大ヒット中のアニメーション映画『君の名は。』(新海誠監督)で主人公を担当し、声の演技に注目を集めている俳優・神木隆之介が、一夜限りのスペシャルな詩集朗読会に出演。
朗読のイメージを一新するステージで1300人を魅了した。
このライブは、当代きっての人気女流作家の江國香織と、舞台での活躍もめざましい作詞家の森雪之丞による、初の“連弾”詩集「扉のかたちをした闇」の発売を記念してのスペシャルステージ。
出演したのは、江國香織、森雪之丞、神木隆之介、そして多くの映像作品・舞台で活躍する女優、加藤貴子の4人。
森雪之丞自らが構成を担当。舞台やミュージカルで女性らしい演出が人気の小林香が演出したステージは、「朗読会」という言葉からは想像もしなかった美しい舞台となった。
暗転よりも濃い、漆黒の闇に会場が包まれた後、柔らかな光があたったステージに江國香織と森雪之丞が登場。
この日のために書き下ろした「扉のかたちをした闇」という 2人の共作詩の朗読から始まった。
江國香織
森雪之丞
その後は、神木隆之介と加藤貴子が加わった4人で詩集「扉のかたちをした闇」に収録された詩を中心に朗読が続く。
4人の背後には全面のスクリーンが準備され、詩と声と、そして日本インストゥルメンタル・ミュージック界の秀才と称される園田涼の音楽、風や波の音に連動して、絵が映像が文字が生き物のように現れる。
語り手も声で表現するだけではない。位置を変え、ポーズを替え、時に道具を動かし、椅子を動かし、ライトを使う。
神木隆之介
加藤貴子
声となった詩が言葉が、生き物となった映像と文字と共に、音楽や音という風にのって、時に柔らかく観客をつつみ、時に心に脳にダイレクトに響いてくる。
ただ聴くのではない。観客は漆黒の闇の中で、江國香織×森雪之丞の詩の世界を体感する…。
最後には詩集未収録の詩も披露。
たった一夜の朗読会のためとは思えないほどに準備され、完成された贅沢な時間となった。
公演概要
江國香織×森雪之丞
新作連弾詩集発売記念朗読会「扉のかたちをした闇」
【日時】2017年1月23日(月)①開場16:30 開演17:00 ②開場19:00 開演19:30
【会場】日本橋三井ホール
【構成】森雪之丞
【演出】小林香
【出演者】江國香織 森雪之丞 神木隆之介 加藤貴子
【演奏】園田涼(Piano)
連弾詩集「扉のかたちをした闇」とは。
1年、12か月をテーマに江國香織、森雪之丞、それぞれが書いた詩。
江國香織の詩を受けて、森雪之丞がこたえる連詩。
「男のひとは
愛に疲れやすいので
愛に倦(う)まない女たちは
自分ひとりで愛に溢れる」
(江國香織)
「女のひとは
愛をむさぼり生きるので
愛を産めない男たちは
夢を耕して愛を補う」
(森雪之丞)
ゴッホ、アンリ・ルソーなど絵画作品をモチーフにそれぞれの詩の3部構成。
ふたりがニューヨークと東京でやりとりした往復書簡も収録。
『扉のかたちをした闇』 (小学館)
著/江國香織 著/森雪之丞
定価 本体1,600円+税
小学館「扉のかたちをした闇」特設ページ
http://www.shogakukan.co.jp/pr/tobira/
告知スポット
◆江國香織×森雪之丞 新作連弾詩集発売記念朗読会「扉のかたちをした闇」最新スポット映像
https://youtu.be/tj_JcpPwIns