前川知大脚本・演出による「奇ッ怪」シリーズを2009年より継続して上演してきた世田谷パブリックシアターが仲村トオル、瀬戸康史を迎えて、シリーズ第三弾、『遠野物語・奇ッ怪 其ノ参』を2016年10~11月に上演する。
「奇ッ怪」シリーズは、『奇ッ怪~小泉八雲から聞いた話』(09年)、第19 回読売演劇大賞の大賞・最優秀演出家賞等を受賞した「現代能楽集Ⅵ 『奇ッ怪 其ノ弐』」(11年)に続く注目作。
今回の「奇ッ怪」は、民俗学者柳田国男が遠野盆地~遠野街道にまつわる民話を集録した「遠野物語」が原作。
河童や天狗といった妖怪たちから、死者、神に至るまで様々な異界のものたちと生きてきた人々の記憶の集積を、超常的な世界観を真骨頂とする前川が舞台として描き出す。
出演は、舞台・映画・テレビで幅広く活躍する俳優・仲村トオル。
昨年、KERA・MAP#006『グッドバイ』では主人公の色男・田島を魅力たっぷりに演じ、同作の第23回読売演劇大賞・最優秀作品賞の受賞に大きく貢献。シリーズ前2作にも出演した仲村は「奇ッ怪」の世界観に欠かすことのできない存在。
また、世田谷パブリックシアター主催『マーキュリー・ファー』(2015年2月)で脆さと内に秘めた強さを持ち合わせる難役を繊細な表現力で演じ切った瀬戸康史が、前川作品に初登場。
イキウメ作品はほぼ欠かさず観劇するほど、前川の作品世界に惚れ込んでいる瀬戸が「奇ッ怪」シリーズに新たな風を吹き込む。
その他、山内圭哉、池谷のぶえ、銀粉蝶といった日本の演劇界を支える実力派キャストが顔を揃える。
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『遠野物語・奇ッ怪 其ノ参』
原作= 柳田国男 (「遠野物語」角川ソフィア文庫)
脚本・演出= 前川知大
出演=
仲村トオル 瀬戸康史 山内圭哉 池谷のぶえ
安井順平 浜田信也 安藤輪子 石山蓮華
銀粉蝶
日程= 2016年10月31日(月)―11月20日(日)
会場= 世田谷パブリックシアター
ほか4箇所にて上演
公演情報= http://setagaya-pt.jp/performances/20161031toono.html
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