭 神田沙也加
♪「サンライズ・サンセット」という名曲で広く知られているミュージカル『屋根の上のヴァイオリン弾き』。
物語は1905年帝政ロシアの寒村にくらす一家を通して、今にもそのまま通じる「家族」「結婚」「政治」「宗教」・・・について、心に響く音楽とユーモアあふれるせりふ、そしてダンスを交えて描き出していく。
酪農業を営むテヴィエ(市村正親)は信心深い働き者。
妻・ゴールデ(鳳蘭)に頭があがらないが、5人の娘と貧しいながらも仲睦まじく暮らしていた。
年頃になった娘たちの関心は結婚! そんなある日、長女ツァイテル(実咲凜音)に妻を亡くした金持ちの中年男との縁談が持ち込まれる。ゴールデは乗り気なのだが、ツァイテルには仕立て屋のモーテル(入野自由)という恋人がいた・・・。
結婚に必要なのは「愛」か「金」か?
次女、三女の結婚はどうなるのか?
そして、彼らを大きな時代のうねりが襲う・・・。
ゲネプロを観劇して、本作が1300回も上演され、愛されてきたことにはちゃんと理由がある、偉大なる名作だと、大いに納得させられた。
しっかりとしたテーマを持った物語と、素敵な音楽、心和ませるユーモア、ロシアという異国の香りもがちりばめられて、大作ミュージカルとしてすべてを備え、少しも古さを感じさせない・・・どころか、どれもこれも今に通じることばかり。
鉄板となった市村&鳳の夫婦役、美しい歌声を響かせる三姉妹、キュートな幼い二人の妹たち・・・そして個性あふれる村の人たち。
あっという間に登場人物たちに魅入られて、クスクス笑っているうちに、この世界に引き込まれて、娘たちの結婚にヤキモキ。
そして彼らの人生に学び、涙し、励まされてしまう。
名作を最高のキャストで! 公演は2017年12月29日(金)まで東京・日生劇場で。
その後、大阪、静岡、名古屋、博多で上演。千秋楽は市村正親の故郷、埼玉県・川越市にて。
公式HP :http://www.tohostage.com/yane/