トニー賞7部門に輝いた傑作ミュージカル『ウィズ ~オズの魔法使い~』が3年ぶりに再演される。3月7日の初日を控え、公開リハーサルと囲み会見を行った。
演出の宮本亜門が「自分を信じて成長していけば、道は開けると勇気づけられた作品であり、震災後の日本で是非上演したい」と願い2012年秋に初演された本作。ヒロインのドロシー役はAKB48グループからオーディションで選出。実力派キャストと一流のダンサーたちによる日本版『ウィズ ~オズの魔法使い~』が誕生し、大反響を呼んでチケットはソールドアウトの大成功を収めた。
その成果を受け、2015年春、再びこの傑作ミュージカル『ウィズ ~オズの魔法使い~』がWキャストによる新たなヒロイン、新たなキャストで上演となった。
リハーサル前の囲み会見では、3次にわたるオーディションを勝ち抜いた2人のヒロイン梅田彩佳と田野優花、陣内孝則、そして演出の宮本亜門が登場した。
「いよいよ初日来ましたね。オーディションから始まって、稽古が始まり2人の(ヒロイン)峠を越え、山を越え、ぐ~~とよく頑張ってきたね。すごい良くなっています!お客様に観てもらいたい!ってところまできました」と宮本亜門。
梅田彩佳は「ここまですごく早かった。今日から開けると思うとワクワクします」と話すと、もう一人のヒロインの田野優花は「私は明日が初日になるので、早く観てもらいたいという気持ちが強くなっています」と話した。
2012年の前回に引き続いてタイトルロールであるウィズを演じる陣内孝則は「初演と違い、再演になって、より深いところがわかってきました。亜門さんの愛情と熱のある演出で俳優としてかなり伸びているような気がします」と場を盛り上げると、すかさず宮本亜門から「自分で先に言うかよー」と突っ込み。会見上は笑いに溢れ、亜門組のチームワークの良さがあらわれていた。
明るく会見に応じるヒロインたちだが、稽古中は悩むことも多く、何度も涙を流すこともあったという。宮本亜門からの助言、要求に「数え切れないくらい泣いた」と話す梅田彩佳に、それを見て「自分は見放されているのではと不安になり泣いたことがある」と話す田野優花に「俺も俺も」とここでも笑いを提供するプロに徹する陣内孝則だった。
「はっきりした田野優花にトロンとやさしい梅田彩佳と正反対の性格の2人。タイトルマッチみたいな感じでとても面白かった。ミュージカルファンの皆様にもAKBで大丈夫なの?と思わせない出来。なめちゃいかんぜAKB!」と熱く語る宮本亜門。
最後に2人のヒロインから「すごく楽しい、愛を伝えられる舞台になっています。これを観た方が少しでも沢山の愛に包まれたら嬉しいなと思います。観に来てください」と挨拶があり、会見は終了した。
その後、すぐに行われた公開リハーサルでは、翌日が初日となる田野優花は『Ease on Down the Road』のシーンを、梅田彩佳が全編を通しで披露した。
共演のキャストは弱虫ライオン役のエハラマサヒロ、南の善い魔女グリンダ役の小柳ゆき、北の善い魔女アダパール役の瀬戸カトリーヌ、エメラルドシティの門番役の吉田メタル、そしてウィズ役の陣内孝則が続投。新たに、かかし役のヴォーカル・グループ「 LE VELVETS 」の佐賀龍彦、ブリキ役に施鐘泰( JONTE )、西の悪い魔女イブリーンに岡本知高、阿知波悟美のダブルキャストと様々なジャンルから豪華実力派が集結。また、前回の振付で「ウィズ」を盛り上げた仲宗根梨乃が今回は黄色い道の案内人としても出演。ダンサーたちもオーディションで厳選されたメンバーたちと、宮本亜門のこだわりのキャスティングとなった。
ミュージカル出演2作目の梅田だが、ボイストレーニングの成果を存分に披露。実力派ミュージカル俳優の中で引けをとらない演技を見せる。
もちろん「オズの魔法使い」らしい見どころも、大ヒットミュージカルらしい聞かせどころも満載で、ラストはちょっぴりほろりとさせられる。子供から目の肥えたミュージカルファンまで楽しめる作品だ。
『ウィズ ~オズの魔法使い~』
原作 ライマン・フランク・ボーム『オズの魔法使い』
脚本 ウィリアム・F・ブラウン
作詞・作曲 チャーリー・スモールズ
翻訳・演出 宮本亜門
訳詞 森雪之丞
編曲 Nao’ymt
美術監修 増田セバスチャン
振付 仲宗根梨乃
衣裳デザイン 岩谷俊一
映像デザイン 眞鍋大度
音楽監督 益田トッシュ
出演 梅田彩佳[ NMB48 ] 田野優花[ AKB48 ]《ダブルキャスト》
佐賀龍彦[LE VELVETS ] /施鐘泰( JONTE )/エハラマサヒロ
岡本知高 阿知波悟美《ダブルキャスト》
小柳ゆき/瀬戸カトリーヌ
仲宗根梨乃/吉田メタル
陣内孝則 ほか
【東京公演】
日程 3月7日(土)~22日(日)
会場 東京国際フォーラム ホールC
チケット料金 S席 1,3000円 A席 1,0000円 B席 8,000円
U-25チケット 6,000円
【大阪公演】
日程 4月4日(土)~5日(日)
会場 梅田芸術劇場 メインホール
【名古屋公演】
日程 4月18日(土)~19日(日)
会場 愛知県芸術劇場大ホール
【福岡公演】
日程 4月25日(土)~26日(日)
会場 キャナルシティ劇場
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