50歳越えの6人の男たちが、31年間走り続けてきたノンストップ・エンターテインメント・ショウ、 「ザ・コンボイショウ」。
2017年2月の初演が大好評を受けて「asiapan(アジァパン)」が12月13日に再演の幕を上げた。15日の公演からレポートをお届けする。
「走り出したらとまらない」を合言葉に、 常に走り続けている「ザ・コンボイショウ」のステージ。
オープニングは全員が黒スーツで決めて、かっこよいダンスからスタート。2月の初演より加わった若手キャスト4人も、2月の『asiapan』、 9月の『星屑バンプ』に続く3回目の「ザ・コンボイショウ」とあって、すっかり溶け込んで伸び伸び動いているように見えた。
そして始まったのは、跡群に囲まれた街のゲストハウス「sweet home SAKURA」に 偶然居合わせた日本からやってきた男たちの物語。
幼なじみの二人組。 友達からの一枚のハガキを手にした男。 早期退職を期にバックパッカーになったと言う男。 旅行ライター。 そして、 ホテルのフロントにはこの地に住み着いた日本人のホテルのオーナー。 元気に生きている現地の若者たち。
コンボイのメンバーが演じる日本人男性、若手キャスト4人の演じる現地の若者。
ちょっとした言葉使い、身のこなしから個性的な人物像が感じられ、リアルな物語を形作っていく。
その群像劇は、まさに「全員が主役で脇役」。
そして、その登場人物の誰かに、観客も誰かを重ねながら観てしまうことだろう。
ちょっと懐かしい香りのする笑いをふんだんに織り交ぜながら、グイグイと胸に迫ってくる問いかけのメッセージがある。
幕が開いたときには、ただの舞台セットに見えたステージ後方の大きな仏像の顔が、次第に表情を持ち、客席に座る自分を見つめ返しているようにも見えてきて、不思議な気持ちにさせられた。
そんなシリアスな芝居の合間にも、エネルギッシュなタップ、ダンス、歌がはさまった、笑いと感動のステージ。
公演は明日、17日まで、TBS赤坂ACTシアターにて。
THE CONVOY SHOW vol.34 『 asiapan (アジァパン)』
[作・構成・演出]今村ねずみ
[出演]瀬下尚人 石坂勇 舘形比呂一 黒須洋壬 トクナガクニハル
荒田至法 後藤健流 佐久間雄生 本田礼生 今村ねずみ
チケット代:全席指定9800円(税込)※未就学児入場不可
公式サイト: http://www.theconvoyshow.com/