東京・日生劇場で、舞台「シラノ・ド・ベルジュラック」が15日に開幕。14日に公開稽古と囲み取材が行われた。囲み取材には主演の吉田鋼太郎、黒木瞳、大野拓朗、白洲迅、六角精児が出席した。
「シラノ・ド・ベルジュラック」は17世紀・パリを舞台にした、人並み外れた大きな鼻を持つ剣豪・シラノ(吉田)の、完全無欠の才女・ロクサーヌ(黒木)への純愛物語。
新たな演出と音楽、そして完璧なキャスティングが、ゴージャスでスリリング、そして涙ふりしぼるラブストーリーを生んだ。
【囲み取材】
白洲迅 黒木瞳 吉田鋼太郎 大野拓朗 六角精児
「出ずっぱりで階段を駆け上り駆け下り、台から飛び降り100人を斬り、黒木瞳のロクサーヌに振られ、大野&白洲のクリスチャンとロクサーヌとの恋を助け、獅子奮迅しております。疲労しているんですが、新しい良いものが出来上がっていく前触れの心地よい疲労で『さぁ、これから始まるぜ!やってやるぜ!』という気持ちで高まってきています」と言う吉田。
シラノの鼻の付け心地は「台詞も呼吸も支障なく、心配はまったくない。快適です。一度みなさんに付けて頂きたいくらい」。
そんな吉田の見せ場の1つが百人斬り。「百人斬る手を覚えるのに一ヶ月かかりました。ヘトヘトになりますが、そこで高揚したテンションで最後まで乗り切って行けます。きっちり百人斬ります!」
ハードな舞台となる吉田だが、その演技を他の4人が絶賛。
「何度も舞台をやらせて頂いておりますが、初舞台のような新鮮な気持ちでおります」と語った黒木瞳も「鋼太郎さんがあまりにも素晴らしいので、私たちは盛り上げ隊で、日々頑張っております」。
白洲は「鋼太郎さんのエネルギーがすごいので、そこに負けないように意気込みをかけています」「百人斬りは手数も多いですが、すべての所作が美しいので、そこも注目して欲しいです」
大野「鋼太郎さんがとってもかっこいい。でもかわいらしいし、切ないところもあって、いろいろな表情を見せてくださるので、僕等もいろんな表情を出せる役をやらせて頂いているので、負けないように。そして舞台上で鋼太郎さんにびっくりしてワクワクしてもらえるように。それがお客様に伝わって楽しい舞台になるように頑張りたいと思います」
吉田から「誰かと思ったかもしれませんが、六角さんですから」と紹介された六角は吉田について「人間はこんなに台詞を覚えられるのかというほど。それがまた非常にパワフルで地道です」。自分については「お金持ちの貴族の役で嬉しい」。「バイプレイヤーとして添えられたら」と、個性光るキャストたちが支え合いながら見せる演技が楽しみになった。
【公開稽古】
オープニングは清塚信也のゴージャスな音楽から。観客を一挙に17世紀のパリへと誘ってくれる。
剣の名手として縦横無尽に駆けるシラノ(吉田)は態度もでかい。(平野良 吉田鋼太郎)
思うままに生きるシラノが求めるのは従妹のロクサーヌだけ。だが打ち明けることができない。
そしてロクサーヌが恋したのは、麗しき男子・クリスチャン(大野拓朗 Wキャスト)
クリスチャンもロクサーヌに恋したことを知ったシラノは、
クリスチャンに代わってロクサーヌへの愛あふれる手紙を書く。
膨大な台詞、運動量にも関わらず一動作、一言を丁寧に見せる吉田。
そして登場人物たちひとりひとりの個性がキラリ。
アクションコメディかと思うほどに明るく・楽しい見せ場が続々。そのすべてが二幕以降へと収束。
そして、心揺るがす結末へ…。
ゲネプロでありながら、涙をぬぐう人続出の「シラノ・ド・ベルジュラック」。
日生劇場での公演は5月30日(水)まで。
兵庫公演は6月8日(金)~10日(日)まで兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホールにて。
公式HP http://www.tohostage.com/cyrano/