Open Close

10/7から寺山修司『書を捨てよ町へ出よう』藤田貴大による再演 佐藤緋美は初舞台

東京芸術劇場が2013年より年に一作品のペースで取り組む<RooTSシリーズ>初の再演となる『書を捨てよ町へ出よう』が2018年10月7日から上演される。
演出は、初演に続き藤田貴大。主人公の「私」を演じるのは、初舞台となる注目の若手俳優、佐藤緋美。

書捨て_先行ビジュアル0714
イラストレーション:宇野亞喜良 AD:名久井直子 撮影:井上佐由紀

<RooTSシリーズ>は、現代演劇のルーツである70年代前後に上演された傑作戯曲を、気鋭の若手演出家により復刻し、改めて日本演劇の魅力を再発見する人気シリーズ。
13年つかこうへい×三浦大輔(ポツドール主宰)による『ストリッパー物語』、15年清水邦夫×熊林弘高による『狂人なおもて往生をとぐ』、寺山修司×藤田貴大(マームとジプシー主宰)による『書を捨てよ町へ出よう』、16年竹内銃一郎×小野寺修二(カンパニーデラシネラ主宰)による『あの大鴉、さえも』、18年唐十郎×福原充則(劇団「ピチチ5(クインテット)」)による『秘密の花園』を上演してきた。

今回初の再演となる『書を捨てよ町へ出よう』に、3年の時を経て、寺山の名作に藤田貴大が再び挑む。

『書を捨てよ町へ出よう』は同名の評論集、舞台、映画のそれぞれが別の内容になっており、それぞれに鬱屈した青春を描き、当時の若者たちを挑発した問題作。前作では藤田は映画版に依拠しつつ上演台本を執筆。 寺山を思わせる登場人物を配することにより、彼の評論、舞台、映画を集大成して、寺山に捧げる作品を紡ぐことを試みた。今回はどのような世界を描き出すのか?!

異ジャンルのクリエイターと一緒に作品を創ることに取り組んできた藤田のもとには、現代の先頭を走る各界のクリエイターが結集する。
『小指の思い出』を始め、藤田作品にも複数参加し、初演舞台でも見事な演奏を披露した山本達久(ドラマー)が出演するほか、作家としてもますます活躍する 芸人の又吉直樹と、ユニークな言い回しや言葉選びで現代短歌を代表する歌人であり、評論やエッセイの分野でも活躍する穂村弘も引き続き映像出演する。

主人公の「私」という難役に挑むのは佐藤緋美(さとう・ひみ)。
主人公と同じ18歳で今注目の若手俳優の一人。「寺山修司の世界観は理解できないことだらけですが、わからないから演ってみたいし、それが自分のためになることだけは間違いないので、頑張るだけです」と抱負を語っている。

■ものがたり
主人公は21歳の「私」。都電沿線の廃墟のような貧乏長屋で、万引き常習犯の祖母、無職の父親、ウサギを偏愛する
引きこもりの妹と暮らしている。憧れの先輩は大学のサッカー部で主将を務め、美人の彼女をもち、良いアパートに住み、
左翼思想にかぶれている。そして「私」は人力飛行機に乗って、抑圧された環境からの脱出を夢見る・・・。

■公演情報
作:寺山修司 /上演台本・演出:藤田貴大(マームとジプシー)
2018(平成30)年10月7日(日)~21日(日)
東京芸術劇場 シアターイースト
チケット料金(全席指定・税込)
一般前売 4,800円
一般当日 5,300円
65歳以上 4,300円
25歳以下 3,800円
高校生以下 1,000円

【国内ツアー】長野県・上田市/青森県・三沢市/北海道・札幌市
【海外公演】フランス・パリ/パリ日本文化会館
フェスティバル・ドートンヌ・パリ参加作品

http://www.geigeki.jp/t/(PC)
http://www.geigeki.jp/i/t/(携帯)

出演:佐藤緋美  青柳いづみ
川崎ゆり子  佐々木美奈  召田実子
石井亮介  尾野島慎太朗  辻本達也  中島広隆
波佐谷聡  船津健太・ 山本達久

映像出演:穂村弘(歌人)  又吉直樹(芸人)