板谷由夏の舞台初出演作 『PHOTOGRAPH 51』が、4月6日(金)から東京芸術劇場シアターウエストで幕を開けた。
初日直前に行われた公開稽古をレポートする。
『PHOTOGRAPH 51』インタビュー 矢崎広&宮崎秋人
『PHOTOGRAPH 51』は、ニコール・キッドマンがウエストエンドで主演し、多くの演劇賞を受賞。ニコール主演でのブロードウェイでの上演や映画化が期待されている注目の舞台劇。
DNAの二重らせん構造という大発見をしながら手柄にすることなく亡くなった女性科学者 ロザリンド・フランクリンを主人公に、彼女をとりまく5人の男性科学者と共に描いて、人生の意義や流儀、女性の生き方をストレートに観客に問いかけてくる。
日本初演となるこの舞台で主演をつとめるのは、本作が舞台初出演となる板谷由夏。
女優のみならず、MCやパーソナリティとしても活躍する彼女が
懸命に研究に取り組むロザリンドを演じる。
女性科学者がほとんどいなかった1950年代。
ロザリンドは研究員として希望に燃えてキングスカレッジに着任したが
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同僚のウィルキンズ(神尾佑)は、彼女を助手とみなしていた。
助手となることをよしとしないロザリンドの意向から、
2人は合同研究者となったが、その後も衝突を繰り返す。
ウィルキンズが関係修復を試みるが成功することはなかった。
ロザリンドは助手ゴスリング(矢崎広)と共にひたすら真摯に、かたくなに研究に邁進していく。
真面目に研究に取り組み、感じる幸せがあったが・・・
ワトソン(宮崎秋人)は自信も野望にあふれたアメリカ人科学者。
ワトソンはウィルキンズの旧友・クリック(中村亀鶴)と組んでDNA研究をはじめる。
それも、ロザリンドが撮影したX線画像と論文を元にして・・・g
劇中、ゴスリングがしばしば観客に話しかける。
観客は考える。
「それでいいのか?」「どうすればいいのか?」 と
ロザリンドを研究者として尊敬するキャスパー(橋本 淳)
生き生きとした人物たちそれぞれの生き方への共感や反発が生まれて膨らんでいく。
なぜ彼女は・彼はそういう生き方をしているのか・・・時代、人種、家庭環境、教育、そして「普通は・・・」という考えについて・・・。
次々に飛んでくる心に刺さる台詞の数々・・・。
70年前の科学者の物語は、今も変わらぬ人間の物語として、観客ひとりひとりの問題として、心と頭を大いに刺激してくれる。
公演は4月22日(日)まで東京芸術劇場シアターウエストにて、4月25日(水)~26日(木)は大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて上演。
『PHOTOGRAPH 51』 公演概要
作:アナ・ジーグラ 演出:サラナ・ラパイン
出演:板谷由夏 神尾佑 矢崎広 宮崎秋人 橋本淳 中村亀鶴
公演日程:
2018/4/6(金)~2018/4/22(日) 東京・東京芸術劇場シアターウエスト、
2018/4/25(水)~2018/4/26(木) 大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
お問い合わせ(10時~18時):梅田芸術劇場 0570-077-039[東京] 06-6377-3800[大阪]
公式HP: http://www.umegei.com/photograph51/
Twitter: @Photograph51_JP Instagram: @Photograph51_JP