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『ミュージカル「手紙」2022』村井良大&spi インタビュー 村井良大「皆さんの心をえぐる、けれど見終わった後に何かすっきりした気持ちになるような作品にしたい」 spi「お芝居への考え方や、もしかすると人生が変わるかもしれないです」

2022 年 3 月 12 日(土)~27 日(日)に東京建物 Brillia HALL にて『ミュージカル「手紙」2022』が上演される。東野圭吾の小説を原作に、これまでに2度、藤田俊太郎演出によって上演され、観客の涙を振り絞ってきた感動作が、新たなキャストとスケールで登場する。

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spi  村井良大

出演は、兄の犯した罪よって苦しむ直貴役に、映像作品から舞台まで広く活躍している村井良大、弟のために強盗殺人を犯してしまう兄・剛志役に力強い歌声が魅力の spi、直貴に思いを寄せる女性・由実子役に第 74 回カンヌ国際映画祭で 4 冠に輝いた映画「ドライブ・マイ・カー」でヒロインを演じ、注目を集めている三浦透子。
さらに直貴のバンド仲間をジャニーズ Jr.の人気グループ、7 MEN 侍の中村嶺亜、佐々木大光、今野大輝が務め、直貴の恋人・朝美役を、のびやかな歌声でミュージカルを中心に活躍する青野紗穂が担う。

今回Astageにご登場いただくのは、弟・直貴役の村井良大と兄・剛志役のspi。
2015年に上演されたミュージカル『RENT』で共演し、親しくなったというおふたりに、本作への期待と演技への熱い思いを語って頂きました。

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―おふたりはどんなご関係ですか?
村井:なかなか会えなくて久しぶりに会うけれど、家族みたいだね。

spi:うん、『RENT』で出会ったということが大きいね。『RENT』の座組は、みんなが座って自分の過去のトラウマを発表し合ったり、自分の弱いところをみんなに話したりするところから始まって、そこで生まれた繋がりが舞台上でも出たらいいよね…という演出だから、共演者がみんな、家族のような戦友のような間柄になるからね。

村井:痛みをみんなで分かち合う。互いに痛みを知ってる仲間だからこそ分かることがある。

spi:そう。それぞれがどんなエピソードだったのかは具体的には覚えてないんだけど。

村井:でもあのときの、みんなの心がむき出しになった瞬間は覚えているね。その痛みや弱さを知っているから、尊敬し合える、許し合える…。そうなると、友達とか仲間とかを超えたつながりが感じられて、だからしばらく会ってなくても関係性は変わらない。

spi:『RENT』で一瞬で仲良くなった…知り合ってしまった。

村井:普通の“知り合う”ではない、“理解し合う”の“知り合う”かもしれない。

―その“理解“によれば、spiさんは村井さんをどのような方だと思っておられますか?
spi:ベビーフェイスで見た目は柔らかい感じなので、最初は「受動的な人なのか」と思っていたら、実は正義感が強くて、結構リーダーシップがある。自分から「ねえねえ、そこ違うと思うんだけど」とグイグイくる感じもあって、最初の頃はそのキャップに「意外だな」と思いました。

村井:spiさんはしっかりして強そうな感じで、完全無欠みたいに見えるけれど、実はすごく繊細な部分がある。それを知った時に、spiという人間の懐の深さを感じることができて、本当に心の底から話ができる人なのだなと思えました。spiさんはよく「俺、こんな態度で…」なんて言いますけど、僕から見ると「照れずに普通に喋ればいいのに」と思うんです。

spi:照れちゃうんだよね。

村井:先輩なのに「かわいいな」と思います。(笑)同時に、すごいのは、芯がぶれないところ。本人の中では変化をしているのだろうけれども、いつも彼の真ん中に“どしん”としたものがあって、舞台上でのたたずまいが「spiという人生を背負っている」という感じがする。セットなんかなくても彼がいるだけで空間が埋まってしまうようで。役者としても、人間性としても、spiらしくいられるのが、本当に素敵だなって思っています。

spi:村井くんは正義感が強い。なのに、めちゃくちゃ優しい。味方ならとっても心強いけど、敵には絶対にまわしたくないタイプです。(笑) 誠実さに欠ける態度や、全身全霊で向き合わないようなズルさに対しては、「嫌悪を感じているな」ってすぐわかります。僕も真面目にやるのが好きなタイプなので、そこはよくわかるし、「自分と似ているな」と思います。
演技については、俺は感覚だけでやってしまうこともあるけれど、村井くんは感覚も持ち合わせながら、実力・知識・努力で裏付けをしている人。しかもその上で村井良大にしかできない芝居を持ってくる。「俳優なんて、代わりはいくらでもいるよな」というすれた考え方が浮かぶときがあるけれど、「俳優はその人がその役をやるから意味があるんだよ」とその背中で教えてくれたりするので、一緒にやっていて楽しいし、いい俳優だと思うし、人間的にも好きです。

村井:ありがとうございます!

―そんな信頼し合うおふたりが兄弟役という本作のオファーが来たときには?
spi:最初に「『手紙』の兄役をやりませんか」とお話を頂いて「あー、(吉原)光夫さんがやっておられたな」と思い出し「弟がいるな。誰だろう?」と思っていたら「村井くんはどうですか?」と言われて「OKです!」と即答しました。演技のスタイルが同じだと思っているので。

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―本作のオファーが来たとき、村井さんは?
村井:『手紙』という名作で、spiさんが出演して、そして演出が藤田さんだと聞いて、答えは「イエス!」しかなかったです。 僕も学生時代に映画で初めて「手紙」を見たのですが、非常に感動してDVDを即買いしたほど好きでした。あの胸がえぐられる物語をミュージカルという形で上演するということで、すごく楽しみです。

―藤田さんの演出作品に初参加の村井さんが期待することは?
村井:藤田さんとは6年位前に僕が出演していた舞台の楽屋にいらしたのが初めましてでした。とても褒めてくださって、以来、何度も楽屋でお会いして、いつも真摯に向き合って等身大でお話ししてくださって、その純粋さがすごいと思ってきました。
今回は脚本が、シーンが見えてくるくらいすごく完成しています。居酒屋や普通のアパートの一室や倉庫など日本の日常風景が舞台の、すごくリアルなお話なので、藤田さんがどうセットを使うのか、どういう形にひろげていくのか、とずっと考えています。藤田さんは非常にクリエイティブな方で、僕の想像をはるかに超えてくると思うので楽しみです。こちらからも話しかけやすい、肩の力を抜いてお話しさせて頂ける演出家さんだと思うので、一緒に作っていく中で、僕も藤田さんを楽しませたいとワクワクしています。

―spiさんは舞台『Take me out』ミュージカル『ジャージー・ボーイズ』『VIOLET』など、多くの藤田さんの演出作品に参加された経験から村井さんにアドバイスするとしたら?
spi:そうだなぁ。一瞬だけ不安になったのは、俺の名前が藤田さんから一度も出ないことが一週間続いた時。さすがに「俺の演技、大丈夫かな?」と思って「ずっと何も言われてないですけど」と聞いたら「完璧なんだよ」って言われました。なので、藤田さんから何も言われないのは、正解ということです。(笑)

村井:なるほど。
spi:「(村井くんも)ダメ出しをください、ください」というタイプじゃないでしょ?
村井:「ください」タイプじゃないね。

spi:だから別に心配いらないし、大丈夫な時は何も言われないと思っておけば良いよ。(笑)

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―先ほど、spiさんが「村井さんとは演技のスタイルが同じ」とおしゃっていましたが、具体的にはどういうことか教えてもらえますか?
spi:僕らはふたりとも、自分のハートと繋がってないと台詞が出ないし、動機がないと動けない、自分の心と身体がつながってないとできない俳優なんです。本当に思ってないとできないし、舞台の上で共演者と(台詞や気持ちを)キャッチボールをしながら作っていくタイプの俳優なんです。
中には、振付けなどが決まっていればオルゴール人形のように一人でも動ける、型を作ってやる俳優もいて、俳優は大きく分けると2つのスタイルがあるかなと思います。お客様はどちらもお好きだと思います。

村井:そうだね。
spi:ただ僕らは、オルゴール人形タイプの俳優さんと演技するとボールを投げても受け取ってもらえずポトンと落ちて「あれっ?!」ってなるよね。あっちからも何も返ってこない感じがして。

村井:そうそう。見失う感じで、それを懸命につかもうとする日が続くこともある。

spi:キャッチボールしながら演技できると、エネルギーの交換をしている感じで、ちっとも疲れない。

村井:作品にもよるけど、舞台は毎日続くし、毎回ちょっとずつ違うのだけど、たまに「共演の方から返ってくるものが、今日は全然違って面白い!」という時はテンションがあがります。「調子が悪いのかな?いや、なんか燃えてるぞ」とか思って。

spi:それを超楽しいと思うか、迷惑と思うかだよね。オルゴールタイプは「余計なことはしないでよ」と思うだろうし。

村井:僕は超楽しい!
spi:「そっちがそう来るなら、こっちも変えなきゃ」ってね。
村井:生でやりたいんだからね。
spi:ホントにそう。
村井:舞台上の会話って、ほんとに不思議で、面白い!

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―それをうかがうと、『手紙』はいろいろな人物の間でバンバン行き交う作品だと思うので、1回観ただけでは終われないな…と思いました。
さて、最後に観劇を迷っている方へひとこと、お願いします。

spi:7 MEN 侍さんは絶対かっこいいし、村井くんのファンにも、俺のファンにも絶対観てほしい。藤田さんの配役は間違いがないんです。キャストには、めちゃくちゃ良いひとしかいない。「お芝居素敵~!」って、きっと思えると思います。お芝居への考え方や、もしかすると人生が変わるかもしれないです。

村井:絶対に損はさせません!「手紙」という作品は、映画でも小説でも皆さん、ご存じだと思いますが、ミュージカルということで、音楽を使ってさらに感情を揺さぶってくる作品になると思います。「手紙」が持っている本質のメッセージや重さをしっかりと崩さずに、皆さんの心をえぐる、けれど見終わった後に何かすっきりした気持ちになるような作品にしたいと思います。ぜひ劇場でその空気感を感じていただければと思います。宜しくお願いします

―村井さんは、7 MEN 侍のみなさんとバンドでも歌われますか?
村井:はい、やるかもしれません。練習がんばります!

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『ミュージカル「手紙」2022』

【会場】東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)
【公演日時】2022年3月12日(土)~3月27日(日) 全21公演

【料金】S席 11,500円 / A席 9,000円(全席指定・税込)  ※未就学児入場不可
【一般発売日】2022年2月5日(土) AM 10:00
【プレイガイド】
チケットぴあ https://w.pia.jp/t/tegami2022/ セブンイレブン店頭
イ-プラス https://eplus.jp/tegami2022/  ファミリーマート店内(Famiポート)
ローソンチケット https://l-tike.com/tegami2022/ ローソン店頭/ミニストップ店頭(店内Loppi)
としまチケットセンター https://toshima-theatre.jp/ticket/ (24時間受付/発売初日は10時~)
電話:0570-056-777(特電:0570-000-589) 10:00-17:00/臨時休業あり
窓口:としま区民センター1階 10:00-19:00/臨時休業あり
※電話は発売初日のみ特電
※発売初日のとしまチケットセンター窓口販売は無し

【原作】東野圭吾「手紙」(文春文庫刊)
【脚本・作詞】高橋知伽江
【作曲・音楽監督・作詞】深沢桂子
【演出】藤田俊太郎

【出演】村井良大、spi、三浦透子、
中村嶺亜(7 MEN 侍 / ジャニーズJr.)、佐々木大光(7 MEN 侍 / ジャニーズJr.)、今野大輝(7 MEN 侍 / ジャニーズJr.)、青野紗穂、染谷洸太、遠藤瑠美子、五十嵐可絵、川口竜也

【ミュージシャン】村井一帆(pf)、えがわとぶを(Bass) 、萱谷亮一(Perc)、中村康彦(Gtr)、古池孝浩(Gtr)、土屋玲子(Vln)、日俣綾子(Vln)、三葛牧子(Vln)

【公式サイト】https://tegami2022.srptokyo.com/

【衣裳協力】
村井良大
ニット¥38,500・靴¥59,400 (共にuniform experiment)・パンツ¥26,400(SOPHNET.) / SOPH.
【問い合わせ先】
SOPH. TEL03-5775-2290 〒150-0001 東京都渋谷区神宮前3-34-10 1F

【スタッフ】
ヘアメイク・井上京子 / スタイリスト・秋山貴紀(村井 良大)

 

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